自分の言葉で再認識する
突然ですが、あなたは「売り」と言いますか?「ショート」と言いますか?
他にも、買いとロング、抵抗線とレジスタンスライン、移動平均線とMA、損切とストップロスなど。同じ意味でも言い方が異なるだけで自分の脳に届きやすいかそうでないかに関係してきます。
私がパソコンスクールで個人指導をしていた時は、生徒によって使う言葉を変えていました。指導者としては当たり前だと思うのですが、パソコンにあまり触れたことがない60代や70代の生徒には「ここにマウスの矢印を重ねて、左ボタンを押しっぱなしにしながらマウスを動かしここまで引きずってください」などのように説明する一方、パソコンに慣れている生徒には「これをドラッグしてここまで持ってきてください」というように使う言葉を分けていました。
資格などを目指す生徒には用語を覚える必要もあるので専門用語を織り交ぜ指導をしていましたが、そうではない生徒にはなるべくその生徒が理解できる言葉で指導をしていました。
そうしないとその人の脳に言葉が入っていかないからです。「ドラッグってなんだろう・・・」と思った時点で操作が止まります。その時に説明すればその時は操作が進みますが、次回来た時に忘れていたら再度ドラッグの説明をするところから始めなければなりません。
その生徒にとっては、ドラッグという単語の意味よりも、パソコンの操作を身につけることが重要なのです。
自分の言葉で再認識する
突然ですが、あなたは「売り」と言いますか?「ショート」と言いますか?
他にも、買いとロング、抵抗線とレジスタンスライン、移動平均線とMA、損切とストップロスなど。同じ意味でも言い方が異なるだけで自分の脳に届きやすいかそうでないかに関係してきます。
私がパソコンスクールで個人指導をしていた時は、生徒によって使う言葉を変えていました。指導者としては当たり前だと思うのですが、パソコンにあまり触れたことがない60代や70代の生徒には「ここにマウスの矢印を重ねて、左ボタンを押しっぱなしにしながらマウスを動かしここまで引きずってください」などのように説明する一方、パソコンに慣れている生徒には「これをドラッグしてここまで持ってきてください」というように使う言葉を分けていました。
資格などを目指す生徒には用語を覚える必要もあるので専門用語を織り交ぜ指導をしていましたが、そうではない生徒にはなるべくその生徒が理解できる言葉で指導をしていました。
そうしないとその人の脳に言葉が入っていかないからです。「ドラッグってなんだろう・・・」と思った時点で操作が止まります。その時に説明すればその時は操作が進みますが、次回来た時に忘れていたら再度ドラッグの説明をするところから始めなければなりません。
その生徒にとっては、ドラッグという単語の意味よりも、パソコンの操作を身につけることが重要なのです。
その人がわかる言葉で説明すれば操作は覚えられます。何度も操作するうちに体が覚えます。わかる=できる、というわけではありませんが、わからないとできもしないのです。
話はそれましたが、動画やブログなどで解説している人はその人自身が自然に使用している言葉で説明をしていると思います。それがあなたに合えばいいのですが、そうではない場合は、頭の中で多少なりとも翻訳しないといけません。
もちろん意味は分かっているのでわざわざそれをノートに書いてまとめたり分析したりするのは手間がかかると思いますが、動画やブログを見たらそれっきりではなく、一度は紙に書いて自分の言葉で置き換えてまとめてみることをお勧めします。
「動画のプロの人がショートと言っているから自分もショートと言おう」など、その人に合わせる必要はありません。年代によっても使う言葉や捉える意味が多少ずれたりします。周囲の人がショートと言っていようが、あなたが「売り」でしっくりくるのなら、そしてスッと頭に入ってくるのならその言葉を使えばいいのです。
世界中で使われているMT4のエントリーをするボタンは「売り」でも「ショート」でもなく、「SELL」と書
かれています。
大事なのは専門用語を使うことでもなく、周囲に合わせることでもなく、自分の心にスムーズに入ってくるかどうかなのです。
それでは改めて次の二つの文章を読んでどちらがスムーズに入ったか確認してみましょう。
「今は下目線なので、このトレンドラインを割って戻ってきた時にショートで入る」
「今は下方向なので、このトレンドラインを下抜けし、戻ってきたら売りでエントリーする」
どちらが、または、どの部分があなたにとってスムーズに入ってきたでしょうか?
