4/4 ②トレーダーになる方法

2章 兼業時代の過ごし方

【第2章 兼業時代の過ごし方】

FXで勝てるようになってきたからといって、 すぐに独立する人はあまりいないでしょう。

多くは、 兼業トレーダーとして、副業としてFXに取り組むはずです。

ここでは、兼業トレーダーの過ごし方や、 副業としてのFXとどのように向き合っていくべきか、取り組んでいくべきか解説します。

兼業トレーダー時代のテーマは「減らすな!」 です。 それでは見ていきましょう。

 

1.収支をマイナスにしないこと

【1、収支をマイナスにしないこと】

私の好きな言葉で、「FXで稼ぐのは簡単だ。」というモットーがあります。

なぜなら「+1pips」で勝てば良いからです。

1pips勝てたということは、ロットを増やしていたらそれだけ利益も増えていたということです。

FXはpipsではなくロットで稼ぐものです。ロットを増やせばいくらでも稼げます。「+1pips」しか勝てなかろうが、「マイナス」とは天と地の差があります。

要するに、「マイナス」でさえなければ、OKなのです。極端な話、マイナスでなければ、プロトレーダーと言っても過言ではありません。

マイナスでは絶対にプロになれないので、生涯終始マイナスの専業トレーダーはいないはずです。生涯終始マイナスなのに専業トレーダーという人もネットなどにはいますが、それは動画配信などで別に収入があるはずです。

「その+1pipsが難しい」と思っている人もいるかもしれません。ですが考えていただきたいのが、FXは上がるか下がるか二分の一です。つまり、目をつぶってトレードしても、確率は勝率50%に収束し、資金は増えもしないものの減りもしないはずです。それなのにマイナスを作ってしまうというのは、自滅行為に走ってしまっているだけです。

落ち着いて手法を見直し、丁寧にエントリーして、欲張らずに利確し、焦らずに損切りをする。これを淡々と繰り返していけば、きっと勝てると考えています。

確かにプロでも損切りすることはありますから、1回2回のトレードをピックアップしたら収支がマイナスになっていることもあるでしょう。ですが回数を重ねれば重ねるほどプラスになっていきますから、トレードスタイルによりますが、少なくともプロで「月間収支マイナス」はないはずです。ましてや、「年間収支マイナス」は有り得ません。

マイナスにならないということは、ロットを増やしていけば、大きな利益を積み重ねることができるということなので、独立して生活していけるだけのお金を稼ぐことができます。それがプロです。

ですから、兼業時代に訓練すべきことは、「マイナスにしない」ということです。

兼業だと他に収入源があるので、マイナスになってもボーナスなどで補填できてしまいます。

このような「補填」の考え方は、専業になった後は通用しませんので、兼業時代のうちから補填しないことを訓練しておく必要があります。

ある程度の経験値を積むと、マイナスにならないことが分かってきます。

要するに、「よっぽど変なミスをしない限り、マイナスになるなんてありえない。」「そしてそんなミスを自分がしないことがわかっている。」

という状態になります。

車の運転に例えると、初心者の頃はエンストしたり教習所内で脱輪したりミスをしてしまうかもしれません。ですが何年も運転して熟練してくると、「果たして、今日はミスせずに目的地まで無事辿り着けるだろうか?」などという心配すら抱かないはずです。もし何か危ないシーンがあっても、なんとか上手く対応できるはずです。

FXも同じで、「今年の年間収支がマイナスになったらどうしよう」などという心配も抱くことはありませんし、想定外の事態でもなんとか対応できるはずなので、トレードに不安がない状態です。マイナスにしない訓練を通じて、この状態に持っていくことが、プロになるためには大切だと考えています。

 

2.ロットを上げていく

【2、ロットを上げていく】

マイナスにならないようになったら、そこで初めてロットを上げていくことができます。

多くの人は、稼げるようになっていないうちからロットを上げるので、損失も大きくなって自滅してしまいます。

「FXはロットで稼ぐもの」と前述した通り、ロットが大きくないと利益も大きくなりません。どんなに上達しても、ロットが小さい限り独立はできませんから、いつかどこかのタイミングでは、絶対にロットを上げる日がきます。

ロットを上げるタイミングは、「許容損切り額」が増えたときです。

ロットは損切り額から逆算することをおすすめすると言いましたが、よって、許容損切り額が増えるということはロットを大きくできるということです。

例えば「1万円の損切り」を考えたときに、証拠金10万円の口座で損切りするのと、証拠金100万円の口座で損切りするのとでは、心のゆとりが変わってくると思います。

そう考えると、負けないようになってコツコツとトレード資金が増えてくると、必然的に許容損失額も大きくなり、それによりロットも引き上げていくことができるようになります。

重要なことは、一気に上げるのではなく、自分の許容範囲に合わせて徐々に上げることです。

中級者以上にありがちなミスとして、ロットを上げた途端に負け続ける、というものがあります。

これはロットを一気に上げてしまったことが原因で、自分の許容範囲をオーバーしてしまったことが考えられます。それにより焦ってしまい、自滅してしまうのです。

 

3.絶対に誰にも言わない

【3、絶対に誰にも言わない】

信頼できる人以外には、FXをしていること、FXで独立を考えていることを言わないようにしましょう。口は災いの元です。特に会社関係の人には絶対に言ってはいけません。

人間がどういう生き物なのかを考えれば想像に難くないように、まず間違いなく、足を引っ張られます。

実際問題、好きでサラリーマンをしている人は少ないはずです。多かれ少なかれ、皆、「生活のため」「お金のため」と割り切って働いているはずです。そして皆同じような給料で働いています。

そんな中、同じグループ内から成功者が出ようものなら、全力で足を引っ張りたくなります。これが人間です。

どんなに親しい同僚であっても、所詮は会社での付き合いで、会社を辞めれば他人です。うっかり気を許して話をしてしまうと、そこからジワジワと広がっていきます。

また、経営者からすれば、FXをしている社員なんて、絶対に居てほしくない人材です。いずれ独立することが見えているので成長させる必要はありませんし、周りにも独立欲を抱かせてしまったら困ります。

いずれにせよ、誰にも言わないに越したことはありません。

儲かってくると、自慢したくなるのが人のサガです。ですが自慢したところで一時の優越感に浸れるだけで、実際は嫌われます。一瞬含み益になっても結局全戻しで含み損になるようなものです。

特に、会社の給料以上のお金を稼げるようになると、「自分はスゴイ!」と錯覚してしまいがちです。

私は兼業トレーダー時代、安月給でありながら、家庭持ちで妻も専業主婦だったことから、よく同僚や先輩から不思議がられていました。

遠回しに探られたこともありますが、その時は「恥ずかしながら、実家に援助してもらってます!」とウソをついて誤魔化していました。

辞めた今でもFXをしていることは誰も知らないはずなので、連絡が来ることもありません。

無用なトラブルを避けることができたということです。

 

4.生活コストを算出する

【4、生活コストを算出する】

「いくらあれば生きていけるのか」という生活コストを算出してみてください。

具体的な金額が分かれば、独立への目標が明確になります。

具体的な数値がない目標は、目標とは呼べません。

例えば「フェラーリを買うのが夢!」という人が、「フェラーリがいくらか知りません」というのはおかしい話です。

FXで稼ぐにあたって、「今の会社を辞めて、のんびりとパソコンで稼いで生きていきたい」と考えているだけなら、そこまでお金は必要ないはずで、「億万長者!」と漠然とした夢を掲げる必要はありません。

そう考えると、FXで独立するということは、手が届かない夢物語というほどのことではありません。目指せば誰でも到達しうる夢です。

目標金額があれば、逆算して考えることで、ロット数や獲得すべきpipsなど、手法も明確になっていきます。

あとは兼業時代のうちに、その目標金額をFXで稼げるように練習するだけです。独立後の生活費も貯められると理想です。

 

5.会社員にしかできないことをやっておく

【5、会社員にしかできないことをやっておく】

会社員には、FXトレーダーにはないメリットがあります。それが社会的信用です。

FXトレーダーとして独立すると、数年間はクレジットカードも作れなくなりますし、ローンも通らなくなります。それどころか、銀行口座を開設するのにも苦労します。(事業用の場合)

また、賃貸を借りるのも苦労します。

ですから「会社員」という社会的信頼を生かせるうちに、最大限活用しておくことをおすすめします。

クレジットカードなども必要なだけ作っておきましょう。車など、ローンで買いたいものがあれば買っておきましょう。

私はサラリーマンのうちにローンを組んで家を建てました。もともと辞めるつもりで入社しているので、ローンが組める条件が整った段階ですぐに建ててしまいました。まだFXで儲かっていない時代だったので、確定申告もしておらず、年収にFXの収益分は加味されない段階でした。

家庭もあるので、どこに住もうと住居費は発生します。その点、賃貸の家賃と変わらない支払額で、大きくて清潔で快適なマイホームでの暮らしを手に入れられたので良かったです。私に万が一のことがあっても、妻と子の住む場所は残ります。

ローンが組めて、自分の年収以上の暮らしを手に入れられたのは、間違いなく「会社員」というステータスのお

かげです。今でこそローンは完済してしまいましたが、不自由はないのでまだ住んでいます。

 

6.実績と自信を作る

【6、実績と自信を作る】

独立を考えるにあたって、誰もが

「やっていけるかな?」

「もし失敗したらどうしよう」

という不安を抱くと思います。ですが、そのような不安を抱いている時点では、独立すべきではありません。

なぜなら本当に成功するときは、自分の成功を確信しており、一片の迷いも抱かないはずだからです。

私も独立直前は、独立に不安を感じるどころかむしろ逆で、会社に行って時間を無駄にしていることの方が不安でした。会社に行かないで自分で活動した方がはるかに稼げることが分かっていたので、会社にいくことが損失に感じられ、行きたくなさすぎて出勤前に過呼吸になったほどです。

このような「自信」は、「実績」があってのことです。FXで稼いだという実績があれば、自信はおのずと付いてきます。

ここまで述べたように、FXはマイナスにならないようにして、ロットを大きくすれば稼げます。ここだけの話、FXで稼ぐのは簡単です。少なくとも私は、安月給だったこともあり、サラリーマンとして稼ぐ方が難易度が高かったように思えます。

ある程度稼げるようになれば、生活水準を上げない限り、貯金は勝手に貯まっていきます。

当面の生活費も問題ないほど貯まれば、精神的にかなり余裕が出てメンタルは非常に安定します。「いつ会社を辞めても大丈夫」という自信は勝手に湧いてきます。その時が、独立する時です。

家庭がある場合は、独立を考えていることを家族に話す必要があります。

通常だったら絶対に反対されるはずですが、これも実績以上に説得力のあるものは存在しません。

実績というのはお金です。「勝率何%」とか「何pips獲得した」ではなく、「何万円」手元にあるのか、それだけで

す。

さて、稼げるようになったら避けては通れないこととして、税金があります。次は税金の解説です。

 

 

 

 

 

 

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