11/2 ①占う前にみてほしい

占う前に

占いに興味があるけど、実際どういうものかわからないし、当たるものなのかもわからないけれど、「人気占い「師」という言葉を聞くと気になるし、テレビの「今日の占い」はついつい見てしまうという人は多いのではないでしょうか。

「占い」という言葉を知らない人はいないくらい、定着している言葉ではありますが、占いにはどんな歴史があり、どんな種類があり、どんなサービスになっているのかを、ちゃんと答えられる人というと限られてきます。

それでも、「占い」と聞くと興味があったり、気になったり、私もみてもらいたいなと思ってしまうもののはずです。

ここでは、占いの基礎知識から、あなたにピッタリの占い(師)の探し方をご紹介していきます。 

 

占いの超基礎知識

 

占いとは

「占いとはなんですか?」と聞かれたら、あなたなら何と答えますか?

朝の情報番組でやってるやつとか、雑誌の最後に載ってるやつとかでしょうか。

あとは、少女漫画雑誌の最後にも占いは載っていましたね。

そのせいなのか、女性にとって「占い」はとても身近なものなので、特に意識をしたことがないかもしれません。

子どもの頃に、こっくりさんを遊び半分でやってしまう子がいたように、タロットを遊び半分でやってしまう子もいたはずです。

占いは、どこか神聖で、どこか怪談話に含まれてしまうような側面もあったのではないでしょうか。

物事には、はやりすたりがありますが、いつの時代も「占い」は身近にあるように思いませんか?

そもそも、占いはいつから存在しているのでしょうか?

日本で最古の占い師は弥生時代にあった邪馬台国の卑弥呼だと言われています。

卑弥呼が行っていた占いは、神の声を聞くという霊感を使ったものと、亀の甲羅を使ったものでした。今から1800年も昔の話です。

1800年も昔から占いは日本で行われ、現代に至っています。

当時の占いは、今のように今日の運勢を占うような身近なものではありません。

昔は占いができる人というのは、貴重な人物だったため、個人のことを占うというよりは、今後の情勢について占ったり、国政をどうするのかということを占いで見ていたりしていたと言われています。

そもそも占いの発祥は日本だったのかというと、そうではありません。

世界では、もっと昔から占いが行われていました。どの占いが一番古いのかと聞かれると、みな自国の占いが一番古いと言い出してしまうため、諸説あります。

ただ、よく目にする星占い、これは天体観測をしていたバビロニアが一番古くから星占いをしていたと言われています。

バビロニア占星術が各国に広がり、ギリシア、インド、アラブ、ヨーロッパ、中国などに伝わっていき、それぞれの国で独自の占いに変わっていったという説もあるぐらいです。

また、中国は、広大な土地を持っていたということもあり、土地を見て気の流れを見る風水を晋の時代に作り、現在にまで発展させながら残しています。

というように、占いは何千年も前から存在しています。

それが、2022年の現在まで続いているのですから、どれだけ人が「占い」の虜になっているかが伺えますね。

それだけ占いは人を魅了し続けているのです。

それなのに、占いの原理について理解をしている人が少ない、というのも不思議に思いませんか。

これだけ長い間、占いの歴史が続いてきたのであれば、誰もが占いの原理を理解し、気軽に占ってもいいようにも思います。

でもそうはなっていません。それはなぜなのでしょうか?

世界の占いではなく、日本の占いにもう一度フォーカスをしてみましょう。

占いをしていた卑弥呼は、邪馬台国の女王でした。

つまり国のトップ自らが占いをしていたということです。

そうなると、占い方法自体に機密性が高いという事になります。

その後時代が移り変わり、陰陽師という人たちが出てきました。彼らもまた占い師です。

陰陽道と占いを結び付けている人は少ないかもしれませんが、ルーツは同じですし、現代にも陰陽師の占い師というのは存在しています。

ただ陰陽師と言えば、霊を払うというイメージが強いのではないでしょうか。

だからこそ、冒頭でもいいましたが、こっくりさんとタロットを同じような扱いにしてしまう子どもがいると言ったのは、こういったところから来ています。

占いで霊は払えませんが、霊媒師と占い師を一緒にしている人は一定数います。これは現代においても同じです。

占いにもいろいろな種類があるのですが、その中に霊感を使って占っているものもあります。

霊媒師も霊感がなければ霊を払うことができないため、 親和性が高いのかもしれません。

ただ、考え方や行動原理は違うものです。

占いイコール霊を払う人と認識するのは、やや強引すぎるところもあるので、そこは切り離して考えた方がいいでしょう。

ではそろそろ、本題に戻りましょう。

 

占いとは何ですか?

正直なところ、その答えは千差万別ありますし、1つの解答しかないということもありません。

ですが、1つの角度から見て言うのであれば、占いは「悩みを解決するためのツール」です。

占いが政治に使われていた時も、一般の人に使われるようになってからも、その部分は変わりません。

何か悩みがあり、その悩みを解決する糸口を探ったり、悩み自体が何なのかを明確にしたりするのに、占いは使われています。

占いには神秘的な側面もありますが、使われ方としてはどちらかと言うと神秘寄りではなく実務寄りです。

そしてどんな俗物的な悩みであっても、占いは答えをくれます。

だから政治にも使われていますし、個人の悩みにも使われているのです。

占いのメカニズムを深く探っていくと、そこにはどうしても神秘としか言えない部分も含まれてくるのですが、そこはまた別の項目でお伝えします。

ただ今は、占いは悩みを解決するためのツールの一つだと覚えておいてください。

 

占いのジャンルと種類

さて、占いと一言で言っても、その様式は千差万別です。

占いと聞くと、星占いとか姓名判断とか、そういったものを思い浮かべる人が多いかもしれません。

確かに、占いのジャンルとしては、それらも含まれます。

ただ、どの名称で言われていても、占いは大きく3つにわけることができます。

占いの種類としては、卜占、命占、相占3つがあります。

このうちの「相吉」は少し毛色が違うのですが、卜占、命古は、相古のない占いであれば基本的にはどの占いにもあるものです。

では1つずつ、説明していきましょう。

 

下占(ぼくせん)

簡単に言うと、「今」を占うものです。

日々移り変わりゆくものを占うことができます。

例えば、あの人の気持ちが知りたいと思った時や、今の自分が起こすべき行動を知りたい時などです。

また卜占は、占うたびに違う結果が出るというのも特徴の一つです。

「今」という時は、一刻一刻変わっていきます。

だから、占いの結果も変わります。

人の気持ちが常に同じではないというのと同じですね。

卜占で自分にとって悪い結果が出たとしても、悲観することはありません。

ト古で出た結果は変えることができるからです。

「あの人の気持ち」を占って、「あなたに興味がない」という結果が出たとしても、それは現段階でのあの人の気持ちです。

ここから、あなた自身があの人に対して話しかけたり、手伝いをしたり、一緒に行動したりするようにすれば、あの人の気持ちも変わります。

これは日常生活においても同じです。

ご近所さんであっても、引っ越してきたばかりではお互いに無関心かもしれませんが、挨拶を繰り返していけば、無関心のままいるということは、よほどのことがない限りないでしょう。

人の気持ちは、その時々の関係性によって変わるのが常です。

もちろん逆に、「あの人の気持ち」を占って、「あなたのことが好きです」と出たとしても、その結果は永遠ではありません。

好きだと思われているなら、冷たい態度を取っても平気かというと、そうではないからです。

冷たい態度を取り続ければ、初めは好意を持っていたとしても、だんだんと気持ちは離れていってしまうでしょう。

ト占いで占えるのは、そういう「今」です。

 

命占(めいせん)

簡単に言うと、 「宿命」 を占うものです。

ト古とは違い、 何度占っても同じ結果しか出ません。

生まれた瞬間に定められた運命という表現をすることもあります。

命占は、生まれ持った性格や才能などを占うのに使います。

例えば、運動神経が良いとか、 計算処理能力に優れているとか、そういったことが結果として出てきます。

ただ、その人の決まっている部分を占うだけですので、いい結果、 悪い結果という概念がありません。

得手不得手はあったとしても、得意だからいい結果、 不得意だから悪い結果ではないということです。

それは個性の問題で、 全てにおいて得意な人などいませんし、 全てにおいて不得意な人もいません。

それに性格を占った結果が、 明るい人と出たからと言っていい結果にはなりませんし、暗い人と出たからと言っ て悪い結果ともなりません。

人それぞれ好みがあります。

明るい人が好きな人、暗い人が好きな人もいます。

そこが卜占とは違う部分です。

また、命占の中には、運も含まれます。

これは、占い師によっては卜占に含める人もいれば、ト命相以外に週を入れる人もいます。

週運というのは、周期を占うもので、今日の占いや今週の占い、今月の占い、今年の占いなどのことです。

これも何度占っても変わることはありませんが、今日の占いで1日の結果と2日の結果は違うものがでます。ト占と命占の考え方が、やや混じったものになっています。

 

相占(そうせん)

簡単に言うと、相手を見て占うものです。

わかりやすく言うと、手相占い、顔相占いなどが当てはまります。

宗派によって考え方は変わるのですが、基本的に相というのは常に変わっていきますし、相を見ればその人がどういう人生を積み重ねてきたのかも見えます。

そのため相占では、その人の過去を見たり、今の状態を見たりすることができます。

相占で未来を見る人もいますが、それは現状把握をして、こういう状態であれば、きっとこういう行動をとるので、こういう結果になるということを想像して答えています。

そのため、悪い結果が出ることもありますが、卜占と同じく自分の力で変えることができるというのも覚えておいてくださいね。

 

以上が、占いの種類です。

次に、占いのジャンルにはどのようなものがあるのか、こちらも一つ一つ見ていきましょう。

 

星占い

まずは星占い。

牡羊座とか双子座とかがある星占いです。

12星座占いと呼ばれることもありますが、正式名は西洋占星術といいます。

12星座占いは、西洋占星術の簡易版みたいなものだと思って下さい。

この占いの特徴は、ホロスコープ(円盤状のもの)を使うところです。

ホロスコープを見て、どこに何の星が入っているのかによって、その人の運勢や宿命を占うことができます。

「西洋占星術があれば、東洋もあるのでは?」と思いませんでしたか?

その通り。東洋占星術もあります。

こちらは、先にも出ましたバビロニアで生まれた占術が東洋で陰陽五行(いんようごぎょう)や易経(えききょう)などを取り入れながら発展したものを指します。

宿曜占星術(すくようせんせいじゅつ)や紫微斗数(しびとすう)、姓名判断もここに含まれます。

宿曜占星術は星ではなく、月の満ち欠けを見て占うもの。

紫微斗数は、西洋占星術と同じくホロスコープのようなものを使って占います。

姓名判断は、その名前の字数によって占ったりします。

 

タロット

そして忘れてはいけないのがタロットです。

タロットは起源がはっきりとしておらず、トランプカードと類似していることから、タロットはトランプから生まれたと言われることもあります。

タロットは基本的には卜占専用の占いツールです。

占い師によっては、タロットで週運を出す人もいます。

タロットと似ているのが、オラクルカード。

これも基本的には、卜占しか占うことができません。

その他、手相占い、顔相占い、風水、インド占星術、九星気学(きゅうせいきがく)、数秘術(すうひじゅつ)などがあります。

マニアックなものになれば、さらに別の呼び方をする占いもありますし、原住民にだけ口伝で伝わっている占術なども存在しています。

あとは、霊感占いも存在していますが、霊感を使ったものはスピリチュアルに分類され、占いとは別物だと言っている人たちも一定数います。

占いにはたくさんの占い方が存在していますが、それらをすべて覚える必要はありませんし、この占術が当たっていて、この占術が当たらないということもありません。

当たる当たらないは、基本的には占い師の力量によります。

ただ、人によっては、この占いは当たりやすいけど、この占いは当たりづらいということを言っている方もいるのですが、それは自覚している自分を、自分自身がどうとらえているのかという問題です。