余談ですが、本のタイトルには「勉強」「練習」という単語を用いていますが「研究」や「過去検証」などの言葉で表す人もいます。私は「勉強」「練習」という言葉の方がスムーズに受け入れられるのでそちらを用いています。
数字的な成果が表れていなくても成長はしている
トレードを続けていると、なかなか思ったような成果が表れないことにイライラしたり、不安を感じたり、時にはFXそのものを辞めようかとも思います。
どうしても数値ばかりに目が行ってしまい、稼げていない現状や毎月のピップスの成績が伸びない状況だけに目が行きがちです。その苦い心境は、その経験をした人にしかわかりません。
ここで考えていただきたいことがあります。それは「成長はしている」のだと。毎月マイナスなのに成長していると考えるのは抵抗があるかもしれません。
FXで初めて行ったトレードと、ここ最近のトレードを比較してみてください。まったく変化はありませんか?前項でも書きましたが、損失したからといってすべての判断が間違っていたと判断するのではなく、部分的には成長が表れている箇所もあるはずです。
経験が短い方はまだその変化はみられないかもしれませんが、数ヶ月、数年取組んでいる方は何かしらの違いがあると思います。
トレードに限らず、ライン一本引くことに対してもどうでしょうか?最初の頃と今とではそれを引く理由も意味も解釈も何かが多少なりとも変化しているはずです。
ブログや動画などで、数ヶ月で何百万円稼いだ、数年で数億稼げた、などという情報を聞くとどうしてもそれと自分を比較してしまいがちですが、あなたはあなたの速度でしか成長しないのです。同じ植物でも、クスノキと芝生では成長速度が違うように、同じ人間でも成長速度は人それぞれなのです。
お金だけに集中していると自分の成長している部分に目がいかず、せっかく成長しているのにそれに目を向けないとそこまで取り組んできた自分を裏切ることにもなるのです。
どうか自分の成長している部分、どんな些細なことでもいいので目を向けてください。
仕事や家事ではしっかりと出来ていることに対して何も言われないけれど、できていないことにばかり目が向けられ上司や身内から注意ばかりされたらどう思いますか?そしてそれが続いたらどうしますか?
周囲に褒めてくれる人が少ない人が殆どかと思います。我々が生まれてからつかまり立ちをし、歩いて親元まで行けた時くらいまでは親は褒めてくれていたかもしれませんが、成長するのと比例して親や周囲の人は次第に褒めなくなっていきます。(もちろん、そうではない人もいます)
そのことにより、褒めるというのはうぬぼれさせるだけ、という思い込みを根付かせたり、褒めることに恥ずかしさを感じるようになってしまい、さらには、「褒められても、素直に喜べない」心境になってしまっているあるいは疑ってしまう時もあります。
まずは、自分のできていることをリストアップして、その自分を認めてあげてください。決して停滞しているわけでも、後退しているわけでもないのです。
「結果が伴わなければ意味がない、プロは結果がすべて」などと周囲に言われたとしても無視すればいいのです。そんなのは何も努力したことがない人が偉そうに言っているだけです。
辛く苦しい日々を乗り越え、這い上がった人が結果をだしているのなら違った言い方をします。少なくとも必死で取り組んでいる最中の人にはそんなことを言いません。
ここでもう一つ覚えておいてください。「結果を出せている人=人間性が高い人」ではありません!
稼ぎたい金額と勉強量は比例しない
「給料の他に毎月5万円くらい稼げればいい」
「FXで毎月25万円くらい稼ぎ生活費を得たい」
「FXで億万長者になりたいから月に1000万円前後稼ぎたい」
このように稼ぎたい金額は人それぞれです。ここで知っておいていただきたいのは、稼ぎたい金額が小さいから、大きいからといっても、勉強する時間や質は変わらないということです。
毎月5万円くらい稼げればいいと思っている人が「私は毎月25万円稼ぎたい人と比べたら、勉強量は5分の1でいいや」というとそういうわけではないのです。見る時間、扱うロット数が異なるだけで日常行うことは何も変わらないのです。
プロ野球選手で代打専門の人が「俺は1試合に1度、出番があるかどうかだから、レギュラーの人より練習量は少なくていいや」なんて思っているプロ野球選手はいません。
「私は補欠だから練習はそんなにしなくていい」と言っているようなものです。毎月、安定して一定金額稼ぎたいのなら、その金額に関係なく勉強や練習、研究などはしなければならないのです。
「○○をしているから、勉強する時間がない」というのは単なる言い訳です。勉強をしなくて済む言い訳を考えるのではなく、勉強できる時間を作るにはどうすればいいのかを考えてみましょう。
何かを得るには何かを排除するのです。新しい家具を買う場合、古い家具を残したまま次々と家具を買ったら置き場所がなくなります。今行っている何かの時間を短縮したり、辞めたりして時間を作るしか方法はないのです。
読んでいる人の分だけ事情があると思うので「でも何一つ変えたくない。変えることはできない」というのならそれはそれでいいんですが、その選択をした場合は、それを続けた未来しかやってこないことだけは覚悟しておいてください。そしてどんな結果になろうとも、自分が選択してきたことが現在の姿であると受け入れてください。
簡単にサクッと稼げる手法を追い求めてきた過去が、もし今の納得いかない成績を生み続けているのなら、今からどうすれば未来は変化していくのか。日常が変化するというのは、自分自身が変化するということです。具体的に書きますと、自分自身の思考が変化し、行動が変化し、日常が変化するのです。
少し嫌味っぽく書きましたが、あなたが変ればすべてが変っていくのです。あなたが勉強を続けていけば変化が緩やかに起き始めるのです。勉強方法を変えれば、軌道修正されて違った変化が起き始めるのです。
「人のことも知らず何言っているんだ」と私に文句を言うエネルギーは、自分自身に向けて使ってください。「自分ならできる」と。
費やした時間、金額は周囲と比較してはいけない
FXデビューしてからどのくらいの期間が過ぎ、いくら使用してきたかはFXをしている人の数だけ存在します。
・デビューして半年経過したけど、未だに稼げない・・・。
・もうかれこれ2年経過するが、成績が安定してこない…。
・あの人の言うとおりにやったら1年で5000万円稼げた。
・もう10年やっているが、年間を通して一度もプラスで終わった年がない・・・。
5年目でようやくひと月で500pips稼げた。
人は人、自分は自分と割り切れている人はいいのですが、それがなかなかできない人は、どうしても周囲と自分を比較してしまいます。そして自分とどちらが上か下かを考えてしまいます。
上記の例の中で、自分よりも経験が圧倒的に短いのに、既に大金を稼げるようになった人の情報を知ると、とても複雑な心境になる場合もあります。
もしそのような心境に陥り、悔しい、または苦しくなった時はどのようにすればよいでしょうか。方法の一つとして、その人の成功例をもとにその続きを自分で作ってしまうことです。上記の例で言いますと、
「あの人の言うとおりにやったら1年で5000万円稼げた。でもそこに至るまでに約10年で5000万円損している。あの人には授業料として1年で200万円支払っている」
どうでしょう?少し解釈が変わりましたか?この人とあなたが会うことも連絡をとることも無いと思いますので、この人のことをどのように思ってもいいのです。上記の中からもう一つ例を書いてみます。
「5年目でようやくひと月で500pips稼げた。しかし先月はマイナス400pips。今日までの過去最低記録はひと月マイナス800pipsだ」
きっとこの人は、長い時間トレードしているのかもしれません。日足や週足などでトレードしていて度の決済が100pips前後なのかもしません。
このように、好きなようにアレンジしてご自身の精神的ダメージを減らすことができるのです。
そもそも比較対象が無ければこのような思いもしなくて済みます。周囲と比較するのではなく、昨日までの自分と比較して成長を実感していくことが明日に繋がります。
とても有名な歌にもあるように、あなたは世界に一人だけのあなたなのです。一番になろうとは思っていないけど、周囲と比べてしまった事はありませんか?そのような情報は不要なので遮断しましょう。あなたにとって害になる情報は見る必要が無いのです。
ではもう一つ上記から例を書いてみます。
「もう10年やっているが、年間を通して一度もプラスで終わった年がない・・・。でもようやく11年目にして年間通してプラスに終え、自分の形ができてきた」
私はテレビを見る時間帯が朝食と昼食時の約2時間程度なのですが、偶然見ていた番組の中で「この味にたどり着くまで7年の歳月がかかった」と言っていた料理人を見たことがあるのですが、私はこういう話がとても大好きです。実際にその食品は食べていませんがそれを知って食べるのとそうでないとでは感じ方が変わるでしょう。
「この手法ができるまで1年かかった」のと「この手法が完成するまで10年かかった」とでは、どちらが重みを感じますか?答えは人それぞれなので「こっちですよね」という私の個人的な意見は書きませんが、もしあなたが「もう○ヶ月間、あるいは、もう〇年間続けているのにまったくプラスにならない・・・」と気持ちが低迷しているのならこう考えて下さい。
「それなのに続けられている自分は、まるで歴史の偉人と同じ信念の持ち主だ」と。仮に15年が経過し万が一ある事情でFXを引退したとします。
それでも15年続けてきたことはすごいことです。続け方にもよりますが、やらなくてもいいのに、頼まれてもいないのに、一つのことを15年間続けられる精神力は並大抵のことではありません。
「でも10年続けてきたのならいい加減諦めて違う何かを探したのが良かったのではないか」と思うのは他人の解釈です。10年続ければ必ずしも成功する保証はありませんが、11年目にして成功する人もいます。3年目で成功したと思ったら4年目でその3年分をすべて帳消しにしてしまうような人もいます。
何が成功なのかはご自身で決めることなので、周囲の意見など用いること自体が間違っています。しかし成功とは反対の「失敗」。この意味なら私はひとつだけハッキリと答えることができます。
それは「他人の意見で判断し、自分がやりたいことを我慢すること」です。
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