11/27 W E B ライティングの 教科書

インターネットで情報発信するためには、ライティングスキルが不可欠です。

ブログやメルマガ、LINE@はもちろんこと、Twitter・FacebookなどのSNS、広告や商品販売ページなども文章ベースで構成されています。

「これからはYouTubeを筆頭とした動画の時代だ!」

たしかにこのような風潮がありますし、今後は文章より動画が主流になるという意見には完全に同意します。

ですが、構成案や台本なしのぶっつけ本番で、カメラの前で流暢に喋れるでしょうか?

多くの人には無理でしょう。

さらに、撮った動画をSNSなどで拡散するためにはリンクをクリックさせるための誘導文が必要になります。

つまり、情報発信の主流が動画に移ったとしても、効果的な文章を作成するためのライティングスキルは欠かせないのです。

そこで「読みやすくて伝わりやすい、そして反応が取れるWEBライティング」を、初心者でも実践で活用できるように解説していきます。

ライティング準備編

テーマはライティングですが、実は文章の出来を大きく左右する要素は準備段階にあります。

どれだけテクニックを駆使したところで、準備不足で良い文章を書くことは不可能なのです。

というより、そもそも文章自体を書き始めることすら難しいと言えるでしょう。

そこで、細かいテクニックなどの前に、事前準備の大切さと具体な方法を、

1.誰に伝えるのか?

2.何を伝えるのか?

3.文章の7割は構成で決まる

上記3つの観点からお伝えします。

1.誰に伝えるのか?ターゲットを定めよう

自分しか読まない手帳などに書いた日記は別ですが、インターネットで情報発信する際には必ず読者がいるものです。

アクセスが全くないブログであっても、誰かが読んでくれることを前提として記事を書きますよね?

そこでまずは「誰に向けて書くのか?」

つまりターゲットを明確にすることが大切なのです。

例えばこれの場合は、

・インターネットで情報発信をしたいor既にしている

・ライティング初心者orもっと上達したい

・ライティングで商品サービスの販売数やお申込みを増やしたい

このような読者を想定して書いています。

さらに、ライティング初心者の定義は曖昧ですが、

・ライティングに慣れていない(経験不足)

・ライティングで結果が出ていない(スキル不足)

この2つのパターンも初心者として定義しています。

ライティング歴5年で知識豊富であっても、結果が出ていないのであれば初心者という位置付けです。

もし、ライティング初心者以外をターゲットにしているなら、この章を省略していきなりテクニックの話から始めたかもしれません。

既にライティングで結果を出している人は、準備の重要性を痛感しているはずですから。

つまり、想定するターゲットによって文章のテーマや構成が変わってくるのです。

さらに、ターゲット選定は言葉選びにも影響してきます。

例えば、

「ライティング次第でLPのCVRが大きく変化します。ヘッドコピーに『GDTの法則』を盛り込むだけで、CPAが半分以下になったケースもあるほどです」

もし、これがこのような文章から始まっていたらどうでしょう?

まだそこまで知識がない人なら、いきなり専門用語が羅列されていて混乱するはずです。

ですがライティングや広告の知識がある人からすれば、冒頭から一気に期待感が膨らむでしょう。

このように、ターゲットによって適切な言葉も違ってくるということです。

「初心者向けと言いつつ、初心者を置き去りにしている文章」

「上級者向けなのに、回りくどく初歩的な説明を繰り返している文章」

意外とこのようなコンテンツは多いので、常に予め設定した読者像を意識しましょう。

今回は「初心者」を例として説明しましたが、

・年齢

・性別

・職業

・年収

・住まい

など、テーマによって様々なターゲット層が考えられます。

2.何を伝えるのか?テーマを絞り込もう

読み手を設定したら、次に決めるのは「何を伝えるか?」です。

文章のテーマと言ってもいいでしょう。

テーマが曖昧な状態で書き始めると、話題があちこちに飛んでしまい、最終的に何を伝えたいのかわからなくなってしまいます。

主題が不明瞭なまとまりのない文章になってしまったり、執筆途中でネタに困ってボツにしてしまう・・・

このような失敗はテーマが定まっていないことが大きな原因と言えるでしょう。

そこで、文章を書き始める前に以下の2つを意識してください。

  • 1コンテンツ1テーマ

1コンテンツにつき1テーマというのが鉄則です。

1コンテンツをわかりやすく置き換えると、

・ブログ1記事

・メルマガ1記事

・YouTubeの1動画

・Kindle本1冊

このようなものになります。

1.コンテンツの幅を広げるか狭めるかは、あなたの設定次第です。

例えば「インターネットで情報発信する上でのライティング講座」という、幅広いテーマを設定しました。

そこには、

・文章の基礎

・コピーライティング

・(本書のような)コンテンツライティング

・(Twitterのような)短文でのライティング

などが全て含まれています。

これから上記のテーマを各章ごとに順を追って解説していきますが、「インターネットで情報発信する上でのライティング」という主題から外れることはありません。

もちろん、「コピーライティング」に特化させて1冊のKindle本に仕上げることもできました。

この辺りは何をテーマにするかによって変わってきますが、テーマ自体がコロコロ変わる文章は相手に伝わりません。

例えば、ONE-PIECEは「ルフィが海賊王になる話」

キングダムは「信が大将軍にまで登りつめ、政が中華を統一する話」

このようにテーマが一貫しています。

「ルフィが海賊をやめて山賊になり、山で出会った女性と結婚するまでのラブコメディ」

「信が戦いに飽きて隠居し、剣術指南役として生きる物語」

このように途中から話のテーマがズレると、全てが破綻してしまうのです。

壮大な物語にも1つのブレない軸があるように、1コンテンツに付き1つの明確なテーマを設定しましょう。

  • インプット量を増やせ!

