7/4 トレードは勉強と練習がすべて! サクッと簡単に稼げる方法なんてない!

FXトレーディングでサクッと簡単に稼げる方法なんてない!

トレードは勉強と練習がすべて!

 

<はじめに>

まずはこの本を手に取っていただきありがとうございます。

最初にお伝えすることがいくつかあります。私は何かに例えて話すのが好きなため、その表現が文中にところどころ表れていますがご了承ください。

また、各章、各項目内容で似たような内容が何回か登場したり、時には耳が痛くなるような厳しい表現の文章もあるかもしれませんがお許しください。

私を含めFXに本気で取り組んでいる多くのトレーダー。そしてFXに限らず様々な業界で本気に取り組んでいる方々は、その道が甘くないということを熟知しているため、時として指導の際には厳しい口調が頻発する時があります。この本の文中にもそのような口調が幾度となく表れ、耳が痛くなるような箇所もあるかと思いますがご了承ください。

具体的なトレード方法は一切書いておりません。FXに取り組むも一向に成果がでず、さらに自分の手法も確立できずに時間とお金だけが消耗していき、未だ手法探しの旅を続けている人がそこから抜け出せるためのヒントになればと思い書かせていただきました。

今や、ブログ、動画、有料無料の書籍など、非常に多くのトレードに関する本が存在します。当然ながらすべてを読破するのは難しいのでその内容はわかりませんが、多くの内容はテクニカルの説明や具体的な手法など内容が多いのではないでしょうか?

実際に書かれているトレード方法で稼げた人、稼いでいる人も多数いると思います。私自身、それらを否定するつもりはありませんし、私も昔はそれらの情報から稼げる方法を模索していました。もちろん、様々なテクニカルについて書かれているのを読み勉強をしたり検証したりしてきました。

それはあなた自身の手法を作るためのヒントや応援をするような内容です。

具体的なトレード手法が書かれている本の通りに行い、成果を上げている人もいます。成果がでているうちはいいのですが、連敗に陥った時、それでもその通りの方法を続けられるかどうかです。

とても稼げて手法に対して絶対的な信頼を寄せているのなら続けられるかもしれませんが、そうでない場合は

「動画で見た人がこう言っていたので使っている」

「本にこう書かれていたからその通りに使っている」

最初はそれでいいと思いました。しかし続けていくうちにそれが通用しない場面に陥った時、それでも使っている道具を信用できるかどうかです。これはテクニカル全般に言えます。

ここで大きな誤解をしないでいただきたいのは、信用できないから使用するのを辞めましょう、と言っているのではありません。自分の解釈で使えているのか、です。今はその解釈の仕方が違っていてもいいのです。間違いに気づいたらその都度修正していけばいいのです。

このことは非常に重要なので文中に何度も書きますが、自分が納得、理解している状態、つまり「意味はよく分からないが何となく使っている」という状態でトレードをしているのとそうでないのとでは大きな差が生まれます。

突然ですが「上昇トレンドってなんですか?」と6歳の子供に質問されたらあなたはすぐに説明できますか?上手く説明できる、できないが問題ではなく、上昇トレンドを自分の考えでしっかり理解しているかどうかなのです。

理解が深まると道が開けてきます。ご自身の中から「なるほど!」と思えることが増えていくにつれ、認識力が高まり、理解度が増し、今まで見えなかったものが見えるようになっていくのです。

タイトルの一部にもなっている「勉強」について、文中には多くのことが書いてあります。また「書く「こと」の重要性についてもところどころで解説しています。

私自身、学生時代は勉強が大の苦手で、特に国語や社会は、期末テストなどで100点中8点や10点でしたし、通知表には、数学や理科なども含め2が羅列していた学生時代でした。良くても3が時々あった程度です。(罰則のレポートを期限内に必ず提出していたので1は免れました)

もし過去に戻れるなら、先生たちに聞きたいです。「好きでもなく、興味もないことを覚えるにはどうすればいいですか?」と。私が出会ってきた先生は、授業の内容を教えてくれても、覚える、身につける方法は教えてくれませんでした。

覚える方法は人それぞれあると思いますが、もし私が先生の立場で、先ほどの質問をされたら「体で覚えろ」と答えます。目で見て暗記するのもいいのですが、漢字の書き取りのように、何度も手を動かして覚えることは体に染み込みやすくなります。

 

第1章まずはプロの技術を考えてみる

プロは無駄が少ないから簡単にやっているように見える

本や動画などでタイトルに「簡単」などと謳っている物があります。実際のトレードした様子を丁寧に公開している動画を見ると、とても単純で簡単そうに見える時があります。しかしいざその通りに同じようにやってもなかなか思ったような成果は見られず悩んだ経験はないでしょうか。

使っているテクニカルの数は少なく、比較的シンプルなチャートなので、真似すれば同じようにできそうな気がするのに・・・。

これはトレードだけに限ったことではありません。以前、部屋の壁紙を貼った事があるのですが、つなぎ目やドア枠の角など、職人のようにスムーズにはいきません。しかし動画では簡単にそう貼っていく職人さん。何年もそれを繰り返すことで、無駄な動きが削がれていき、研ぎ澄まされたその動きが我々に簡単にできると見えさせているのです。このような思いをしたのは私だけではないはずです。

