法人案件を取る方法
次に法人案件を取る方法について解説します。先ほど言ったように、わたしは誰かの専属秘書ではなく、チームを組んで仕事をしています。そうなると、個人ではなく法人からの受注が多くなってくるんですよね。
毎月の収入のうち、およそ50%は「法人契約」の売上です。特定の誰かをサポートするというより、「調整役」あるいは「補佐役」として、会社全体のプロジェクトに参入するような感じです。
これからオンライン秘書としてバリバリ活躍していきたい!という方の中には、安定した収入を得るために、法人案件を狙っている方もいると思います。わたしが考える法人案件を獲得する方法は以下3つです。
勤めていた会社から仕事をもらう
わたしの場合は「会社をやめた」というよりは、どちらかというと「社内起業」に近かったと思います。勤めていた会社と「業務委託契約」を結び、毎月定額の仕事をもらう約束をしてから独立して、自分の会社を設立しました。
タニタなどもそうですが、社員の独立を推奨している会社は増えてきています。会社員をしている方で、会社とWin-Winの関係を築けるのであれば、業務委託契約を結ぶ方法はすごくいいと思います。
この前Zoom相談会でお話した方は「以前の勤め先の社長と仲が良く、今でも連絡を取ることがある」と言っていたので、勤めていた会社から仕事をもらう方法を強くおすすめしました。
社風によっては業務委託契約を結ぶことが難しかったり、前の職場の人と関わりたくなかったりするので、この方法が難しいケースもあると思います。でも勤め先と良好な関係が築けているならば、検討してみてはいかがでしょうか。
知り合いから仕事をもらう
これも、実際にわたしが仕事をもらったパターンのひとつです。知り合いが小さなベンチャー企業を経営していたのですが、人手が足りず困っていたので、簡単な事務作業を手伝うことになりました。
最初は本業の会社勤めがあったので、スキマ時間を利用しながら副業として「データ入力」や「メール対応のサポート」などをおこなっていました。
そして、独立してオンライン秘書を本業とするタイミングで、このベンチャー企業からほかの業務も依頼してもらうことができたのです。今でも長いお付き合いをさせていただいています。
正直に言うと、副業のときは時間のやりくりが大変で「もうデータ入力やめようかな……」と思ったこともありました。でもやめずに続けていたおかげで、独立するときに仕事をもらえたので、ご縁を大事にして良かったなとつくづく思います。
法人化を目指している個人事業主のお手伝いをする
これも、最近わたしが関わっている案件で事例がありました。もともと個人事業主としてバリバリ活躍されていた方が、事業規模の拡大にともない法人化しました。
法人化を目指している方は売上も伸びていて、外注費もどんどん使いたいと考えている方が多いです。そのため「勢いがある方の波に一緒に乗っかる」感覚で、そういった方に「○○をお手伝いさせてください」と営業をかけていくのもありだと思います。
以上、法人案件を獲得する3つのポイントを、わたしの経験をふまえて解説してみました!少しでも参考になれば幸いです。
目の前にチャンスがあれば手を挙げよう
次に、おうち秘書サロンに在席しているメンバーの事例を引用させてもらいます。運営メンバーでもある人のお話です。
このお話は、Twitterから営業をかけて仕事を受注したという話ですが、本文にもある通り「Twitter営業」をおすすめしているわけではありません。「目の前にチャンスがあれば、ぜひ手を挙げ、一歩踏み出してほしい!」という、仕事をもらう上で本質的なことを学ばせてくれるお話です。
クラウドワークスで応募したり、オンライン秘書の仲介会社に登録をしたりしたけど、うまくいかない……Twitterで「オンライン秘書がほしい」とツイートしている方がいても、そこからどうつながるのか分からず、そのツイートをただただ眺める毎日。
そんなある日、いつものようにTwitterを見ていたら、オンライン秘書についてのツイートが目に留まりました。
相互フォローしている方が、その発言に「いいね」をしているのを見て「そっか、そうやってちょっとずつアピールしていけばいいんだ!」と思いました。さっそく、わたしも「いいね」をして即フォロー。
その方は頻繁にツイートするタイプの人ではありませんでしたが、ツイートをしていたら必ず「いいね」をしていました。その方がnoteを書いていればすぐに読みます。
そんな地味で地道なことをしていたある日……忘れもしない夜中1時過ぎのこと。その方が「そろそろオンライン秘書を探そう」とツイートしたのです!
みなさんだったらどうしますか?その投稿に「いいね」をする?提案資料を作る?一旦落ち着いて考えてみる?
わたしは……そのツイートを見た瞬間に全身の血がぐわっと熱くなるような….ものすごいスピードで血液と酸素が回るような……とにかく居ても立っても居られない状態になりました。
そして気づいたら「わたしにもチャンスをください!」と一言リプしていたのです。
DMでの挨拶からはじまり、自分はこんなことができます!金額はいくらです!なんて余裕は一切なし。これがチャンスだ!と思った瞬間にリプしていましたね。
そして翌日「具体的な資料などがあったらください」とお返事がきて、急いで自分ができることや報酬を送信しました。その後に何度かやり取りをして「最初に手を挙げてくれたし、これも何かのご縁ですからね」と初契約に至りました。
あのときわたしが、準備万端に資料を用意してから同じことを言っていたら?もし「夜も遅いし『いいね』だけつけておこう」と、すぐに手を挙げなかったら?「オンライン秘書は未経験だから大丈夫かな」と躊躇していたら?
今頃は別の方がオンライン秘書をしていたと思います。
勘違いしてほしくないのは、Twitterで直営業をしよう!と言っているのではありません!!(ここ重要)わたしが伝えたいことは「もし目の前にチャンスがあれば、ぜひ手を挙げて一歩踏み出してほしい」ということです。そうしたら世界が変わるかもしれません。
手を挙げ一歩を踏み出すことに、年齢も経験も関係ありません。46歳、オンライン秘書未経験だったわたしにもできたんです。きっと、みなさんも一歩を踏み出せます!
この話の最後に一言……どこの世界にも悪い人はいます!お仕事しませんか?情報交換しませんか?と言葉巧みに近づいて、トラブルに巻き込まれることもあります。どうか、十分に気を付けてください!
会社員時代に大切にすべきこと
読んでいただいている皆さんは、会社員の方も多いと思います。今後副業でオンライン秘書をはじめるにせよ、独立するにせよ、大切にしてほしいことがあります。
それは人との「ご縁」です。ここまで読んでいただいた皆さんはお分かりかと思いますが、わたしがオンライン秘書として仕事ができているのは、全て「ご縁」のおかげです。
人との縁があったから独立できた
オンライン秘書の業務にチャレンジしたいと思ったとき、まず「どうやって仕事を取ってくるか?」が問題になると思います。
先ほども少しお話しましたが、わたしがオンライン秘書として独立した後、順調にお仕事をいただけたのは、全て会社員時代のご縁からです。20代の頃からお世話になっている人から仕事をもらえました。
当時はアルバイト感覚で手伝っていた時期もありましたが、今になって思えばずっとご縁をつないでいて良かったなと思います。現クライアントのうち一社は、かれこれ4年ぐらいのお付き合いです。
東京に住んでいたころ、家賃が高くて家計が苦しかった時期がありました。当時「少しでも家計の足しになれば……」と、知り合いが募集していたイベントスタッフのアルバイトをやったのがキッカケでしたね。
まさかあの頃の縁が今も続き、大事な取引先になるとは……当時は夢にも思っていませんでした。
最初は休日にときどきバイトをするぐらいでしたが、スタッフリーダーとして現場を引っ張るようになりました。やがてイベントスタッフとは別に「ほかの事業も手伝ってほしい」とお誘いを受け、遠隔でデータ入力のお仕事をやることに。
本業の合間にデータ入力の副業を続け、会社員をやめて独立しても、継続してお仕事をいただけました。それが今でも、オンライン秘書としてお受けしている業務のひとつになっています。
今会社員として働いている方も、自分の周りにあるご縁が、もしかしたら将来のお仕事につながるかもしれません。そう考えながら、ひとつひとつのご縁を大切に行動してみるといいでしょう。
会社員のスキルを活かす
次に「スキル」面をもう少し詳しく話していきます。先ほど話したように、スキルがなくてもオンライン秘書の仕事はできます。でも、もちろん会社員時代に身につけたスキルも活かせます。
Twitterを眺めていると、最近は学生さんでも情報発信や動画編集で稼いだり、新卒で就職せずにフリーランスになったりする方も増えていますよね。でもその子たちのように、会社員にならずにフリーランスになった方がいいのか?というと、必ずしもそうではありません。
会社員の仕事の中で磨いたスキルや仕事に対するスタンスは、副業や起業のときにも役立つからです。もちろんオンライン秘書も例外ではありません。
たとえば会社員時代に身につけた以下のスキルやスタンスは、オンライン秘書でも十分に役立ちます。
- 書類作成スキル(Word・Excel・PowerPointなど)
- チームで協力し職務を遂行するスキル
- チームを取りまとめるマネジメントスキル
- 途中経過を進捗報告し納期を守るスタンス
- 責任を持って取り組もうとするスタンス
- 社会人としての適切な言葉遣いやビジネスマナー
会社員として組織の中でコツコツ経験を積んできた人の方が、これらのスキルやスタンスは圧倒的に身についています。本人が気づいていないだけで、知らず知らずのうちに身についているスキルもあるはずです。このスキルをうまく発揮すれば、クライアントからの信頼を得られます。
わたしは、かれこれ10年くらい、会社で請求書を毎月何十枚も発行していました。それはごく当たり前のことだと思っていましたが、オンライン秘書になってから「世の中には請求書の作り方が分からない方もたくさんいる」という事実を知りました。
会社の外に出て仕事をしてみたら「自分では当たり前にできていること」をやるだけで、周りから感謝されることがあるのです。もちろんそれは、目に見えないスキルでも十分役立ちます。
たとえばチームを取りまとめたことがあれば、マネジメントスキルが身についているはずです。オンライン秘書には、チームをまとめる役割を担う「ディレクター」の存在が必要不可欠なので、マネジメント経験がある方は重宝されます。
クライアントの要望を的確に汲み取って、担当メンバーまでしっかり落とし込んでいく。会社員時代にマネジメント経験がある方は強いでしょう。優秀なディレクターがいれば最強のチームを作ることができ、クライアントも幸せになる上に、関わるメンバーも幸せになる。こんなにいいことはありません。
マネジメントスキルはあくまで一例です。時間があるときに「会社でどんなスキルやスタンスを培ってきたのか」を考えるだけで、自分にできることが分かってくると思います。
肩書を名乗ってしまう*おうち秘書サロンのメンバーの中には「自分には肩書きがない」と悩んでいる方が多いです。わたしも、今でこそTwitter界隈の人からは「オンライン秘書といえばゆりえもん!」と言ってもらえるようになりました。
けど最初から「オンライン秘書」という肩書で発信していたわけではありません。会社員時代はこんなことをつぶやいていました。
- 新幹線通勤のこと
- 副業のこと。
- リモートワークのこと
- 当時所属していたオンラインサロンのこと
- 読書のこと
こんなふうに、とにかく色んなことを発信しまくっていましたね。オンライン秘書として自分の仕事について発信しはじめたのは、Twitterを本格的にはじめて半年以上経ってから。
それまでは肩書きもなく、何かのテーマに特化していたわけでもなく、ただひたすら行動力だけを強みにしていたんです。ちなみに肩書きも「行動力おばけ」でした。
発信活動をしていると、方向性に迷ったり「これでいいのかな……?」と不安になったりすることがあると思います。でも、今ものすごく活躍しているように見える人も、みんな最初から肩書きがはっきり決まっていたわけではありません。
発信を続けていくなかで、伝えたいことや、周りから求められていることがだんだんと形になっていくんです。形が見えてきたら、勝手に肩書を名乗ってしまえばいいんですよ。
発信すること自体は会社員でもできます。はじめは恥ずかしいかもしれません。そんなときは、わたしをはじめ、オンライン秘書として頑張っている仲間のTwitterをフォローしてみてください。周りが発信している環境に身を置けば、発信すること自体が普通になりますよ。
コメント