3/6 ①FX入門

FX(超入門)

ダウ理論をを正しく理解し値動きの本質を掴む

『200年以上前に提唱され、今もなお語り継がれ支持され続けている強力なトレード理論』

 

まず始めに。

ダウ理論とは、チャールズ・ダウという外国の方が提唱した理論で、全てのテクニカル分析の親とも言うべき元祖とも言える理論で、6つの法則から成り立っています。

もし存在しなかったら今世の中にあるチャート分析の理論が半分くらいになっていたかもしれない、それくらいチャート分析の本質にかなり近い、源流的存在をまとめた理論なのです。

ダウ理論というと「高値と安値が切り上がればアップトレンドのあれだよね?」と思うかもしれませんが、実はほんの一部にしか過ぎず、他のサイトではその一部分だけを説明しているものがほとんどです。

本来は、欧米のプロの投資家がトレードの基礎として最初にしっかり学ぶと言われるほど重要なもの。

相場の格言に「TrendisFriends」(※トレンドは友達、トレンドに逆らうな、トレンドに従え、などと訳される)という言葉があるように、トレードの世界において、昔からとても重要視されているのです。

そんな重要な話をわかりやすく正しく伝えるために、3ヶ月以上の時間を使い鬱寸前になりながら作った力作になります。必ず新しい発見がたくさんあると思うので、何度もじっくり読んで頂きたいと思います。

なぜ、100年以上も前の理論が今も尚重宝されるのか?僕はその理由をこう考えています。

ダウ理論とは、チャールズ・ダウさんが当時、相場の世界を生き抜くために、相場の値動きの本質を捉えるために行った分析そのものであり、このダウ理論によって現在に至るまでの100年以上の間で多くのトレーダーが稼げる様になっているからです。

理解のしやすさや、使いやすさが高いのも重宝される理由でしょう。回の記事では、そのダウ理論の必要性が分かっていて、ゼロからしっかり理解した上でトレードにしっかり活かしたい人のためのものになります。

ただダウ理論で述べられている6つの法則を勉強したとしても、おそらく「何を小難しいことを言ってるの?」となって、なかなか自分のトレードに活かすところまで到達しないでしょう。

しかし僕自身、先ほど触れたように、ダウ理論を理解することは、FXで勝つために必要な相場の値動きの本質を掴むことと同じだと思っているので、ダウ理論と相場の値動きの本質も一緒にわかりやすく解説していきます。

 

意外と知られていない本当のダウ理論

このダウ理論には目的があり、それは市場の値動きを評価する事です。この「評価する」というのが至極シンプルで重要な意味を持っているのですが、実際のところこの意識でダウ理論を使いこなせている人は本当に少ないです。

その証拠に、

「値動きを評価するとはどういう事ですか?」

と問われて明確に答えられる人は少ないし、絶対的な答えが存在しない難しい事だからです。

そして、ダウ理論のほんの一部【トレンド判断】を知ってるだけで、全部理解したつもりになっているのです。

ここで僕なりの答えを示すなら、

「過去の値動きを分析して、未来の相場が今よりも上に行きやすいのか?下に行きやすいのか?判断が難しいのか?といった方向を見定めた上で、チャートがどんな形を作っていくのかを予測することであり、今の相場がどんな状態かを見極める事」です。

これは、トレードでいうとエントリーのタイミングをどうするか?と考えるよりもずっと手前の「そもそもここでトレードしたほうがいいのか?」に対する答えを提示してくれるのです。

相場が現在どういう状況にあるのか?上に行こうとしてるのか?下に行こうとしているのか?勢いはあるのか?これらの問に答えを出すための分析手段であり、ダウ理論とはチャールズ・ダウさんの相場に対する考え方そのものなのです。

そのため、かなり幅広い概念をカバーしているもので、じっくり勉強して理解するためにはたくさんの知識習得と多くの経験を積む必要があります。

実際、このダウ理論は以下の6つの法則から構成されているもので、もし、学校で取り上げるならば1年くらい細かい科目にわけて勉強と実践をするくらい奥が深い理論で、その一つ一つがトレードの成績に大きく影響してくるくらい重要なものなのです。

ダウ理論6つの法則

・価格(平均株価)はすべての事象を織り込む

・平均は相互に確認されなければならない

・トレンドは出来高でも確認されなければならない

・トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する

トレンドには3種類ある

・主要トレンドは3段階からなる

しかし、ひとたび、「ダウ理論」で検索すると「難しい専門用語の説明されたサイト」か「ダウ理論のほんの一部分の使い方を解説したサイト」の2種類しか出てきません。

元々、株式市場で使われることを前提に開発された理論ですが、しっかり読み解いていくとダウ理論で語られる全ての考え方は、深くFXのトレードに活かす事が出来るものなのです。

それこそ、ダウ理論だけでも十分過ぎる程に勝てるトレーダーに成長出来るものなのです。

次の項以降では、これらの主張を証明するためにダウ理論の6つの法則をなるべくわかりやすく解説した上で、僕の経験を踏まえてどうやって相場の値動きの本質を掴んでいけばいいのか?ここも具体的に解説していきます。

きっとこの記事を読み終える頃には、ダウ理論の理解が深まると共に、勝ちトレーダーになるために今の自分には何が足りないのか?がはっきりするはずです。

 

相場の世界で100年以上も使われ続けていることからもわかりますが、 このダウ理論が、いかに根源的な考え方をしていて、これまで学んできた テクニカル分析やノウハウの多くが関連をしている事を実感するでしょう。

ダウ理論の6つの法則から相場の値動きの本質を掴む

さて、ここからがダウ理論のメインテーマです。

先ほど紹介した以下のダウ理論の6つの法則を順番に解説していきます。

ダウ理論6つの法則

価格(平均株価) はすべての事象を織り込む

・平均は相互に確認されなければならない

・トレンドは出来高でも確認されなければならない

・トレンドは明確な転換シグナルが発生するまでは継続する

・トレンドには3種類ある

・主要トレンドは3段階からなる

そしてこれらの説明が終わった後に、これらダウ理論の考え方をふんだ んに盛り込んだ上で、どういうトレード戦略を組むことができるのか?に ついても話していきます。

先に結論をいうなら、ダウ理論の6つの法則を理解すれば、 以下の図の 様な勝率も高く、 含み損も少なく出来る絶好のエントリーポイントを見つ けてトレードすることが可能になります。

そして絶好のポイントでエントリーするだけではなく、そのポジションの利益をどこまで引っ張ることができるのか?利益の最大化についても話していきますので、ぜひ途中で諦めることなく、読み進めていただければと思います。

ダウ理論の6つの法則を、ただ上から順番に解説するだけでは「じゃあそれってどうやって使えばいいの?」という大事な部分まで到達できず、ダウ理論を勉強しただけで、それは使い物にならない知識であり、1日もすれば綺麗サッパリ忘れてしまいます。

そうならないためにも、ダウ理論の考え方を自分のトレードに取り入れるなら、どこに活かせそうか?ここまで突っ込んで話していきますので、今日からどんどん活かしてくださいね。

 

第1章:価格(平均過株価)はすべての事象を織り込む

「価格(平均株価)はすべての事象を織り込む」とは、一言でいうならチャート分析だけで未来を予測できる、ということです。

普段の相場の値動きはもちろんの事、近年起きた為替が大変動を起こす様な事件や世界の経済活動そして政治要因や地勢リスク等による大きな値動きも、もちろん全てでは無く限定はされるものの、究極的にはチャート分析で未来の値動きを予測できるということです。

最近のとてもわかり易い例を出すなら、アップルショックがあります。

◆アップルショックの値動きもチャートで説明できる

例えば、記憶に新しいアップルショック。

この時、インターバンクという為替取引の大元でも価格が表示されない、400~500pips値飛びして大暴落した数年に一度あるかないかの異常事態が起こりました。

この大暴落の原因となったと言われている、アメリカ経済の状況やアップルの売上下方修正発表を察知するのは普通ではほぼ不可能です。

しかし、相場が暴落する兆候はチャートから見て取れるのです。

これがアップルショックが起きた後のドル円のチャートですが、書いて

あるとおり、ペナントというチャートパターンを作っているのがわかるでしょう。

このチャートから、大暴落が起こる前に「ペナント」(変動幅が小さくな

る時に出来る形)というチャートパターンが去年12月まで作られて、その後ブレイクして下方向の下落圧力がかかっているのがわかるのです。

仮にアップルショックが予測できなかったとしても、下方向に大きく動く兆候はチャートを見ていればわかったのです。

これがチャートの値動きで未来は見える、というとてもわかり易い例です。またアップルショックとは何か?原因は?についてはこちらの記事にまとめてあります。

アップルショックとは?アップルショックが起こった3つの原因

https://f-pedia.jp/apple_shock_reason3/

◆未来を予測するための強力なチャートパターン

参考までに、ペナント以外の有名で強力なチャートパターンをいくつか図にしておきます。

補足をすると、これらのチャートパターンの形が出来る直前と、出来た後はその方向、それぞれ矢印が示す方向に動く事が多いという考え方が大前提にあります。

「このチャートパターンが出来そうだな」とチャートを見てイメージが出来れば方向性を予測する1つの材料になるのです。

ダウ理論と同じように、こうしたチャートパターンが長年に渡って多くのトレーダーに支持され、効果が実証されているのは、チャートを見ることで未来が予測できることを証明している、とも言えるのです。

また、今回のアップルショックはペナントの形が分かりやすく出ていた例でとりあげただけのですが、こうしたチャート分析の力が高くなってくると、

「この価格帯を抜けたら一気に下までに行くかもしれない」

「この価格帯で反発したらもう上にしかいかない」

といった、目先の動きをチャートで予測できる様になるのです。

チャート分析で未来を予測する力を身に着けられれば、あとは利益が出る時に注文するだけで、勝てる可能性はかなりあがります。

チャート分析から出した予測が全て正しく現実になる事は無いにしても、経験というデータが蓄積されれば「今のレート(価格)がどの方向で勢いが出そうな場所なのか否か」がある程度予測できる様になるのです。

では、価格はすべての事象を織り込むのだから、チャートだけを見ていればいいのか?

テクニカル分析と対比されるのはファンダメンタルズ分析です。

チャートから未来を予測するテクニカル分析、これを重視すべきなのはわかったけど、じゃあファンダメンタルズ分析は無視していいのか?を次に見ていきましょう。

◆ファンダメンタルズ分析も価格に織り込まれている?

ファンダメンタルズ分析とは、チャートを使ったテクニカル分析とは異なり、簡単に言えば、各国の経済状況や要人発言、外交問題、さらに政策金利や雇用、生産、物価など経済活動の状況を示すものを分析して、相場この先どう動くかを予測してトレードすることです。

先程のアップルショックの例からも、チャートパターンを見ることで、未来を予測することが出来る、という話をしました。

じゃあファンダメンタルズ分析は無視していいのか?という話ですが、ウィキペディアにあるダウ理論の「価格はすべての事象を織り込む」の項に記述があります。

こちらが原文です。

政府が発表する経済統計や企業の業績・更には自然災害の様な予測不可能な事象に至るまで、需給に関するあらゆる事象は全て市場価格に織り込まれる。市場価格はあらゆるファンダメンタル(材料)の反映であるという考えであり、その意味で効率的市場仮説の主張に基づいた考えとも言える。(引用元:Wikipediaダウ理論)

分解してみると、

・政府が発表する経済統計や企業の業績・更には自然災害の様な予測不可能な事象に至るまで、需給に関するあらゆる事象は全て市場価格に織り込まれる。

・市場価格はあらゆるファンダメンタル(材料)の反映である

この2つから、

「全ての出来事は為替レートに反映されるのだからチャートだけを分析していればいいのだ」という主張をしているのがわかるでしょう。

もちろん大震災やスイスショックなどは、突発的に一瞬で起こるため、前兆があるわけではなく、こうした動きも全て価格に織り込まれると考えるのは無理がありますが、定期的に発表される政治経済の指標発表や要人発言などのファンダメンタルズはチャートに織り込まれるのです。

経済ニュースを見ていると「これは既に織り込み済みか?(織り込んでいるから相場が反応しない)」こういう言葉がよく出てくることからもわかりますが、基本的にファンダメンタルズは価格に織り込まれていくものなのです。

◆ファンダメンタルズ分析は不要?

じゃあファンダメンタルズも価格に織り込まれてチャートに現れるんだから、世界情勢や各国の経済指標、要人発言などのファンダメンタルズは無視していいのか?

答えはノーです。

理由は、ファンダメンタルズがきっかけになって相場が動き出すことがよくあるからです。

わかり易い例はトランプ相場ですね。

トランプ大統領の誕生がきっかけになって、その後ドル円は大きく上昇し始めました。これがトランプ大統領当選確定になった時のチャートです。

このように相場が動くきっかけを与えるのがファンダメンタルズなのです。

雇用統計や日銀の政策金利決定会合など定期的に起こるイベントがきっかけになって相場が反応して一方方向に動く事があります。

チャートの形を見ると、上に行きそうなんだけど、動き出すきっかけがなかなかなく、雇用統計の発表がきっかけで動き出す、ということがよくあります。

相場がどちらに行くのかはチャート分析で未来を予測し、ファンダメンタルズ分析から相場が動くバックグラウンド(背景)を掴むという使い方がベストですね。

 

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