考えてみれば他にも職人ワザというのは身近なところにも多数存在します。

例えば、キャベツの千切りや車の運転など、身近な人やご自身にもそのようなワザがあるものです。

私がパソコンの指導者をしていた時、ワープロ検定取得を目指す生徒にはブラインドタッチ(キーボードを見ずに入力する方法)ができるようになるため、ホームポジション(キーボード入力を正しい指で行う配置の仕方)の指導から始めていました。今の時代は「ローマ字入力」が主体なので比較的早く習得させることができるのですが、それでも最初は慣れない指で決まったキーを押すことに苛立ちを感じる生徒もいました。

正しい指で押せるキーが増えていくにつれ、どうしても早く入力したい衝動にかられますが、そういう生徒には救急車の例え話をしてなだめます。

「制限速度を守る救急車が、周囲の車より早く先に行ける理由は、周囲が止まっている時でも進んでいるからです」と。極端な例えですが、入力が遅くても無駄が少なければスムーズに進み、いつしか余計な力も抜け自然と早く入力できるようになっているのです。

トレードも同じです。実際のトレードを動画などで公開している人が単純な手法で稼げているのなら、そこに行きつくまでその人は日々それを繰り返し、磨かれていきその姿になったのです。

必ずしも単純なトレード方法が万人向けとは言いませんが、単純な方法というのは、無駄が少ないということであり、また単純な物(機械)ほど壊れにくいともいいます。また単純なほど判断もしやすいです。

トレード方法も、見ているチャートもシンプル(単純)なのが良いのならマネしよう、と思いますが、ここで知っておいてほしいのは、その人たち(上記に書いた人すべて)も最初からシンプルだったわけではありません。無駄がなくなるまで試行錯誤を繰り返し、そこに行きついたのです。単純な方法で稼げる姿とは、成長した理想的な姿なのです。

また、単純=簡単ではないということも頭の片隅に置いておいてください。

好きだから続けているのか考えてみる

FXは好きですか?チャート分析をしていて楽しいと感じますか?

稼げていない期間が続いたり、連敗が頻発する時はなかなか「はい」と答えにくいかもしれません。

そうではない状態でも「はい」と即答できないから不向きなのかというと、私は答えに悩みます。なのでここでは一つだけいっておきます。わかりきったことなのですが、好きなことは続けられるし、楽しいと感じることはずっと続けられ、そして身につくスピードも桁違いです。

「好き」という状態はそれに対して抵抗がないため、スムーズに頭に入ってくるのです。学校の勉強が苦手な子供でもゲームやアニメのキャラクターの名前などはすぐに覚えます。国語が苦手な子でも歴史に興味がある子は、戦国時代の武将の名前だけはたくさん知っている子供もいます。

今日までトレードをしてきて、良い結果、数字的な成果が表れないと、次第に心が離れていってしまうのはFXだけに限ったことではありません。

でもここで思い出してください。1回でもいいので上手くいったトレードはありませんか?その時、少しでも喜び、嬉しかった経験はありませんか?

FXを始めたばかりで証券口座だけ作っただけの人には答えられない質問ですが、そうではない人はどうでしょうか?

デモトレードでもいいのです。もし「本当に全くない」という方は、完成されたチャートを見ながらでもいいので「こういう場面でエントリーして稼ぎたい」というトレードを想像してみてください。

その時どう感じますか?嬉しいはずです。仮にそれが何度も続き、これまで味わった事のない金額を稼げたらどうでしょうか?その時に「FXは好きですか?」と質問されたらどうでしょう。

それでも「儲かりそうだから続けているだけ」などの意見の方もいますが、もちろんそれはそれでいいと思います。

ただ体に染み込んでいく速度は、好きだから取り組んでいる人、興味があるから取り組んでいる人の方が圧倒的に吸収力は強いということを覚えておいてください。

成功と失敗

「成功」の反対は「失敗」です。コインの裏表と同じようにこの二つの言葉はセットです。成功した場面だけ見ていると成功ばかりですごい!と思いますが、我々はその裏の「失敗」の例を知っているのでそのように思うのです。

つまり失敗を知っているから成功を知っている。逆に言うと、失敗を知らない人は成功も知らないのです。

トレードの失敗とは、決して損失をすることではありません。あるトレーダーが言う失敗とは、エントリーの機会なのにエントリーしなかった。見送る場面なのにエントリーをしてしまった。など様々です。

しかし失敗しないと気付かないことや学べない事、身に染みてこないことがあるのも事実です。なので失敗の内容によっては良い教訓になるのです。

後の章にも書きますが、FXデビューしてどのくらいの時間が経過し、いくら(金額)使用したかは人それぞれです。数値的な成果が表れていないからと言って失敗しているわけではありません。諦めないで続けている姿そのものが成功している姿なのです。

多くの自己啓発書を読むとお分かりかもしれませんが、世に知られている偉人は成功するまで続けたのです。

成功も失敗も知らない人は、できることだけを続けているだけでそこに成長はありません。読者の方はとても成功率が低い世界に挑戦しているのです。

あなたが変われば必ず変わっていきます。その変化は緩やかな時もあるので気付きにくいかもしれませんが、あ

きらめずに続ければ、あなたが望む「成功」というものが手に入る日が来るでしょう。

デモトレードでも最低ロットでもルールを守れないなら本気ではない

スポーツ選手を例に挙げてみましょう。オリンピック出場を目指している選手が練習の競技で手抜きをするでしょうか。練習試合だからといって、それなりでいいやと思い試合に臨むのでしょうか。

トレーディングでは、デモトレードだから大きい金額をかけてみようなど、適当な考えで取り組むのはよくありません。

今現在、最小ロットでトレードしている人が「ルールは大きい金額を動かすようになってから守ればいいや」という考えでトレードをしているならば一向にルールを守るトレーダーに成長することはないでしょう。

小学生ですらほぼプロ野球と同じ野球のルールの基で試合を行っています。金額が大きくなったらしっかりルールを考える、守る、と言っている人は、大きくなっても守れません。

なぜなら、仮にその領域(大きい金額やリアルマネー)に行く過程の中でルールを守らないスタイルが身についてしまうからです。

しかしながら、どうしてもルールを破りそうになったり、破ってしまう時もあるでしょう。そんな時は自分を責めず、まずは認めてあげてください。誰だって時にはルールを破ってしまうことがあるのです。

これはトレードに限ったことではありません。制限速度30kmのところを35kmで走ってしまったり、横断歩道を自転車を降りずに渡ってし まったりなど、完璧にこの世のルールを守れている人はごくわずかだと思います。

トレードで決めた自分のルールも時には破ってしまう時もありますが、その都度自分を責めたり、罰していたら自己否定感が高まり、今後のトレード活動に支障がでます。

「見出しの内容と書いていることが違うじゃないか」と思われるでしょうが、私が言いたいのは、破ってしまってもその自分をまずは認めてあげて、また次を守ればいいのです。

破ってしまったら、まずはなぜ破ってしまったのか原因を考え、そして書き出し、その思いを認めてあげましょう。きっとルールを破ってまでトレードする理由があったのです。ここでエントリーしてはいけないが、待てずにエントリーしたのは、あなたの本能が「ここは正しい。ここで入れば稼げる」と思ったからなのです。

そんなあなた自身の本能を認めて許してあげてください。許さず叱りっぱなし、否定しっぱなしだと、人間の教育と同じように、どんどんいうことを利かない自分ができあがってしまいます。なので、まずは必ず認めて許してあげてください。

損失したからといって、その判断がすべて間違っていることではない

下がると判断し、売りでエントリーした後、利益と損切の設定をしました。そして経過を見ていると損切に引っ掛かってしまい、その後は反転して利益設定の位置まで続伸しました。

この場合、数値的な結果はマイナスで終了しましたが、すべての判断が間違いであったわけではありません。しかし、このような結果が続くと、どうしても冷静な判断ができず、自分のトレードそのもののやり方が間違っているのかと思い、最悪はすべてをリセットして再び手法探しの旅に出ようとします。

ではこれを防ぐためには何か方法はあるのでしょうか。まずはそのトレード全体を細分化して採点をしてみるのです。先ほどの文章のトレードを細分化してみます。

「下がると判断し、売りでエントリーした後、利益と損切を設定」

・下がると判断:下方向(目線)、つまり売りが有利と判断した【正解】

・エントリー前の予兆を認識:エントリーパターン発生前の予兆を認識した【正解】

・売りでエントリー:実際にエントリー【どちらでもない】

・利益設定:最終的にはここまで到達した【正解】

・損切設定:ここに引っ掛かってしまった【不正解】

売りでエントリーしたことを「どちらでもない」という結果にしたのは、エントリーの位置次第では損切の位置も変わったかもしれないので正解でも不正解でもない判断にしました。

5つの判断のうち、少なくとも3つが正解でした。点数をつけるとしたら「正解10点」「どちらでもない5点」としたら35点です。50点満点中35点も取れたのです。

学校のテストでも50問中1つ間違っていても0点にはなりません。手元のお金が減ったからといって0点と判断するのは間違いです。

確かにお金は減りましたが、あなたの認識力は35点という成績だったのです。あとは何を訂正していけばいいのか、これで分かったではないですか。

そしてこれを過去に行った一つひとつのトレードで集計してみてみてください。採点項目はなるべく少なく、そして単純な内容にして、集計する数も10個前後でいいと思います。(いきなり一気に30個も40個も集計するとそれだけで嫌になってしまうので)

そうすると今まで気づかなかった、よく出来ている事にも気づく可能性があります。それがきっかけで何を学べばいいのか、何を磨けばよいのかも明確になっていきます。

そのような理由から最終結果だけみて判断せず、全体的に見て出来ている部分にも着目してみましょう。

 

 

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