几帳面だということを、いい意味でとらえるのか、悪い意味でとらえるのか、それは人それぞれだということと同じです。

ただ、占いにはト命相の3種類が存在しているということだけは覚えておいた方が、占い師に対して無茶なことを言わずに済むかもしれませんね。

 

占いサービスの種類

占いについてずいぶん詳しくなったのではないでしょうか?

ですが、実際に占いをしてもらうとしたら、どういうものがあるのでしょうか。

占い師さんの所に行って、占いをしてもらうというのは何となくわかっていても、どうしたらいいのかがわからないという人もいるかもしれません。

そこで、ここでは占いのサービスの種類について、お伝えしていきたいと思います。

占いは、占い師と対面で鑑定してもらう方法もありますが、それ以外にも、電話占い、チャット占い、テレビ電話(zoomなどのツールを使ったもの)占いなどがあります。

これらはすべて、個人鑑定をしてもらうものです。

個人鑑定ではないものとしては、書籍、雑誌、サイト、YouTubeなどもあります。

では最初に、個人鑑定ではないものから見ていきましょう。

 

書籍

占い師が出版しているものもあれば、占術ごとの本もあります。

占い師が出版している本は、その占い師が有名著名な人の場合で、毎年1年間の占いの本などがあります。

例えば、12星座占いを得意としている占い師が出している本であれば、牡羊座牡牛座双子座などそれぞれの星座ごとに出版していることがほとんどです。

占術ごとの書籍は、例えば西洋占星術、姓名判断、四柱推命(しちゅうすいめい)などの名前で売られており、これらは占術の解説とあなたの宿命を読み解くのに使われています。

宿命とは命占のことで、何度占っても結果は変わらないというものです。

 

雜誌

雑誌は占い特集をしていたり、雑誌の巻末に月刊誌なら今月の占いなどが書かれています。

12星座を使っているものがほとんどですが、中には別の占術を使っていたり、12星座や他の占術を使ったオリジナル占いに見せかけたものを使っている場合もあります。

 

webサイト

webサイトでも占いを見ることができます。

生年月日や名前を入力して占いができるので、個人鑑定をしてもらっているように錯覚しますが、個人鑑定ではありません。

12星座であれば、牡羊座の人は牡羊座の結果が出ますし、牡牛座の人は牡牛座の結果が出るようになっています。

webサイトのものは、会員制になっているものもあり、月額500円や月額800円といったものもありますし、都度課金制のものもあり、種類は豊富です。ガラケー時代から月額制の有料サイトはありました。

 

YouTube

これは比較的最近のものですが、占い師が動画配信をしていたり、占いを勉強し始めた人が動画配信をしていたりもします。

タロットを使って運勢を占うようなものもあれば、占いの解説をするようなものもあります。

占い師が動画配信をする場合は、個人鑑定への同線として作っていることが多く、どの占い師に占ってもらおうかと悩んでいる場合は、見てみるのもいいかもしれません。

では次に、個人鑑定のものを見ていきましょう。

 

対面占い

これは、占い師と対面で座って鑑定をしてもらうものです。

対面鑑定は、占いの館のように占い師がたくさん集まっているお店に行ったり、ショッピングモールなどの一角にある占いコーナーに行ったりして、占ってもらえます。

ただ、個人で占いを経営している人もいて、街を歩いていると「○○の占い」などの看板が出ていることがあるので、そういう場所に飛び込みで行って鑑定してもらうこともできます。

または、予約制の占い師も存在しており、電話やメールで予約をすると、マンションの一室に案内されて、そこでひっそりと鑑定をしているスタイルの占い師もいます。

 

電話占い

これは占い師と電話で話をしながら占ってもらうものです。

1分○○円というように設定されていることが多く、かかった時間によって占い料金が変わります。

電話占いは、電話占いを運営している会社があり、そこに登録している占い師が電話に出てくれるというもの。

ホームページがあり、どんな占い師がいて、どういう占術を使うのか、どういう実績があるのかも書かれているので、対面鑑定が怖い場合は電話占いから始める人もいます。

 

チャット占い

これは、占い師とリアルタイムでのメッセージのやり取りで占いをしてもらうものです。

1文字○○円というように設定されています。

チャット占いも、運営している会社があり、占い師がそのサイトに登録をして、占いをしてほしい人からの連絡を待つという体勢を取っています。

そのため、その都度お金を払うのではなく、ポイント制にして、ポイントをお金で買うという方式を取っているところが多いのが特徴です。

また、チャットのようにメッセージでやり取りをするものの、リアルタイムのチャットではなく、メール鑑定をしているところもあります。

チャット占い、メール占い電話占いは、運営会社がいることがほとんどですが、個人で占いをしている人も、

対面以外の方法としてチャット、メール、電話対応をしている占い師もいます。

 

テレビ電話(zoomなどのツールを使ったもの)占い

これは2020年ごろから急激に増えてきた形態です。

オンライン化が進み、昔からあったテレビ電話の需要が増えたのを受け、占いの対面鑑定もテレビ電話占いが行われるようになりました。

自宅にいても対面鑑定ができるため、少しずつ伸びのある占いのサービスの形の一つです。

これも、基本的には運営会社が存在するのですが、個人で占いをしている人も行っていることもあります。

古いのからくり

占いがどのようなもので、どんな種類やジャンルがあるのかがわかっても、占いって本当にあたるの?という懐疑的な目を持っている人もいるかもしれません。

占いは当たるも八卦当たらぬも八卦」という言葉もあるぐらいです。

この「八卦」というのは、東洋占術の「易」のことで、ことわざでは「占い」のことを指しています。

易は、複数の長い棒をジャラジャラと混ぜながら横に倒して、出た目を見て占うもので、卜占です。

この易学も進化しており、占い師によっては長い棒を使わず、横一列に並んだ6つのボックスに6つのサイコロを入れて、それを振り、その時に出た線(サイコロの目は数字や○ではなく線が書かれています)を見て占っている人もいます。

話しが少しそれましたが、つまりことわざになってしまうほど、昔から占いは曖昧なものとして扱われていたということです。

ただ、これは卜占のことを指しており、命古や相占のことは指していません。

トは性質上、占うたびに違う答えが出るため、こんなのは偶然じゃないかという見方をした人が作ったことわざという可能性もあります。

確かに卜占は偶然の要素が大きいのですが、それでも当てることのできる占い師も多く存在しています。

これは占い師がすごいのか、占いがすごいのかはわかりませんが、それを科学的に解き明かすことは未だにできていません。

何千年も占いの歴史は続いている、という事実を考えれば、占いが単なるいんちきとは言い切れないのではないでしょうか。

人はそこまでバカな生き物ではありません。

占いが本当にいんちきで、適当なものだとすれば、これだけ長い間、占いが消えることなく残っているというのは不思議ではありませんか?

占いには人を魅了する何かがあり、その人の宿命や運命などを当てたり導いたりする力があるからこそ、今日まで続いていると考えるのが自然です。

もちろん占い師の中には、修行中の人もいれば、勉強不足の人もいますし、詐欺まがいなビジネスモデルとして使っている人も存在しています。

そういう人と巡り合ってしまった人が、「占いはインチキだ」「占いは詐欺だ」と言い、その言葉が大きく取り上げられているのでしょう。

占いをしてもらって、当たったという人は、実はそのほとんどの人が公に発言をしません。

なぜかというと、占い師の元に行ったということを知られたくないという人もいますし、何を占ったのかということを知られたくない人もいますし、本当に当たるからこそ予約が取れなくなっては困ると思っている人もいるからです。

占い師に相談をする内容は、公にはしたくないことが多く含まれています。

恋愛相談も仕事の相談も人生の相談も政治の相談も、すべてそうです。

また女性の場合は、「占いが好き」と言っても、そこまで抵抗感のある人はいません。

ですが男性が「占いが好き」と言うと、周りから引かれてしまうこともあります。

男性が占いを好きでも何の問題もないですし、恥ずかしいことでもないのにです。

実際、社長業をしている男性が、占い師の所に通うということも珍しい話ではありません。

ですが、そういった話が表に出づらいのも、秘密にしたいという気持ちが強いからでしょう。

占いは昔から、政(まつりごと)を決めるのに使われていたものです。

そのため、国の行く末や企業の経営方針などを占うことに現在も使われていたとしても、何も不思議ではないといえるでしょう。

また、占いは統計学を基にしているという考えを持っている人もいます。

例えば、12星座で言うと、牡羊座の人は姉御肌で人に頼られることが多い性格というのが、元々の性質です。

これがどこから来たのかというと、牡羊座の期間に生まれた人にそういった気質を持った人が多かった、というところからきているという説があります。

人は個々違う人格を持ってはいますが、あの人とは共通点があると感じることはありませんか?

その共通点を導き出し、集合させたのが占いという見方もできます。

さらに言うと、占い師は占いをしているのではなく、コールドリーディングをしているという人もいます。

確かにそういった側面もあるでしょう。

ですが、コールドリーディングだけで成り立つほど、占いの世界は甘くはありません。

相談者側からすると、自分のことを当ててほしいから鑑定をしに行くのではなく、この先の未来が知りたい、行動の指針が知りたいという気持ちが強いものです。

それはコールドリーディングだけでは、成り立ちません。

占い師は、多くの人の相談を受けているので、自然と人を見る目がついてくるものですが、占いによって人を導くことを生業としています。

それは占いを使いこなせていないとできないものです。

そんな占い師ですが、占い師になる人には共通点があります。

それは、壮絶な過去を持っている人が多いということです。

人は自分が苦しんだ経験がないと、中々人に本当の意味で優しくすることはできません。

ずっと平坦な人生でした。ずっと幸せでした。親が裕福で、気楽な学生時代を過ごしていました。という人で、占い師になったという話は、あまり聞いたことがありません。

心に闇を抱えており、そこから立ち直った人が、自分と同じように悩んでいる人を救いたいという気持ちを持って占い師になっています。

メディアに出ている占い師や人気占い師たちは、それぞれそういった過去を持っています。

相談する側からしても、気楽に生きてきた人に相談したいと思わないという点でも、双方の価値観が一致しているといえるでしょう。

ただ中には、占い師をビジネスの1つとして考え、コンサル業のように捉えて生業にしようとしている人もいます。

ですが、そういった方が、占い師として成功することは、ほとんどありません。

占い師は、特に資格のいるものではありませんが、誰でも「占い師」と名乗ることができるだけに、占い師で成功をするのは極めて難しいものです。

とくに、「当たると評判の占い師」と呼ばれる人たちは、稀な存在です。

占いの勉強をし、占いの修行をすれば、誰でも占いだけで生活ができるようになるわけではありません。

誰でも占い師だと名乗れる職業だからこそ、それだけで食べていける人は、ごくわずかだということです。

現在は有名な占い師であっても、初めは趣味程度に行っているだけだったり、街角に立って1日2、3人ぐらいしか鑑定を申し込まれなかったりということを経ています。

最初からすぐに成功できる職業ではないということです。

それでも、占い師として生きていくという覚悟のある人だけが、何年、何十年かけて「当たると評判の占い師」に成長していくのです。

 

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました