6,オーナー馬の選び方
でも、どの馬をオーナーとして追いかけ続けるか決められない。
血統も詳しくない。調教もあんまりわからない。馬なんか選べない。
そう思う人も多いと思います。
そういう私も素人です。サラリーマンなので、競馬に詳しい人には、知識量では完敗します。だから、大丈夫です。だんだんと馬選びのコツが掴めてきます。
ここでは、競馬知識の浅い初心者の人が、はじめて馬を選ぶ時のオススメポイントを整理しました。
オーナーになる馬を選ぶポイント
①新馬戦の単勝人気
②デビュー2戦目の単勝人気
③有力騎手の継続騎乗
④生産者と馬主と騎手のバランス
⑤レース中の不利
以上の5つを、まずは手始めに馬を選んでみましょう。詳しく上記5つのポイントを解説します。
①新馬戦の人気
デビュー戦で人気になる馬を選びましょう。レースを走ったことのない馬が走る新馬戦の単勝は、血統や牧場や厩舎関係者の前評判で人気することも多いのですが、やはり一番オッズに影響するのは調教です。調教で走る可能性があると思われた馬が、人気するのです。
いわば、この新馬戦の人気は調教の動きやタイムによるところが大きく、今の時点の、この馬の潜在能力が人気を作っていると言い換えてもいいかもしれません。
ですから、ここで上位人気になっている馬はオーナーになるにはうってつけなのです。
②デビュー2戦目の単勝人気
しかし、走ってみなければわからないというのも競馬。初戦で人気を集めたにもかかわらず、負ける馬もいます。そんな新馬で大きく人気を裏切った馬の2戦目。この時点で、それでも単勝人気がガクンと落ちなかった馬を狙いましょう。
これは、何かしらデビュー戦での敗因が明確な証拠であり、何かしら状態や条件が好転した可能性が高いことを暗に示しています。デビュー戦で負けたにもかかわらず、次走も人気する。こういう馬は、強い馬ということを裏付ける証が潜んでいるのです。
③有力騎手の継続騎乗
また、トップジョッキーが継続騎乗している馬を狙うのもオススメです。さらにいうと、トップジョッキーが、負けても負けても乗り続ける。これも、馬の能力を裏付ける事象のひとつと言えます。
④生産者と馬主と騎手のバランス
これは、初心者だと難しいかもしれませんが、要は、零細牧場の零細馬主に、ルメール騎手が乗っているようなイメージです。こういう馬は強い可能性が高い。
⑤レース中の不利
レース中に不利があったにもかかわらず健闘した馬を選びましょう。
これも初心者には、ちょっと大変かもしれません。しかし、レースを見ればだいたいわかります、今はネットで簡単にレース映像が見られる時代。
この自分の眼で見ることが非常に大事なんです。なぜかというと、大きな不利は記録に残るが、小さい不利は記録に残っていないからなのです。これは、レースでの出遅れ、他馬との接触、進路妨害、などです。
ちょっと時間はかかりますが、時間のある人は、レースをたくさん見ることをオススメします。
私自身は、これよりも、もう少し多くのポイントを加味して馬を選びますが、最初は上記5つのポイントだけで十分です。
オーナー馬を決めるところから、このゲームはスタートします。
まずは3か月かけて、50頭くらい選ぶのがよいかと思います。
7, オーナー馬の実例
各レース単勝1,000円 複勝1,000円馬券購入した場合
テリトーリアル
回収率 | 256%
ここでは、私が選んでいるオーナー馬を一部ご紹介していきます。まず1頭目が[テリトーリアル] 2021年も重賞で石川騎手を鞍上に見事小倉大賞典を勝利してくれました。実際に小倉大賞典も中山金杯も単勝、複勝を当てられています。この馬を単勝、複勝重賞だけで買い続けると回数率は256%になります。
各レース単勝1,000円複勝1,000円馬券購入した場合
ベストアクター
回収率 | 665%
次に、ベストアクター。これは重賞2回しか走っていませんので、総投資4,000円で、払い戻し26,600円回収率665%実際、ユーチューブの動画でも阪急杯は7,000円分単複購入していましたので、80,000円以上の払い戻しを受けています。
アブレイズ
回収率 | 782%
次にアブレイズ。
初挑戦の重賞。単勝79倍はめちゃめちゃ美味しかった。
タイトルホルダー
回収率 | 275%
2021年の3歳馬の中では、このタイトルホルダー。新馬から惚れ込んでいるので、この馬は超オススメです。回収率も275%
これからもドンドン稼ぎますよ。
ソダシ
回収率 | 261%
穴馬じゃなくても回収率は高いと言うのが、おわかりいただけると思います。白毛の怪物ソダシをずっと買っていても回収率は260%越えしているのです。
こうやって見てみると、どこかで大穴をあけた馬がドカンと回収率をあげているようですが、ソダシのような人気馬でも、それなりにプラスになることもわかると思います。
8,落とし穴に気をつけろメンタルが一番の敵
しかし、このオーナー馬券術に限らず、とにかく馬券でプラス収支になった時に、事前に知っておいてほしいこと、注意してほしいことがあります。
それはメンタルの崩壊です。
宝くじの高額当選した人に、当選金を渡される際、銀行員から渡される本があります。みなさんはご存知でしょうか?そのタイトルは、ズバリ【その日】から読む本
何が書かれているのでしょうか?渡される目的は、突如の大金を手にした高額当選者が、急激に浪費したり、大金を持つことにより訪れる多くの不幸を招くことがないよう、様々なアドバイスが書かれています
作成には、弁護士だけでなく、臨床心理士も参加しているのです。
なぜ、臨床心理士が執筆しているのか?
それは、大金を得ることの大きな副作用がメンタルにあるからです。
アメリカでは宝くじで高額当選した人の実に7割が、最終的に自己破産してしまっているという恐ろしいデータがあります。
また、1億円や2億円を当てた人の約半数が、その全額を5年以内に使い切ってしまっているというデータまであるのです。
宝くじの高額当選をすることで、生活が変わる。お金に対しての感覚が変わる。
そして、そのお金を怪しい投資話で溶かしてしまう人なんかもいる。要は、突然舞い降りた幸運は、その人から正常な判断を奪っていくのです。
これは、ギャンブルの世界にも当てはまります。
毎回、毎回、ハズれる。いわゆる馬券下手。
その逆、つまりは、よく当たる人。実際30万勝った。
50万勝ったという、比較的大穴をよく的中させているような人。この両極端な2名の年間収支を比べてみると、その収支は予想の真逆になっていることも少なくありません。
馬券下手の人は年間の収支がプラス1万円
馬券上手の人が年間の収支がマイナス100万円
こんなことって、本当によくあることなんです。
世の中にある様々な競馬必勝法の中には、有意義なものもたくさんあると私は思っています。しかし、そういう効果的な馬券術を駆使しても、結局は収支でプラスにならない。
それが、この大金を得られた後に奪われていく正常な人間の判断能力にあるのです。
宝くじで大金を掴むのと同じ。馬券でお金が増えていくこと自体に大きな落とし穴があるということなのです。
馬券を買い、的中が続き、手持ち資金がどんどんふくらんできた経験がある方はいるでしょうか?
私は手持ちのお金が100万200万、最大で瞬間的ではありますが300万まで黒字をだしたことがあります。
えーホントに?嘘でしょ。と思うかもしれません。いいなーと思う人もいるかもしれません。
しかし、大きく勝ち、お金が蓄積されていくことで、まず掛け金が増える。予想がぶれる。そうなると負のスパイラルにハマっていきます。
もし、オーナー馬券術のルールに則って馬券を買っていたとして、お金が増えていくとどうなるでしょう。
自分で決めたルールを破るのです。
掛け金を変える、券種を増やす。やってはいけないレースにも手を出してしまう。
大丈夫!そうはならない。私だけは。
いっぱい勝っても賭けるペースは変わらない自信があります。
みんな、そう思うんです。勝って大金を手にするまでは。
でも無理です。
99.9%の確率で、ほとんどの人がそうなるのです。その勝ったお金は、時間をかけて確実に吸いとられていくのです。
要はお金が増えていくときこそ、自分に課したルールを絶対に守ることが求められるということ。
競馬に限らず、ギャンブルで大きく勝利を蓄えへ繋げられないのはココに原因があるのです。勝利がもたらす、大きな反動。
勝利がメンタルへおよぼす大きな副作用。これこそが、最大の敵であり、負けてはならない敵の正体なのです。
私も過去年間で230万円ほど負けた年があります。
その最高に負けた1年とは、なんと重賞レースで年間回収率の最高記録(おそらく300%以上)を記録した年であるのです。
これこそ、まさに大金を手にした男の反動を説明するのに絶好の事例ですね。
なぜ、重賞で年間回収率300%以上も達成できた年の年間収支がマイナス230万なのか?それは、メンタルの崩壊に原因があります。
私はサラリーマンです。24時間自由に使える時間は多くありません。
しかし、馬券を当てるには予想に十分な時間が必要になります。
その貴重な時間は主に重賞の予想に注がれます。
そして重賞で勝利する。その重賞で増えた資金は、翌週の平場で消えていく。
1レースの予想に5分から10分くらいもかけないような、そんな浅い平場の予想ではお金が増えるわけはありません。
しかし、そんな予想でも、たまに万馬券が獲れるから、ついつい全レースに手を出してしまうことになるのです。
さらに重賞での勝率が抜群なので、そこで買って平場の負けを埋めてしまうからタチが悪いのです。
このサイクルが毎週のように続いていきました。まさにギャンブル依存症。
要は増えたお金を抱えたまま平場のレースに参加せず、見送ることができなかったのが年間230万のマイナスを作ってしまった原因です。
その年は、
2場開催では24レース、3場開催では1日36レース
全レースに、余すことなく手を出していたのです。
お金が増えると、馬券を買いたくなる。馬券を買う金額が増える。
券種が増える。結果、負ける金額が増えていくのです。
しかし、勝てる方法はあります。
それは、楽しみを捨てるという犠牲を払うこと。
それこそが私の提唱するオーナー馬券術なのです。
本気で勝ちたいのなら、苦しくても、楽しくなくても、とにかく年間通してプラスを出しないのなら、ぜひとも大きな犠牲を払ってこのオーナー馬券術をお試しいただきたい。
このオーナー馬券術はルールがガチガチ。馬券は単勝複勝しか買ってはいけません。
しかも平場のレースにオーナー馬が出走しても、馬券は買ってはなりません。
このオーナー馬券術だけしかやらないと決めたなら、競馬の醍醐味を、ほぼ捨て去る覚悟が必要です。
予想を楽しむという行為を犠牲にするのですから。
それでも資金を増やしたい、予想するという行為を捨て、馬主になった自分の馬を買えると言うことに感謝をして、やり続けるしかありません。
必勝法は、それしかないのです。
一握りの勝者は、何かの大きな犠牲を払っていることを忘れてはなりません。
自分に課したルールを必ず守ること。
この多くの自分に課したルールは、前述のように競馬のおもしろさを奪っていきます。
毎週毎週、買いたい3連系の馬券を買いたい欲求に堪え、好きな馬や、応援している馬が出る平場のレースは全て馬券を買わずに、ただただ見ているのです。
これが、どれほど辛いことか。
しかし、馬券でプラスを出すには大きな犠牲が必要なのです。競馬を100%楽しむことができない犠牲を毎回払い続けてください。
それができた後に、競馬を楽しむ自分独自の馬券スタイルに変化させていけばいいのです。
9,さあ、今週からはじめてみましょう
でも、考えてみてください。
重賞だけでも、単勝だけでも馬券が買えるだけで、1,000円でも。2000円だけでも5000円だけでも馬券を買ってレースに参加できるだけで、どれだけ幸せなことか。
この状況を不足と感じストレスと思うのか?
逆に、それでも競馬ができる状況に感謝し、満たされた気持ちになるのか?
要は、その人の受け取り方。考え方次第なのです。
私は今年、自分に課したルールを守り続けると決めました。そして実行しています。完全実行ではありませんが。
ウォーレン・バフェットは、自分に課したルールを必ず守る男として有名です。
競馬の世界でウォーレン・バフェットになりましょう。
私も頑張ります・・・。
10,あとがき
今これを書いているのは、2021年4月16日。皐月賞が今週行われます。
成績のわりに大きくオッズが良くなる馬が1頭います。
その名はタイトルホルダー。
この馬の期待値が上がる要素を説明します。おいしい要素は2つ。
1
前走は超ドスロー。そりゃ残るでしょ。という「前走は展開の助けで勝っただけという」ムードが漂っている。あたりまえのように騎手は乗り替わり。
戸崎騎手すら乗らない。
たらいまわしにされ結局は田辺
2
騎手。まず無理だな・という騎手乗り替わりの超マイナスイメージ。
しかし、よく考えてみてください。
ずっとダノンザキッドと常に好勝負していた馬。
苦手なはずの東京1800Mでもダノンの2着。
そんな展開に恵まれた感が満載の弥生賞。
ですが・・・そもそも2人気のルメール騎手が二番手につけてずっとマークしていたのです。
ルメール騎手ともあろう人が、楽逃げ馬の直後につけながら、みすみす見逃すはずはありません。最後には抜かせるペースだと読んでいたのです。
仕掛けるタイミングも、常にルメール騎手は力の足りない逃げ馬の前残りを許しません・しかし、抜かせることができなった。
そのままタイトルホルダーは残ってしまった。想像より。思っていたよりもルメール騎手にとって、タイトルホルダーが強かったということ。そうとしか言えません。
結論
いろんな要素で人気が実力よりかるーく見られているのが今回の皐月賞に限って言えば、タイトルホルダーだということです。
ただ、私の本命はタイトルホルダーではありません。彼は対抗です。
え~~!???タイトルホルダーが本命ではない??!
はい。スミマセン。対抗なんです。
そして、同じダブル対抗には岩田息子が乗る、ヨーホーレイク。
この早熟兄弟を毎年応援してきましたが、この馬は昨年のストーンリッジとも違います。マウントシャスタ級なのではないかという気がしております。なんとなくですが・・。
そして本命は吉田隼人騎手が跨るステラヴェローチェ。
私は、この競馬というものにおいて、20年以上やってきた中で、最近、感じることがあります。それは、競馬に自分自身の人生を重ねることが多いということ。
そして、騎手により世の中の仕組みみたいなものを考えさせられることがあるのです。特に勝負の世界である競馬の騎手。
大きなストレスに、勝つために日々を過ごしているわけです。しかし、その騎手の顔ぶれが最近変わってきていると感じませんか?
ルメール騎手
松山騎手
に代表される最近のトップジョッキー。
過去のデムーロ騎手や横山典弘騎手、藤田騎手などと比較すると、穏やかな性格を持つ印象の騎手です。
吉田隼人騎手も、そのひとりです。
過去には傷害事件の類を札幌でやらかしていましたが。兄の吉田豊騎手と比べても「おとなしい」騎手です。
最近は、気が荒い(負けず嫌い)騎手イコール競馬が上手いという考え方は時代遅れ。
そんな気がしてなりません。
今の時代の本当の負けず嫌いは、その負けたくないという性格がバレることをも負けだと感じるのかもしれません。内に秘めたる闘志は表には決してださない。だしたくない。
絶対に勝つという執念のもと、こつこつと陰で努力し続けている。
だから時間はかかったけれど、徐々に結果がでるようになってくる。
それが吉田隼人騎手なのではないでしょうか?
ステラヴェローチェ。
朝日杯での、あの足は只者ではないことを証明しています。前走は、状態とペースが敗因なのは明らかです。
桜花賞のソダシに続き素晴らしい馬が巡ってきましたね。
ゴールドアクターでの有馬記念。馬券ありがとうございます。
あの有馬記念は、勝利ジョッキーインタビューを何度も再生して見ていたのを思いだします。
今年こそ、本当の意味での日本を代表するトップジョッキーになってください。
なかなか重賞を勝てない岩田望来騎手の勝利か、ひたむきさに好感が持てる吉田隼人騎手の勝利を願いながらレース観戦させていただきます。
皐月賞が楽しみです。
皆様もいっしょに楽しみましょう。
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