どれほどライティングのテクニックを身につけたところで、書くネタがなければどうしようもありません。

「浅くてショボいネタ」は、テクニックでカバーするのにも限界があるのです。

これはライティング以前の問題と言えるでしょう。

そこで重要なのがインプット量です。

2年以上に渡って毎日メルマガを書きつつYouTube動画を更新して、さらに毎月セミナーをこなしながら長編のKindle本を書いてもネタに困らない理由。

それは単純に、アウトプット以上にインプットする量が多いからと言えます。

もし、これからダイエットの情報発信を始めるなら、関連書籍を最低でも30冊は読むでしょう。

その上で、情報発信できるレベルになるまで実践すると思います。

書籍で読んだ知識だけでは、自分の言葉で伝えることは難しいですからね。

1ヶ月間、野菜しか食べるなと言われればそうするし、毎日10キロ走れと言われれば雨の日だろうがジムに通って走ります。

これくらいインプットすれば、巷のダイエット初心者より多くの知識と経験を得ることができるので、ネタに困ることはなくなるでしょう。

そして、この段階になってはじめて、

「その情報をどう伝えるのか?」

つまり、ライティングスキルが発揮されるのです。

「ネタがない」「発信する情報に厚みがない」

これらの悩みはライティングスキルではなく単純なインプット不足であることが多いので、上記のようなことで困った場合はインプットすることを心がけましょう。

3.文章の7割は構成で決まる!

「誰に何を伝えるか?」を明確にしたら、次は「どのように伝えるか?」を考えていきます。

つまり、文章構成を考えるということです。

※伝わりやすい文章構成の型については、次で詳しく解説します。

ブログでしたら、「記事タイトル」「見出し1(h2)」「見出し2(h3)」を時間をかけて先に作ってしまいましょう。

セールスレターなら「1.問題提起」「2.共感」「3.解決法」「4.オファー」「5.特典」「6.クロージング」のように流れを決めて、各パート毎に書くべきことを決めると良いです。

このように、予め構成を練ることで

・着地点を見失わなくなる

・書いてる途中で情報不足による書きつけたしがなくなる

・構成通りに「書くだけ」という状態になる

これらの効果を得ることができます。

ちなみにセミナーをする時は目次・構成のみを決めて、あとは全てアドリブで話すことが多い。

構成さえ綿密に練ってしまえば、本番でも大きく横道にそれることなく、伝えたいこともしっかり伝えきることができます。

このように、

「どれほど入念に構成を練ったか?」

これが文章の出来を大きく左右するので、伝えたい情報を過不足なく丁寧に盛り込んでいきましょう。

文章力が乏しくても、構成さえしっかりしていれば全体としては何とかまとまるものです。

[まとめ]

文章を書き始める前に、絶対に欠かせない準備として

1.誰に伝えるのか?

2.何を伝えるのか?

3.文章の7割は構成で決まる

上記3点を解説しました。

「準備なんて面倒だから、とりあえず書いてみよう」

そう思う気持ちもわかります。

たしかに準備は面倒ですし、「今日は2000文字書いた」のような目に見える成果を得られにくいので、満足感・達成感を感じることも難しいですからね。

ですが、準備が疎かな状態で書き始めると、ほぼ例外なく良い文章には仕上がりません。

途中で何を書きたいかわからなくなり、最初から書き直すハメになることもあります。

ですので、まずは入念な準備をしましょう。

準備さえすれば「あとは書くだけ」という状態になり、面白いようにスラスラと文章を書けるようになりますよ。

相手に伝わる文章構成

「文章の7割は構成で決まる」というお話をしましたが、人に伝わる読みやすい文章構成には型(パターン)があります。

様々な型を覚えると、目的や用途によって効果的に使い分けられるようにもなります。

では、その型にはどのようなものがあるのか?

ここで事例を挙げながら具体的に解説していきましょう。

その前に、型を使いこなすための大前提となる概念、

1.説明技術の基礎「大から小」

2.マニュアル構成は階段式で!

上記2つをお伝えしたいと思います。

1.説明技術の基礎「大から小」

最初に大きな概念や定義からお伝えし、それから徐々に細かい部分に移っていくのが読み手に優しい構成となります。

例えばサッカーを知らない人に、サッカーを説明する場合はどう伝えるのが親切でしょうか?

いきなり、

「オフサイドというルールがあって・・・」

「ペナルティエリアという範囲の中で反則するとPKに・・・」

このような説明から入っても、相手には上手く伝わらないですよね?

