ことだま50音
「名前」占い
はじめに
「おめでとうございます♡」
まず最初に、あなたに、「名前」があるだけで、幸せになれるということを100%お約束します。
「名前」から、自分の「使命・役割」を知り開運する方法を記しました。誰もがもっている「名前」には、人生を幸せへと導く、たくさんのヒントが秘められています。
じつは、あなたの「名前」には、「自分を大好きになり開運する秘密」が隠されています。
あなたはまだ、その秘密を知らないだけです。
幸せになるためのヒントが、「名前」にあったなんて、まさに灯台下暗しと言えますよね。
水蓮流「ことだま50音「名前」占い」は、画数で判断する一般的な「姓名判断」とは違い、「名前」を「ことだま」の意味からひも解いていく、常識破りの「新・姓名判断」です。
そもそも「こだま」とは、古来から日本において、言葉に宿るとされる霊的なチカラのことです。つまり、わたしたちが使う「あ」~「ん」のひらがな50音の1音1音には、それぞれ「ことだま」が宿っています。
そして、これまでに、わたし、水蓮が、5000名以上の方のお名前を鑑定させていただいた結果、「名前」という「特定の音」で呼ばれ続けるうちに、その音のもつ「ことだま」の働きが「使命・役割」として目覚める、という結論に達しました。
たとえば、古代の日本人は、「け」という言葉に、「け」=「食べ物」という共通認識をもっていました。古代から脈々と続くそのエネルギーをもつ「け」という言葉を「名前」に含む人は、食べることが好きな人が多くいます。また、大和言葉における数の数え方で、「1」をあらわす「ひ」を「名前」に含む人は、リーダーシップを発揮するがゆえに、人に囲まれていたい人が多かったのです。
このように、古代の日本人がひらがな1音1音にもっていた認識と性格を関連づけ、分析することで、その人の「名前」のもつ特徴を浮かび上がらせるのが水蓮流「ことだま50音「名前」占い」の手法です。
また、「ことだま」だけでなく、インドの「アーユルヴェーダ」、中国の「風水」、西洋に伝わる「カバラ」や「タロット」などのエッセンスも加えたオリジナルの方法をもちいて、さまざまな角度から鑑定していきます。
とはいえ、ここでご紹介する方法は、とにかくカンタン!!この本をひらいた瞬間から、誰でも、どこでも、すぐにできる、とっておきの開運法です。
実際、これまでにわたしが鑑定してきたみなさんは、それぞれの「名前」の「ことだま」を分析し、その意味を知ったことで、びっくりするくらいの変化を体験されています。その声を一部ご紹介しましょう。
「大切にしたい気持ちや価値観が、「名前」に隠れていたことに気がつきました」
「夫婦仲が良くなり、子育ても楽になりました」
「両親への感謝の気持ちがあふれ、疎遠だった父と再会できました」
このように、古代の日本人がひらがな1音1音にもっていた認識と性格を関連づけ、分析することで、その人の「名前」のもつ特徴を浮かび上がらせるのが水流「ことだま50音「名前」占い」の手法です。
また、「ことだま」だけでなく、インドの「アーユルヴェーダ」、中国の「風水」、西洋に伝わる「カバラ」や「タロット」などのエッセンスも加えたオリジナルの方法をもちいて、さまざまな角度から鑑定していきます。
とはいえ、ここでご紹介する方法は、とにかくカンタン!この本をひらいた瞬間から、誰でも、どこでも、すぐにできる、とっておきの開運法です。
実際、これまでにわたしが鑑定してきたみなさんは、それぞれの「名前」の「ことだま」を分析し、その意味を知ったことで、びっくりするくらいの変化を体験されています。その声を一部ご紹介しましょう。
「大切にしたい気持ちや価値観が、「名前」に隠れていたことに気がつきました」
「夫婦仲が良くなり、子育ても楽になりました」
「両親への感謝の気持ちがあふれ、疎遠だった父と再会できました」
「10ヵ月後に、営業で1.5倍の売り上げを出すことができました」
「わたしらしく生きられるようになったら、生活にムリがなくなりました」
「愛情を込めて名前を呼んでくれる彼と出会えて、結婚することになりました」
こんなふうに、幸せの連鎖は、自分の「名前」の意味や自分の「名前」の役割を知ることからスタートしました。とても素直に、
「自分の名前が好き」=「自分が好き」
と、思えるようになった人に、起こった変化です。
「名前」から自分を知り、自分を見つめ直し、
「自分には、ぴったりな「名前」がついていたんだ」
「「名前」が、今の自分をつくっている」
「長所も短所も含めて自分なんだ」
などと思えるようになった人に、絶大な変化が訪れました。
自分の「名前」を通じて、自分をまるごと受け入れ、「素のわたし」を認められるようになった結果、それぞれに奇跡的な「開運」が起こったのです。
ここでは、「ことだま50音「名前」占い」の方法について、丁寧に説明していきます。1章では「名前」がわたしたちが生きるうえで、いかに大切かということについて。2章は、鑑定実践編。「名前」の法則を理解し、P30からの「ことだま50音辞典」を見ながら「名前」を鑑定してみましょう。つづく3章では、「ことだま」50音のもつエレメントを把握し、気になる人との相性判断にチャレンジ。4章では、「なんでも名前ベスト3」を発表!自分や気になるあの人の「名前」に隠されていた秘密がわかるかも!
また、1ページ目の「名前」欄に、自分の「名前」を記入しましょう。この本は「あなた」と「あなたの周りの人」の才能を引き出すお手伝いをする「おまもり」です。「名前」を書き込むことで、自分だけの特別な「おまもり」にすることができます。
さあ、「こだま」のチカラで、どんどん開運の道を切り開いていきましょう!
1、わたしたちの「名前」にはすごい秘密がある
日本では、昔から「名」を大切に扱ってきました。
「名は体をあらわす」と言われるように、「名前」は単なる記号ではなく、「自分自身をあらわす」と考えられているからです。だからこそ、昔の人は「その名にかけて、名に恥じない生き方をして、世に名を残そう」と生きていました。
実は今のあなたの「名前」にも、そんな生き方ができる秘密が隠されています。
なぜなら、「名前」は「魔法の呪文」だからです。
小説「陰陽師」(夢枕獏)のなかに、
「名前はこの世で一番短い呪」という言葉が登場します。
「呪(しゅ)」とは、形のないものを第三者が言葉(ことだま)によって固定化すること。つまり、「名前」には、目に見えないエネルギーが凝縮され、「名前」により、「自分」という根本的な存在が固定化しているのです。
けれども、私がこれまで鑑定や講座を受けてくれた方に、ご自身の「名前」につい質問してみると、「自分の名前が好きではなかった」「とくに、思い入れがなかった」と答える方がほとんどでした。
みな、魔法の呪文である「名前」を大切に扱うという意識がうすかったのです。
ある日、わたしが主宰する「ことだま講座」で、自分の「名前」の大切さを知った受講生のけいこさんから、こんな報告がありました。
「彼にメールをするとき、はじめに彼のフルネームを書いて、終わりに自分のフル
ネームを書くようにしました。すると、メール下手な彼から次第に返事が増えた上に、愛の言葉までもらえるようになりました」
その後、けいこさんは、この大好きな彼と結婚して幸せに暮らしています。
そう、時として、「名前」は、愛の魔法の呪文にもなります。
また、「夫の呼び方を変えることで、夫がどんどん男らしくなり、支えてくれるようになりました」という報告もありました。
結婚12年目のかよさんは、学生時代に知り合った旦那さまのことを、ずっと「ほか「ちゃん」というニックネームで呼んでいたそう。
けれども、ある日、本当の名前で呼ぶことの重要性について学んだかよさんが、旦那さまに、「名前でちゃんと呼んで欲しい?」と聞いてみたところ、「呼んで欲しい」と言われてビックリ!
それからは照れながらも、かよさんは旦那さまを、「ひろひささん」と、「名前」で呼びはじめました。すると、「ひろひさ」というお名前の意味に含まれている、「男らしく、リーダーシップをとる」という意識が、旦那さまの中に目覚め始めたのです。おっとりとした旦那さまが、かよさんを、男らしく支えてくれるようになりました。
じつは旦那さまは、子どものころから、下の名前で呼ばれることが少なかったそうです。かよさんは、そんな旦那さまの「名前」を呼ぶことで、リーダーとしての「才能のスイッチ」を入れてあげることができ、眠っていた男性性を呼び起こすことができたのでした。
気持ちを込めて相手の「名前」を呼ぶこと。
愛情を込めて自分の「名前」を書くこと。
そして、愛する人から「名前」を呼ばれること。
これだけでも、あなた自身や、あなたの周りの人の未来は輝き出します。
「名前」は、ただの記号ではありません。
「名前」を大切に扱うと、どんな人の人生も変わるのです。
2、「名前」には「人生でなすべき大切な役割」が書いてある!
わたしたちは、生まれたときから、何千回、何万回と、「名前」を呼ばれ続けています。
じつは、わたしたちは、自分の「名前」を呼ばれるたびに、「才能のスイッチ」を押されています。
「え~「名前」を呼ばれるだけで才能が開花するなら、とっくに成功してるはず」と思ったでしょうか?
けれども、才能のスイッチを入れるためには、必要な条件があるのです。
その条件とは、自分の「名前」を好きでいることです。
「名前」を好きでいると、「名前」を呼ばれるたびに、脳、魂、潜在意識にポジティ
ブな感情が芽生えます。そして、自分らしい才能を発揮するべく、使命や役割のスイッチがどんどん押され続けます。その結果、才能が開花するのです。
日本では、古代から三種の神器のひとつとして鏡を尊んできました。
多くの神社には、ご神体として鍵がまつられています。
「かがみ(鏡)」という文字から、「が(我)」の文字を抜くと、「かみ(神)」になります。
つまり、ご神体である鏡に、自分の姿をうつして、「自我(エゴ)」を抜くと、そこには、自分のなかにある神が現れるのです。
「我」を抜くことで、あなたのなかにある「神」の働きが目覚め始めます。
では、「我」を抜いたあなたとは、どんな姿でしょうか?
その答えは、「名前」にあります。
わたしたちは、一生使う「名前」を自分で選ぶことができません。
「名前」は、誰もが必ず人から与えられます。
つまり、名前には一切の「我」が入っていないということなのです。
八百万の神々が、自分の「名前」も「役割」も選べないように、人から与えられ、選ぶことができない「名前」には、あなたが人生で成すべき大切な役割がしるされています。
つまり、あなたの「名前」は、あなたの「使命」そのものなのであり、自分らしく生きる道を教えてくれる、「取扱説明書」なのです。
「使命」が明確になると、人生がグーンと楽になります。
自分自身はもちろん、家族、恋人、会社の人たち……かかわるすべての人々を幸せ
にできる、その人だけのオリジナルの「取扱説明書」を手に入れましょう!
3 、うまくいかない人の共通点
ところで、
自分の「名前」が嫌い
という人がいます。
「名前」を嫌いになる理由って?
驚くことに、これまでに鑑定や講座を通してわたしが出会った約3割の方が、自分 の「名前」を嫌っていました。
5000人以上鑑定をさせていただいたなかの3割ということは、1500人以上 の方が、「自分の名前を好きではない」ということになります。
この話をすると、 「そんなに自分の名前を嫌いな人がいるわけがない」と、言われ ることがありますが、まぎれもない事実です。
わたしがこんなにも多くの「名前」が嫌いな方と出会っているのは、「名前が嫌いだけれど、好きになりたい!」という方が集まって来てくれているからかもしれませんね。
ここで、「名前」を嫌いになる主な理由を、いくつかご紹介させていただきます。
①「名前」を適当につけられた気がする
・両親に「名前」の由来を聞いたら、特に意味はないと言われた。
・生まれてきたら、用意していた「名前」と性別が違ったが、面倒なので適当にアレンジしたと言われた。
・出生届を出す段階になって、決定していた「名前」とは違う「名前」を記入して提出された。
・たまたま雑誌で目に付いた「名前」をつけたと言われた。
②間違えられる
・漢字の読み方が難しくて、いつも間違えて「名前」を読まれる。
・男性でも女性でも通用する「名前」で、よく性別を間違えられる。
③両親以外の人が考えた「名前」
・姓名判断の先生や、お寺、親族などの、両親ではない人が名づけた。
④「名前」をからかわれた
・「名前」の呼び方でからかわれた記憶があり、イヤな印象を持っている。
⑤ふつうの「名前」すぎて個性がない
・「子」がつく「名前」がイヤだ。
・よくある「名前」でイヤだ。
・古い感じがして好きではない。
⑥珍しい「名前」
・これまで同じ「名前」の人に出会ったことがないので、目立ってイヤだ。
⑦悪い「名前」だと言われた
・占いや姓名判断で、何をやっても上手くいかない「名前」だと言われた。
⑧「名前」をつけた両親が嫌い
・両親との関係性が悪く、両親が命名した「名前」が嫌い。
じつにさまざまな理由があがりました。しかも、これはほんの一例に過ぎません。これらの例をご覧いただくと、「名前」を嫌いになるきっかけは色々あるということをご納得いただけるのではないでしょうか。
では、なぜこんなことがおこるのでしょうか?
じつは、これまでの鑑定で「名前を好きでない」という気持ちを突きつめていくと、
「自分は、大切に扱われていない」
「自分は、愛されていない存在」
「自分は、必要とされていない存在」
という気持ちに、いきあたることがわかりました。
つまり、「名前」を大切に扱われないのは、「自分を大事に扱われない」のと同じだったのです。だから、自分の「名前」を否定されたり、受け入れられないと、ショックだったのです。
「名前」のイメージ=自分自身のイメージ
「名前」を否定するのは、自分を否定することだったのです。
でも、「名前」に秘められた意味を知り、「名前」と向き合い、自分をまるごと受け入れられた瞬間に、人生はガラリと変わります。
「名前」には、そんなパワーが宿っています。
えみこさんも、両親との関係性に悩んでいた一人でした。ご両親から名づけられた「名前」を受け入れられなかったため、しだいに本名ではなく、ニックネームで呼んでもらうようになったそうです。
でも、「名前」の意味をひも解き、名前で呼ばれる大切さを知ったとき、こんなふうに思ったそうです。
「父が他界したいま、母だけが、わたしの下の名前をきちんと呼んでくれる、たった一人の存在だと気づきました。すると、これまでのわだかまりがスーッと消え、母に感謝の気持ちがわきました。そして、父の墓前で母に「産んでくれてありがとう」と心から伝えることができました」
えみこさんは、「名前」に対するイメージを変えたことで、ご両親との関係が劇的によくなりました。
中国春秋時代の思想家、孫武が紀元前500年頃に著したとされる兵法書「孫子」に、「一点突破、全面展開」という考え方があります。
この「一点突破、全面展開」とは、「一点を突き破れば、そこから世界が広がり、勝利に導かれる」という意味です。
そして、自らの「名前」の意味を理解することは、まさに、今までの人生を変え、世界を広げる「一点突破」にぴったりの方法です。
この本を読んでくださっている方のなかには、「自分が何者なのか?」という自分探し中の方もいらっしゃるかもしれません。
その根本的な原因と向き合わなくても、「名前」に宿る「ことだま」の視点から、「名前」を好きになり、「名前」に秘められた意味をひも解くことにより、自分の心のもち方を変えてくれる具体的な事実と出会えるはずです。
「名前」を嫌いな方こそ、人生を変えられる可能性がひそんでいるのです。
4「名前」は、最大のコミュニケーションツール!
「名前」をひも解くと、自分の得意分野と不得意分野が明確になります。
そして、「名前」からわかるのは、自分だけではありません。出会う人たちが、どのような人かということも、わかってしまいます!
仕事や恋愛においては、相手を知らなければ戦略を立てることはできません。
「そんなこと言ったって、初対面の相手は、何もわからないから悩むんです!」と思うかもしれませんね。
でも、初対面であっても、必ず、すぐにわかるもの。それが「名前」なんです。
なぜなら、「名前」は、「公開情報」。
とくにビジネスにおいては、「名刺」が重要な働きをしてくれます。名刺には、必ず相手の「名前」が記されているからです。
相手から名刺をいただいたとき、相手の「名前」を構成する「ことだま」の性質と照らし合わせれば、カンタンに相手のタイプを見抜くことができます。相手に対するアプローチの仕方を判断できるのです。
たとえば、相手が感覚的な話が響くのか、論理的に会話をしたほうがいいのか。「即決タイプ」なのか、「慎重なタイプ」なのか。どんなふうにほめたら喜ばれるか。どんなことに気をつけたほうがいいのか・・・・・・などなど、いろいろなことがわかります。初対面であっても、相手のタイプに合わせられれば、とても心地よい状態で会話を進めることができるのです。
また、私は名刺交換の際に、常に、
「私は、「名前」の仕事をしています。○○さんのお名前、いいお名前ですね」
とお伝えするようにしています。
これは、「いいお名前ですね」と、「名前」をほめているようでいて、その人自身をほめているのと、同じ効果があります。
シャイで、ほめられることが苦手と言われる日本人は、自分自身をほめられると謙してしまいがちです。でも、「名前」をほめられると、照れずに受け取ることができるのです。
それに、ほめられて照れる方はいても、イヤな気持ちになる方はいません。ほとんどの場合、自分そのものである「名前」を認められたうれしさで、どんどん会話が盛り上がります。
また、「名前」をほめることは、自分の存在を、相手に印象づけることにも効果があります。
「名前」のお話から会話をスタートすると、たいていは個人的なお話になり、一気に相手との心の距離が縮まります。すると、大勢の中でも、必ず自分の存在を覚えてもらえるのです。実際にわたしも、数年後に連絡をいただき、仕事の機会を得られたことが何度もありました。
相手の「名前」をほめることは、それほど相手の印象に強烈に残り、仕事のシーンに役立つのです。
また、「名前」にはその人の得意なところがあらわれます。相手の「名前」を知ることで、目の前の人の良い面に目が行くようになり、みな「自分を助けてくれる大切な人」だと感じられるようになるでしょう。
小さなきっかけから、自分自身の心が変わり、行動が変わり、運命が変わっていくのです。
<ことだまコラム1>
日本古来の「ことだま」とは?
日本では、言葉には「ことだま」が宿り、発した言葉どおりに結果をあらわす力があるとされていました。
「言」と「事」は、同じ働きであり、良い言葉を発すると良い事が起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こると考えられていたのです。だからこそ、神道で祝詞を奏上する際には、絶対に誤読がないように注意されてきました。
不吉を予感する「忌み言葉受験生のいる家庭で滑る・落ちるを使わない、結婚式で切れる壊れる・分かれるなどを使わない)」などは、現代でも残っている風習ですよね。
また、身近なところ言うと、お母さんが小さな子どもに「いたいの、いたいの、とんでいけ~!」と唱えると痛みが楽になるのも、「ことだま」の効果です。そんなことだま」の歴史は古く、山上憶良は「万葉集』のなかで、
「神代より言ひ伝て来らくそらみつ大和の国は皇神の厳しき国言霊の幸はふ国と語り継ぎ言ひ継がひけり」
という歌を遣唐大使へ送っていました。「言霊の幸ふ国」とは、「言葉の力によって幸せがもたらされる国」という意味です。
また、柿本人麻呂は「万葉集」のなかで、言霊の力をかりて、積極的に友人の無事を祈る歌を歌っています。「言葉には、特別な力がある」と信じ、言葉を大切にしてきた古代の日本人の心が今に引き継がれています。
では、これだけ力のある「ことだま」を、日本人はなぜもっと積極的に使わないのでしょうか。実はそのヒントは、さらに古代にさかのぼります。
「古事記」のなかで、倭建命(ヤマトタケルノミコト)が白緒に遭い、「これは神の使者であろう。今殺さず帰る時に殺そう」
と宣言します。この自分の意志をはっきりと声に出して言うことを、その昔は「言挙げ」と呼びました。しかし、倭建命は慢心で言挙げしたことにより、神の化身である自然の神の祟りによって亡くなります。これを教訓として、日本はハッキリした「言挙げ」をしない国になったとされています。
つまり、「ことだま」の力を知りながら、「ハッキリと言葉で表現=言挙げ」しない国。それが、日本なのです。
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