そうではなく大きな概念、例えば、

「手以外(主に足)を使用してボールを扱い、相手ゴールにボールを入れると得点になるスポーツ」

「1チーム11人で、ゴールを守るキーパーというポジションだけは手を使える」

このように、先に全体像を説明してから、徐々に細かいルールや見どころについて説明すると伝わりやすくなります。

また、主題となる言葉が抽象的でわかりにくい場合は、最初に定義してしまうのも効果的です。

冒頭では、

「インターネットで情報発信するためにはライティングスキルが欠かせません」

「読みやすくて伝わりやすい、そして反応が取れるWEBライティング」

と、真っ先に上記のことを記載しました。

つまり、ここで解説する文章力とは「ネットで情報発信する際に、読み手に伝わる文章」であり、「小説や論文を書くための文章力ではない」ということを暗に示しているのです。

読み手が、「そもそも文章ってどこで使うんだ?」など、曖昧さを抱きながら読み進めてしまうと頭に入りづらくなってしまいます。

自分では当たり前だと思い込んでいることでも、読み手は正確に理解していないことが多いので、冒頭部分でしっかりと定義することを意識してください。

2.マニュアル構成は階段式で!

ノウハウや使用方法などを説明する場合は、使用する順番に沿って構成を組み立てると伝わりやすくなります。

例えば「Twitterの使い方」をイチから説明するのでしたら、

  1. Twitterとは何か?
  2. Twitterアプリをダウンロード
  3. アカウントの作成方法
  4. 気になる人をフォローしよう
  5. ツイートする方法
  6. プロフィールの書き方
  7. 「いいね」や「リツイート」してみよう

みたいな流れになるかと思います。

一通り順番に使い方を説明してから、「フォロワーを増やす方法」「リストの作り方」のような細かいテクニックに移るといいですね。

「解説通り順番に取り組むことで、スムーズに使えるようになる」ということを意識すると、伝わりやすい構成になります。

文章構成テンプレート

ここからは、具体的な文章構成テンプレートを7つほど紹介していきます。

その7つとは以下の通り。

  1. ゴールデンサークル
  2. PREP法
  3. SDS法
  4. PPCの法則
  5. PASONAの法則
  6. 成功ストーリー
  7. 認知的不協和

本章で解説する上記7パターンを使いこなすことで、

・伝わる文章

・行動を促す文章」

・感情を動かす文章

・興味関心を引きつける文章

などを書くことができるようになります。

構成ごとの特徴なども解説していきますので、場面や目的に合わせて使い分けてみてください。

では、最初のテンプレートから行ってみましょう。

構成テンプレート1:ゴールデンサークル

ゴールデンサークルとは、サイモン・シネック氏が『優れたリーダーはどうやって行動を促すのか?』というプレゼン内で提唱した理論です。

この理論では、

  1. なぜ(目的・理由)
  2. どうやって(取り組み方・手段)
  3. 何を(具体的な方法)

この順番に沿って文章を構成していきます。

例)

1.なぜ副業が必要なのか?そしてその理由とは?

「終身雇用制度が崩れ、老後には2000万円以上の貯蓄が必要と言われる時代になりました。

今から個人で新たな収入源を確保し、将来に対しての蓄え&リスク軽減をする必要があります」

2.どうやって副業すればいいのか?

「副業にも様々な種類がありますが、その中でもおすすめなのが「転売」です。

なぜなら・・・」

3.具体的に何をすればいいのか?

「まずは自宅にある不要品を探してみましょう。そしてAmazonのアカウントを取得し・・・」

このような流れになりますが、ゴールデンサークルは幅広く応用させることができます。

例えば、

  1. 私が○○(活動テーマ)をしている理由
  2. そのために○○(取り組み)をしています。
  3. その結果、○○(具体的な方法)という講座が完成しました。

このようにプロフィールやプレゼンにも活用できるでしょう。

構成テンプレート2:PREP法

PREP(プレップ)法は以下の頭文字を取った文章構成になります。

  1. Point(要点・結論)
  2. Reason(理由)
  3. Example(事例・証拠)
  4. Point(要点・結論)

冒頭で結論から入り、次にその結論に至る理由を説明します。

その理由に説得力を持たせるために証拠や事例を提示し、最後にまとめ部分として、もう一度結論を述べる型です。

ズバッと結論から入るので無駄がなく、ビジネス文書やプレゼン、リード文、動画のシナリオなどに適していると言えるでしょう。

例)

1.Point(要点・結論)

「アフィリエイトで稼ぐならメルマガをやるべきです」

2.Reason(理由)

「なぜなら、メルマガはSEOやプラットフォームなど外部要因の影響を受けにくい特徴があり、安定性が抜群だからです」

3.Example(事例・証拠)

「Googleアップデートで私のサイトが圏外に飛ばされましたが、売上自体は微動だにしていません。

メールを配信するだけで商品が売れるからです」

4.Point(要点・結論)

「つまり、外部に影響されずに長期スパンで安定して稼ぎたいならメルマガをやるべきなのです」

このように、端的にものごとを説明する時に効果的な構成となっています。

構成テンプレート3:SDS法

SDS法は以下の頭文字を取った文章構成になります。

  1. Summary(文章のテーマ)
  2. Details(テーマの詳細な説明)
  3. Summary(文章全体のまとめ)

PREP法をシンプルにした構成で、要点をコンパクトに伝えたい時に効果的です。

ちなみに僕のメルマガや動画シナリオの多くは、このSDS法で構成されています。

例)

1.Summary(文章のテーマ)

「今回はメルマガで稼ぐために必要な3つのスキルを解説します」

2.Details(テーマの詳細な説明)

その3つのスキルがこちら。

  1. コピーライティング
  2. 集客
  3. コンテンツ作成

では、1つずつ詳しく見ていきましょう。

※ここから1つずつ解説

3.Summary(文章全体のまとめ)

「以上が、メルマガで稼ぐために必要な3つのスキルになります。全て必須になりますので、あなたに足りないものを見極めて身につけていきましょう」

このように、SDS法は淡々を物事を説明する時に便利な構成となっています。

構成テンプレート4:PPCの法則

PPCの法則は、以下の頭文字を取った文章構成になります。

  1. Promise(約束する)
  2. Proof(証拠、証明)
  3. CalltoAction(行動の呼びかけ)

読み手に何かしらの行動を促したい場合に効果的な構成となっています。

特に読み手自身が悩みや理想を認識している場合に効果的です。

例)

1.Promise(約束する)

「あなたのライティングスキルを短時間で一気に向上させてみせます」

2.Proof(証拠、証明)

「私はライティングスキルを使い、ウェブサイトだけで1万人以上の方に商品を販売してきました。

さらに、このスキルを文章ド素人の方10名に伝えたところ、何と全員が目に見えた効果を実感しているのです。

例えば田中さんがこのスキルをTwitterで試したところ、わずか1ヶ月でフォロワー数が20倍になりました。

こちらが証拠画像になります。

中村さんは、このスキルを元にセールスレターをイチから書き直しました。

すると・・・」

3.CalltoAction(行動の呼びかけ)

「このスキルを手に入れたい場合は、今すぐ下記URLをクリックして詳細をご確認ください」

PPCの法則は、

  1. 圧倒的なメリットを約束する
  2. 証拠や証明で信頼度を高める
  3. 具体的な行動を促す

このような流れで構成された、シンプルながら強力なセールス文章テンプレートになります。

構成テンプレート5:PASONAの法則

PASONAの法則は以下の頭文字を取った文章構成になります。

  1. Problem(問題提起)
  2. Affinity(親近感・共感)
  3. Solution(解決策の提示)
  4. Offer(提案)
  5. NarrowDown(限定性、緊急性)
  6. Action(行動喚起)

PASONAの法則は、セールスシナリオで最も有名な型の1つと言えるでしょう。

セールスレターやテレビCMなど、あらゆる場面で活用されています。

例)

1.Problem(問題提起)

「40代になると、急に体型維持が難しくなってきますよね?」

2.Affinity(親近感・共感)

「でも、ダイエットが続かない・運動する時間がない…と諦めたくなる気持ちもわかります」

3.Solution(解決策の提示)

「そんなあなたにおすすめしたいのが、○○です」

4.Offer(提案)

「○○に含まれる成分は脂肪を燃焼しやすくする効果が実証され、肥満体国・アメリカでも人気を集めています。あなたもその効果を体感してみませんか?」

5.NarrowDown(限定性、緊急性)

「30名様まで!30%OFFの初回限定価格でご提供します!」

6.Action(行動喚起)

「今なら送料無料!お申し込みはこちら」

ご覧の通り、PASONAの法則はセールスに特化した型です。

ですが、PASの部分だけでも強力な文章を作ることができます。

例えばこのような流れです。

例)

1.Problem(問題提起)

「『最近、体重が気になり始めたけど運動する時間がない』

『ダイエットに挑戦しても、いつも長続きしない』そんな悩みはありませんか?」

2.Affinity(親近感・共感)

「僕もこれまで様々なダイエットに挑戦しては挫折を繰り返してきました。

『痩せたい!でも食べたい!』というのが正直なところですよね?」

3.Solution(解決策の提示)

「そんなあなたにおすすめしたいのが、こちらの健康サプリメントです。ダイエットで挫折を繰り返した僕も、このサプリのおかげで簡単に体重を落とすことができました。(サプリメントの説明に続く)」

このように、最初に読み手の悩みを浮き彫りにして注意を引くのですが、ここでは会話調のパターンがよく見られます。

会話調とは口語文(話し言葉)で相手に話しかけたり、自分の心の中の声(独り言)を伝えるような文章のことで、「」で囲って書くことが多いです。

例えば、以下のようなものになります。

「サプリ飲むだけで痩せるわけないよね?」(書き手に話しかける)

「夏に向けて、そろそろダイエットに取り組まなくては・・・」(心の声)

会話調にすることで、読み手が「それ、私のことだ!」「うんうん、その気持ちはよくわかる」と感情移入しやすくなるという効果があります。

そして、その悩みに共感して親近感を抱いてもらったところで、悩みの解決法を提示するという流れです。

構成テンプレート6:成功ストーリー

ストーリー(物語)は人の興味を引き、信じられやすいという特徴があります。

小説や映画、漫画などが大衆に読まれるのも、ストーリーの力によるものと言えるでしょう。

様々なストーリー構成がありますが、今回は情報発信に適した型を紹介しま

す。

それがこちら。

  1. 悩みが解決した状態
  2. 悩んでいた過去の自分
  3. 打開策を発見
  4. 理想を手に入れた現在の自分

では、例を紹介します。

例)

1.悩みが解決した状態

「今でこそ外国人の友達と英語で会話したり、英字新聞をスラスラ読んだり字幕なしで映画を楽しむことができるようになりました。ですが、最初から英語が得意だったわけではないのです」

2.悩んでいた過去の自分

「高校時代、英語の成績はごく平凡なものでした。大人になってから英語を勉強し始めても、「単語の暗記」「文法の勉強」などが苦痛で、一時期は英語を嫌いになることもあったほどです」

3.打開策を発見

「何度も挫折と再挑戦を繰り返し、いよいよ英語を諦めかけていたその時、『聞き流すだけで上達する』という英会話プログラムが!『嘘くさい』と思いながらも、やっぱり英語を諦めきれなかった私は半信半疑で受講してみることに!」

4.理想を手に入れた現在の自分

「すると、本当に聞き流すだけで目に見えて英語が上達する実感を得ることができたのです。

あれだけ嫌だった『単語の暗記』『文法の勉強』も不要!

毎日英語を聞くのが楽しくなり、今では外国人の友達もたくさんできました。

気づけば自分自身が英語を教える立場にまでなっていたのです」

このように、

  1. 理想の状態を見せる
  2. 過去のストーリーで共感を得る
  3. 伝えたいコンテンツを提供する
  4. 再度、理想の状態を見せる

といった流れを、ストーリー仕立てで読ませるかたちとなっています。

構成テンプレート7:認知的不協和

出だしで一気に読み手の興味関心を引きつけ、そのまま本文に繋げる型がこちら。

  1. 常識を再確認する
  2. 常識を覆す
  3. 新しい常識を伝える

では、例を紹介します。

例)

1.常識を再確認する

「YouTubeで稼ぐためには毎日動画投稿を頑張って、チャンネル登録者を1万人以上集めないと難しいと思っていませんか?」

2常識を覆す

「実はYouTubeで稼ぐためにはチャンネル登録者数や毎日投稿は必要ありません。僕自身、1ヶ月に3本しか動画を投稿しません。チャンネル登録者数も5000人ほどです。それでも、5年以上に渡ってYouTube経由で毎月30万円以上の利益を出しています」

3.新しい常識を伝える

「目的や戦略、仕組みを最適化することで、少ない労力とチャンネル登録者数でも大きな利益を出せるのがYouTubeなのです。では、その具体的な方法とはどのようなものか?これから順番に解説していきましょう」

この型は、一般常識とかけ離れた内容を伝えて興味関心を引きつけるのがポイントになります。

常識と真逆と思われることを伝えるとわかりやすいですね。

例)

「ブサイク男の方がモテる」

「コンプレックスが成功の近道」

「稼ぎたいなら仕事量を減らす」

ただし、言いっぱなしでは説得力が皆無なので、すかさずその根拠となる事実を伝えます。

そして、最後にその根拠となる理由を述べていく流れとなります。

使える場面は限られてくるかもしれませんが、有効に活用できればとても効果的です。

構成テンプレートを組み合わせて応用しよう!

ここまで7つの文章構成テンプレートを紹介しましたが、目的によっては組み合わせることも可能です。

例えば「認知的不協和」と「PREP法」を組み合わせて、以下のような構成にすることもできるでしょう。

例)

「認知的不協和」と「PREP法」の組み合わせ

1.常識を再確認する

「YouTubeで稼ぐためには毎日動画投稿を頑張って、チャンネル登録者を1万人以上集めないと難しいと思っていませんか?」

2.常識を覆す

「実はYouTubeで稼ぐためにはチャンネル登録者数や毎日投稿や必要ありません僕自身、1ヶ月に3本しか動画を投稿しません。チャンネル登録者数も5000人ほどです。それでも、5年以上に渡ってYouTube経由で毎月30万円以上の利益を出しています」

3.新しい常識を伝える

「目的や戦略、仕組みを最適化することで、少ない労力とチャンネル登録者数でも大きな利益を出せるのがYouTubeなのです。

では、その具体的な方法とはどのようなものか?」

1.Point(要点・結論)

「YouTubeを活用し、少ない労力で最大限の効果を得るためには「広告収入」

を完全無視して、メルマガ読者を集めることが重要です」

2.Reason(理由)

「なぜなら、YouTubeであなたのコンテンツを閲覧した上でメルマガ登録してくれた人は、濃い読者になる可能性が高いからです。つまりメルマガ登録した時点で、既にあなたのファンになっているケースも多く、あなたの商品を購入してくれる可能性も高いと言えます」

3.Example(事例・証拠)

「こちらはYouTube経由でメルマガ登録された方のデータです。成約率10%で、売上が30万円になっています。

YouTubeからメルマガ登録してくれる人が10人いれば、それだけで3万円の売上ですさらにYouTubeの再生回数が300回あれば約10人がメルマガ登録してくれるというデータもあります。

つまりYouTubeで稼ぐためには、毎日動画を投稿したり1万人以上のチャンネル登録者を集める必要がないのです。

チャンネル全体で1日300再生される状況を作れば、それだけで稼げてしまうのですから、チャンネル登録者数500人以下でも充分と言えるでしょう」

4.Point(要点・結論)

「要するに、YouTubeで稼ぐために必要なのは毎日の動画投稿やチャンネル登録者数1万人などではないのです」

このように様々な型を組み合わせることも効果的です。

もちろん、一つの型を使ってシンプルに伝えた方が良い場合もあります。

何を使うか困ったら?文章構成の活用場面

最後に、これまで紹介した7つの文章構成テンプレートの傾向をお伝えします。

文章の目的や場面に合わせて使い分けてみてください。

  • プレゼンや自己紹介などで使いやすい

ゴールデンサークル(なぜ→どうやって→何を)

  • マニュアル・解説書などで使いやすい

PREP法(要点→理由→事例・証拠→要点)

  • 行動を促す場面で使いやすい(セールス・お申込みなど)

PPCの法則(約束→証拠→行動喚起)

PASONAの法則(問題提起→共感→解決策→提案→限定性→行動喚起)

  • 読み物系で使いやすい

成功ストーリー(解決した状態→悩んでいた過去→打開策の発見→理想の現在)

認知的不協和(常識を再確認→常識を覆す→新しい常識)

  • どんな場面でも使いやすい

SDS法(文章テーマ→詳細な説明→まとめ)

もちろん上記は傾向としてそうあるだけで、成功ストーリーをセールスライティングに盛り込んでも構いません。

また、先ほど紹介したように複数の型を組み合わせることで、さらに威力を発揮する場合もあります。

ですが、ライティング初心者の場合は、まず1つのテーマを様々な構成で組み立てる訓練をしてみてください。

例えば、

「先日遊びにいったディズニーランドの旅行日記」

このようなテーマで文章を書く場合でも、

PPCの法則:ディズニーランドを人一倍満喫する方法をお伝えします。

PASONAの法則:ディズニーランドはいつも混んでいて、熱烈なファン以外は楽しめないと思っていませんか?

SDS法:先日、ディズニーランドに行ってきました!

認知的不協和:ディズニーランドは現実を考えさせられる空間でした。

など、その後に続く文章構成によって様々な書き出しができるわけです。

このような練習をすることで徐々にテンプレートを使いこなせるようになるので、ぜひ実践してみてください。

文章に「正解」なんてありませんので、思いついたままに実践してみましょう。

まとめ

本章では、文章構成の基本概念である

  1. 説明技術の基礎「大から小」
  2. マニュアル構成は階段式で!

そして具体的な構成テンプレートである

  1. ゴールデンサークル
  2. PREP法
  3. SDS法
  4. PPCの法則
  5. PASONAの法則
  6. 成功ストーリー
  7. 認知的不協和

これらを駆け足でお伝えしました。

一度に全てを覚えて使いこなすのは大変ですので、まずは1つでいいので意識して使ってみてください。

1つのテンプレートを使っているとワンパターンになりがちですが、最初はそれでも構いません。

徐々に慣れていき、そこからバリエーションを増やしていきましょう。

この章の最後で触れたように、遊びとして1つのテーマを様々な構成で書いてみるのも良い実践練習になりますよ。

読みやすい文章に仕上げる9つのテクニック

文章を書く上で最も重要なポイントの1つに

「相手にとって読みやすいか?」

というものがあります。

なぜなら、読みにくい文章はそもそも読まれないので、内容以前の問題になってしまうからです。

あなたも、強い関心があるテーマでもない限り、わざわざ読みにくい文章を頑張って読もうとは思わないでしょう。

では、どうすれば読みやすい文章になるのか?

  1. 一文の長さでメリハリを付ける
  2. 文末でリズムを付ける
  3. 体言止めでバリエーションを増やす
  4. 接続詞2つの要注意ポイント
  5. 改行は俯瞰して感じる
  6. 箇条書きでコンパクトに
  7. 会話文で臨場感と感情をだす
  8. 漢字・ひらがな:カタカナの黄金比
  9. 読み手に適切な言葉遣い

上記9つのテクニックを紹介します。

これらを意識することで、相手にとって読みやすい文章に仕上げることができますので、1つずつ身につけていきましょう。

1.一文の長さでメリハリを付ける

一文の長さを調整することで、文章全体にメリハリが付きます。

例えば、

「ライティングは重要です。情報発信においての必須スキルと言えます」

上記の文章は内容自体におかしな部分はありませんが、一文それぞれが短いことでリズムが単調になっています。

そこで、以下のように修正してはどうでしょう?

「ライティングは、情報発信において欠かすことができない重要スキルと言えます」

先ほどよりも読みやすくなったと思います。

また、一文が異様に長い文章を目にすることも多いです。

例えば以下のようなもの。

「この動画は参考になる部分もあるけど、個人の主観が強すぎるから参考程度に聞いた方がいいと思うし鵜呑みにするのは危険だけど、こういう情報を信じてしまう人が多いのもわかる気がする」

この文章にメリハリを付けるなら、以下のようにしてはどうでしょう?

「たしかにこの動画は参考になる部分もある。

でも、個人の主観が強すぎるから参考程度に聞くべきだし、この話を鵜呑みにするのは危険だろう。

とはいえ、こういう情報を信じる人が多いのもわかる気がする」

このように文章の内容自体は同じでも、一文ごとのバランスによって印象が変わるのです。

「一文は何文字までにすべき」などの明確な答えはありませんが、訓練方法としては音読がオススメです。

声に出して読んでみることで、ちょっとした違和感などにも気づけるようになるでしょう。

2.文末でリズム感を付ける

読みやすい文章に仕上げるためには、文末も重要な要素の1つになります。

具体的には、

「3回以上同じ文末を繰り返さない」

これを意識してください。

3回以上同じ文末が続くと、文章が稚拙になってリズムが悪くなってしまいます。

例えば以下の文章。

「私の名前はRayです。1982年生まれです。趣味は読書です。」

小学生の自己紹介にありがちな文章ですが、「です」が3回連続しているために幼稚な印象を与えてしまっています。

先ほど解説したように短文が続いていることも問題ではありますが、このように修正してはどうでしょうか?

「Rayと申します。1982年生まれで、趣味は読書です。」

先ほどに比べると、ずいぶん読みやすくなったはずです。

「です・ます調」の文章は、

  • です
  • ます
  • でしょう
  • した
  • ください

上記5パターンくらいしかバリエーションがないので、意識しないとうっかり同じ文末を連続させてしまいがちになります。

推敲する際には気をつけてください。

3 .体言止めでバリエーションを増やす

「ですます調」はバリエーションが少ないという話をしましたが、不特定多数 の人が読む文章では「ですます調」を使いたくなりますよね?

「だである調」は上から目線で偉そうな印象を与えてしまいますし。

そこでオススメなのが、【体言止めの活用】です。

「体言止め」とは文末を名詞・代名詞にする手法ですが、

  • 文末のバリエーションが増える
  • 「ですます調」に体言止めを使うことでリズムが良くなる
  • 名詞、代名詞を強調して印象付けることができる

例)

「今朝、寝坊してしまいました。ですが、会社にはなんとか間に合いました。しかし、朝食を食べる時間はありませんでした」

2.接続詞を多用しない

接続詞を多用することで、読みにくい文章になってしまうことがあります。

そこで、使わなくても意味が伝わる場合は省略しましょう。

先ほど例として説明したこちらの文章。

「今朝、寝坊してしまいました。ですが、会社にはなんとか間に合いました。しかし、朝食を食べる時間はありませんでした」

これを書き換えるのでしたら、

「今朝、寝坊してしまいましたが、会社にはなんとか間に合いました。しかし、朝食を食べる時間はありませんでした」

「ですが」を省略することによって、先ほどよりもスッキリして読みやすくなりました。

もっとスッキリさせるのでしたら、

「今朝、寝坊してしまいました。会社にはなんとか間に合いましたが、朝食を食べる時間はありませんでした」

このように、接続詞を全て省略することも可能です。

もちろん、文脈によっては省略すると意味が通じなくなる場合もあります。

何かしらの目的があるなら、あえて省略しない方が良いケースもあるでしょ

この辺りのさじ加減は難しいところですが、まずは意識することから始めてみてください。

5.改行は俯瞰して感じる

文章全体の見た目も、読みやすさに大きく影響を与えます。

例えば以下の文章を、ぱっと見で読みたいと感じるでしょうか?

「「ですます調」はバリエーションが少ないというお話をしましたが、不特定多数の人が読む文章では「ですます調」を使いたくなりますよね?「だである調」は上から目線で偉そうな印象を与えてしまいますし。そこでオススメなのが、【体言止めの活用】です。

「体言止め」とは文末を名詞・代名詞にする手法ですが、”文末のバリエーションが増える””「ですます調」に体言止めを使うことでリズムが良くなる””名詞、代名詞を強調して印象付けることができる”このような効果があります。例)ライティングスキルを磨くために必要なこと。それは「とにかく書くこと」です。上記の例では、「必要なこと」が体言止めです。体言止めを使わずに書くと、”「ライティングスキルを磨くために必要なことがあります。それは「とにかく書くこと」です」

長文を改行せずに書いたのですが、

「ごちゃごちゃ文字のカタマリがあって、読むのが面倒くさい」

このように感じたはずです。

上記は極端な例ですが、

  • 一文が短いから改行せずにそのまま繋げる
  • 一文ごとに2行改行する
  • 少し間を置きたいから4行改行する

など、改行によってリズムと読みやすさが全く違ってきます。

正直、「適切な改行」のような最適解はありません。

執筆した文章を俯瞰的に眺めて、『内容以前に』読んでみたくなるか?

これを意識して感覚を養ってください。

6.箇条書きでコンパクトに

箇条書きを使用することで、要点をまとめて適切に伝えることができます。

例)

「文章を書き始める前の準備として、

  • 誰に向けて書くのか?
  • 何について書くのか?
  • 文章構成

の3つが大切になります」

箇条書きを使わずに書いたものがこちら。

「文章を書き始める前の準備として、「誰に向けて書くのか?」「何について書くのか?」「文章構成」の3つが大切になります」

箇条書きを使用した方が、頭にスッと3つのポイントが入ってきたはずです。

このように、箇条書きは要点が強調されて読み手に伝わりやすくなり、さらに文章全体の見た目もスッキリとするという効果があります。

7.会話文で臨場感と感情をだす

会話文には、文章に臨場感が出て、読み手がイメージしやすくなるという効果があります。

例)

Aさん:全然商品が売れません!

Bさん:販売ページはどうやって作ってるの?

Aさん:他のサイトを参考にしながら見よう見まねで・・・

Bさん:それじゃあ難しいかもね。まずは販売ページ作成の基礎から学ぼうか!

上記の内容を会話文を使わずに書くと、以下のようになるでしょうか。

「商品が売れない場合は、販売ページに問題があるかもしれません。素人の方が見よう見まねで作れるほど簡単なものではないのです。そこで、まずは販売ページ作成の基礎から学ぶことをオススメします」

読みやすさや伝わりやすさ、文章から受ける印象が全く違いますよね。

また会話文には、感情をダイレクトに伝えやすいという効果もあります。

例)

A:全然商品が売れないんだけど。頑張って作ったのにマジで凹むわ~

B:諦めるのはまだ早い!まずは販売ページを見直してみようよ!

この文章も、会話文を使わずに書くと以下のようになります。

「せっかく頑張って作った商品が売れないと、落ち込みますよね。ですが、諦めるのはまだ早いです。まずは販売ページを見直してみましょう」

どうしても説明口調っぽくなってしまい、感情を強く表現するのが難しくなります。

堅苦しい文章に変化を与えたい場合は、会話文を使ってみてください。

8.漢字・ひらがな・カタカナの黄金比

「漢字:ひらがな:カタカナ=2:7:1」

この比率が最もバランスが良く、読みやすいと言われています。

例えばこちら

「本書では、文章力の向上に必要な技術を、初心者でも実践可能な形にして解説しました」

上記の文章は、(漢字:53%ひらがな:47%)このようになっています。

では、バランスを整えてみましょう。

「この本では、文章力アップに必要なスキルを誰にでも実践できるような形にしてお伝えしました」

こちらは、(漢字:25%、ひらがな:61%、カタカナ:14%)の割合になっています。

正確な2:7:1ではありませんが、先ほどに比べると読みやすくなったはずです。

文章を書くたびに2:7:1を意識する必要はありませんが、

  • 漢字が連続しすぎていないか?
  • カタカナを入れた方がいいか?
  • ひらがなが多すぎないか?

など、バランスを意識して調整してみてください。

ただし、単純に漢字をひらがなにするだけでは、対応できないことがほとんどです。

例えば先ほどの文章にあった「解説しました」を「かいせつしました」にすると子供が書いたような文章になります。

そこで、「お伝えしました」とひらがなが多い表現に差し替えているのです。

「でも、自分では比率のバランス感覚がよくわからない・・・」

そんな場合は、とりあえず以下2つのポイントを意識してみてください。

ポイント1:漢字を連続させない

「電子書籍出版」のように漢字が6文字も連続していると、途端にバランスが悪くなってしまいます。

ですので、できれば漢字の連続は4文字以内に抑えたいところです。

どうしても連続して使用せざるを得ない場合は、記号(「」【】『』””)などで囲い、単語を独立させたように見せることもできます。

例)

「『地球温暖化対策推進本部』によると・・・」

ポイント2:ひらがなで良い単語はそのままにする

固有名詞や形容詞、動詞など、大人として漢字を使うべき単語はあると思いますが、それ以外は出来るだけひらがなを使うようにするのもポイントです。

例えば

「事」→「こと」「有難う」→「ありがとう」「寂しい」→「さみしい」

このような感じです。

ただ、ひらがなが連続する場合はあえて漢字を使うこともあります。

例えば先ほど書いたこちらの文章。

「それ以外は出来るだけひらがなを使うようにするのもポイントです」

「出来る」はひらがなにしても良いのですが、そうすると、

「それ以外はできるだけひらがなを使うようにするのもポイントです」

このように、ひらがなが続きすぎて逆に読みにくくなってしまいます。

他にも、

「それ以外は出来るだけひらがなを使用するのもポイントです」

このように、「使うようにする」→「使用する」と変化させこともできます。

9.読み手に適切な言葉遣い

「読み手にとってわかりやすい、適切な言葉を使う」ということも大切なポイントです。

情報発信における文章の役割は「相手に情報を伝えること」であり、書き手の知識やボキャブラリーを見せびらかすためのものではありません。

ですので、読み手にとって馴染みがない単語の使用は控えましょう。

どうしても使用せざるを得ない場合は説明してください。

例えば、以下のような感じです。

「メルマガ読者を集めるためには、オプトインページの成約率が重要になります。

※オプトインページ=メルマガ登録ページのこと。LP(ランディングページ)と呼ばれることもある」

ただし、大切なのは「読み手にとってわかりやすい言葉」ということであり、必ずしも難しい言葉を避けるべきという意味ではありません。

例えば以下の文章。

「3C分析でスイートスポットを見つけてポジショニングしましょう」

マーケティングの知識がない人にとっては全く意味がわからない文章ですが、マーケティングに詳しい人にとっては、一発で意味が伝わるはずです。

逆に、「3C分析とは?」「ポジショニングとは?」などをイチイチ説明されても鬱陶しいだけでしょう。

お医者さん向けの文章なら、医学用語を使った方が伝わりやすいはずです。

このように「最適な言葉」は読み手によって違ってくるので、本書の冒頭でお話した「誰に対して書くのか?」を想定して、その読者像に向けた言葉選びが大切ということです。

まとめ

この章では、読みやすい文章の書き方として、

  1.  一文の長さでメリハリを付ける
  2.  文末でリズムを付ける
  3.  体言止めでバリエーションを増やす
  4.  接続詞 2つの要注意ポイント
  5.  改行は俯瞰して感じる
  6. 箇条書きでコンパクトに
  7. 会話文で臨場感と感情をだす
  8. 漢字:ひらがな:カタカナの黄金比
  9. 読み手に適切な言葉遣い

上記9つのポイントを解説しました。

いくら素晴らしい内容だったとしても、それが読みにくいなら全てが台無しになってしまいます。

情報が溢れている現代において、「読みにくい文章」を辛抱強く読み進めてくれる人は少ないからです。

そこで、まずは本章で紹介した9つのポイントを1つずつ意識してみてください。

意識するだけで、読みやすさが大きく違ってきますよ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました