第6章
【コミュニティ編】
小さなチームで、人生の支えを作る!
「ひとりビジネス」だからこそ、ひとりでやらない!
「ひとりビジネス」はコミュニティを作るビジネスです。
ここまで、テーマを決め、商品を作り、お客さんを集めて売り、自動化してお金を管理する流れを紹介してきましたが、「仲間をつくる」というとても大切なことを説明していませんでした。
「ひとりビジネス」と聞くと、「ひとりぼっちで黙々とやるビジネス」という印象を持つ人がいますが、「ひとりビジネス」はひとりでやるビジネスではありません!
「ひとりビジネス」だからこそ、「チームの発想」が重要なのです。
「ひとりビジネス」実践者の多くは、スペシャリストです。
たとえば、「ホームページ制作ならまかせろ」とか、「セミナーならどんと来い」とか、「動画の編集なら誰にも負けないよ」など、ひとりひとりが得意分野を持っていることが多いのです。
残念ながら、ひとりですべてをカバーできる人はいません。
何万人にひとり、オールマイティのジェネラリストがいるかもしれませんが、少なくとも、私もあなたも万能ではないはず。
そこで、チームの発想が大事になってきます。
スペシャリストたちが集まれば、全体でジェネラリストになれるのです。もちろん、同じ分野の人間だけが集まるのは得策ではありません。自分にない視点、知識、技術、経験を持っている人と「チーム」を組むからこそ、全体で無敵のジェネラリストになることができるのです。
自分に足りないものを努力で埋めようとするのは、「ひとりビジネス」の発想ではありません。得意な人の力をサクッと借りて助けてもらうのです。
「ひとりビジネス」の最大のコツは、「ひとりでやらないこと」なのです!
スペシャリストが集まって 「ジェネラリスト」に
「ひとりビジネス」は、コミュニティを作るビジネスだ。 ひと りでやろうとせず、得意な仕事を何人かで分担しよう。
【コミュニティを作るビジネス】
人気セミナーの講師
マネー・経営のプロ
動画編集のプロ
イベント運営の専門家
習慣化が得意女人
人脈のある営業マン
広告業務のプロ
ホームページ制作のプロ
スペシャリスト ×8人 =ジェネラリスト
チームメンバーは「自分+8」応援し合える人を選ぼう
「ひとりでやらない!」と決めたその日から、チームメンバーのことを考えてみましょう。あなたの「ひとりビジネス」をさらに拡大するために、どんな人が必要なのかを考えるのです。
チームメンバーとしてふさわしいかどうかを決める条件は、2つあります。
【チームメンバーの条件】
①必要条件……お互いに応援し合える仲間であること
②十分条件…..気軽に連絡して相談できる仲間であること
自分のチームメンバーを考えるときに、まず、この2つの条件を満たしているかをチェックしましょう。
特に、「お互いに応援し合える仲間であること」が、非常に大切。気分よく応援し合えると、チームがどんどん活性化します。
チームの中で、頻繁に会って、よく話ができる人を「コア・スタッフ」といいます。このコア・スタッフの周辺に、ときどき気軽にお茶を飲んで話せるメンバー(サポート・スタッフ)がいると、チームの雰囲気はどんどんよくなっていきます。
また、チームメンバーは、多ければ多いほどよいわけではありません。
チームが巨大化すると身動きがとれなくなります。
チームの規模が小さいほうが、小回りがきくのです。
理想形はあなた以外のコア・スタッフ4名サポート・スタッフ4名の計8名。そして、男女比は、半分が男性で、半分が女性なら完璧です。
チームメンバーは、上下関係ではなく、ゆるやかに横につながって、応援し合う自由な「仲間」です。「ひとりビジネス」で大事なのは、愉快な仲間、尊敬できる仲間とともに、自分自身を磨いていくことなのです。
「9マス」で始めるチーム作り
チームメンバーを考えるときに、次の「9マス」を使ってみましょう。
※仕様上、電子版では書き込むことができません。
あなたのチームメンバーを決めよう
「チーム○○」の周辺にある8つのマス目に、 あなたが考える
メンバーの名前を記入しよう。
チーム○○(※○○あなたの名前)
・ミッション&ビジョンの相談
・チーム・コミュニティ運営の 專門家
・ウェブ&システムの 専門家
・コンテンツ&商材の研究、改善
・集客&マーケティングの専門家
・パーソナル・ブランディングの 専門家
・習慣化が得意な人
・マネー戦略の相談役
マスの真ん中に「チーム〇〇」と、あなたのチーム名を記入して、残り8つのマスに、「ひとりビジネス」の8つの分野のサポートをお願いできそうな人を書き込んでいくのです。
たとえば、ウェブ&システムの分野は、ネットやホームページ制作に詳しいAさん。パーソナルブランディングの分野は、プロフィール写真や動画の撮影をサポートしてくれるBさん。コンテンツ&商材の分野は、その道のプロであるCさん。集客&マーケティングの分野は、セミナーやイベントの手助けをしてくれるDさん。ミッション&ビジョンについては、困ったときの相談役としてEさん……。
こんなふうに、8つの分野を任せられるチームメンバーを書き込んでみましょう。該当する人が思い浮かばない分野が出てくるかもしれません。それでもいいのです。
「マネー戦略のアドバイザーをどうしよう?」
空欄があればこそ、こんなふうに普段から気にするようになりますよね。
もちろん、チームメンバーは変更してもかまいません。
「ちょっとこの人は方向性が違うな」と感じたら、また別の人を探して、チームを再編成すればいいのです。
チームには、必ず名前をつけましょう!チーム名をつければ、不思議な結束力が生まれます。「愛着」が生まれ、ゴールイメージが共有できるようになり、それがチームビルディングにつながります。
チーム名は、「チームOO」の○○に、あなたの名前を入れるだけでOKです。あなたが隼人さんなら、「チーム隼人」。もちろん、ニックネームでもかまいません。
ちなみに、私のチームの名前は、「チームDEN」です。
「成功した人の話を聞く」ことが、成功への近道
あなたのチームに「すごい人」はいますか?
「すごい人」とは、「ひとりビジネス」で大成功していたり、人から尊敬されるような社会的地位を確立したりしている人のことです。
チームメンバー8人の社会的なポジションを、頭の中で考えてみましょう。
「周囲の人間を平均したものが自分になる」という考え方があります。
たとえば、山田さんという男性がいたとしましょう。この山田さんが、ふだん仲よくしている友だちを8人ピックアップしました。すると、どうでしょう。面白いことに、ピックアップした8人の年収の平均値が、山田さんの年収と同じだったのです!
知らず知らずのうちに、自分と同じくらいのセルフイメージの人とおつき合いしてしまうのが、人間のサガなのです。
人生のステージを上げようと思ったら、つき合う人を変えるのがいちばん簡単な方法です。会社員がいつもの同僚と、仕事終わりに赤提灯でくだを巻いているうちは、ステージもポジションも変化しません。
あなたのチームを引き上げるために、「すごい人」に入ってもらいましょ
う。「さわズー」でお願いしてみるのです。
「すごい人」に断られても、気にしなくていいんです。
お断りされたのは、「今はまだその時期じゃない」というだけ。しかるべ
き時期が来たときに、ステージアップのアドバイスをくれるでしょう。
すごい人を招いてチームをレベルアップ
8つのマス目に、すごい人を招待する。 8人のうち、2人 がすごいメンバーなら、 あなたのチームは次のステージ に一気に進めるようになる。
ミッション&ビジョンの 相談役
ココに すごい人
チーム○○
マネー戦略の相談役
ココにすごい人
チームの底上げをするために何をしたらいいの?
「人、モノ、金」が一般的に「経営資源」といわれるものです。この他に
「情報」や「時間」も、大切な経営資源とされています。
「ひとりビジネス」で、いちばん大切な資源はなんですか?
答えは「人」です。
モノや時間がたくさんあっても、肝心要の人がいなかったら、電源のないパソコンみたいなもの。電気というエネルギーを供給できなければ、ただの箱です。
「ひとりビジネス」でも、「人」というエネルギーを集めることができなければ、それは絵に描いた餅です。
どんなにいいプランがあっても、机上の空論になってしまいます。
それだけ、あなたにとって、チームメンバーは大事だということです。いいチームは、あなたの「ひとりビジネス」を3倍速で成功へ導きます。
大切なチームを活性化するいちばんのコツは、ズバリ、チームの「勉強会」です。
場所はどこでもいいのです。チームで毎月、勉強会をして、刺激し合い、応援し合う。
「セイムタイム・セイムプレイス(同じ時間に、同じ場所で)」を合い言葉に、習慣化してしまうのです。
メンバーが遠方にいる場合は、ウェブ会議をすればいいだけです。
「ひとりビジネス」で大成功しているTさんは、必ずカメラをオンにしてお互いの顔を出すというルールを実践しています。ウェブ会議は声だけでも成立しますが、あえてお互いの姿を確認する。お互いの顔を見ながら話すことで、チームとしての一体感や連帯感が生まれるからです。
お互いの笑顔がもたらすパワーこそが、チームのビタミンです。
呼び方を変えるだけで、相手との距離が一気に縮まる
チームメンバーやお客さんとの人間関係をよくするために、「呼び名」は大事です。
仲間をどう呼ぶか?どうでもいいように思えますが、長期的に考えると、とても重要なことです。
「クルー」「ファミリー」「同志」「スタッフ」などさまざまな呼び方がありますが、それぞれに、独特のニュアンスがありますよね。
同じように、お客さんの呼び名も、たくさんあります。
「ファン」「参加者」「ユーザー」「カスタマー」「受講生」「クライアント」など、さまざまです。お客さんをどう呼ぶか、そこに、あなたがどういうスタンスでビジネスをしているかが表れます。
あなたが教える立場になるセミナーなら「受講生」や「生徒さん」。カウンセラーなら「クライアント」が一般的でしょう。でも、あえて「メンバー」と呼んだほうが、「選ばれた人」というニュアンスが出て、お客さんの満足度が上がるかもしれません。
呼び名は、あなたと相手との距離感で変わります。「呼び方によって、距
離感が変化する」と言ってもいいでしょう。
「あなたも、相手も、いちばんしっくりくる」という呼び名は何か?
そう考えて、日ごろからリサーチしましょう。
また、あなたのファンになってくれる人を探すためには、お客さんとして接するのではなく「大事な友人・仲間」として接することが大事です。相手の名字(上の名前)だけではなく、名前(下の名前)やニックネームも覚えましょう。
相手をファーストネーム(下の名前)やニックネームで呼べば、距離がぐっと縮まります。呼び方をちょっと変えるだけで、相手と親しくなれるのです。
呼び名を変えるだけで距離が縮まる
人と人の親密度は、呼び名によって変わる。ときどきジャンプして、呼び名を変え、距離を縮める努力をしてみよう!
下に行くにつれて親密度が増し、距離が縮まる
二人称単数(あなた)
「○○(名字)」さん
「○○(名前)」さん
「○○(名前)」ちゃん
「○○(ニックネーム)」
ところどころジャンプして距離を縮める
コミュニティの目標2万人!いちばん身近な人からファンにする
「ひとりビジネス」において、チームと同じくらい大切なのが「コミュニティ」です。
コミュニティとは、「ファン」の集合体。単なる客ではなく、あなたの「ひとりビジネス」を盛り上げてくれる「サポーター集団」です。
では、あなたのコミュニティの中で、いちばん大切な人は誰ですか?たくさん商品を買ってくれるお得意さんでしょうか?違います!もう気づきましたよね。それは、あなたの家族です。
あなたの家族をファンにできなければ、「先行きは暗い」と言えるでしょう。
家族こそが、あなたの「ひとりビジネス」の最強のサポーターであり、もっとも大切にしなければならないメンバーなのです。
人生のパートナー(配偶者)や家族から応援してもらえないような「ひとりビジネス」は、結局は破綻していきます。まずは、あなたの家族をファンにしましょう。
そして、次の4つのステップを踏んで、広げていきます。
【コミュニティ作りのステップ4】
ステップ1:あなたの家族をファンにする
ステップ2:5人をファンにする
ステップ3:3人増やして、8人を大ファンにする
ステップ4:その8人の大ファンをさらに、大きく増やしていく
目標は、2万人です。すでにお伝えしたように「アクティブなメルアドを2万件以上持ったら、黙っていても食べていける」と言われているからです。
いちばんパワーが必要な部分は、ステップ3の「大ファンの8名作り」です。ここにしっかりフォーカスして、「ファン作り」を始めましょう。合い言葉は、「身近な人を大切に!身近な人から幸せに!」です。
いちばん身近にいる家族からファンにする
いちばん身近にいていちばん応援してくれるのは、 あなたの家族。 身近な人からハッピーの輪を広げていこう。
ネットとリアルで「ファン」とつながる
「ひとりビジネス」のキーワードは、「小さなチーム、大きなコミュニティ」です。
チームをできるだけコンパクトにする一方で、コミュニティは大きく育てましょう。
コミュニティを大きく育てるなら、SNSは欠かせません。フェイスブックやツイッター、インスタグラムなどが代表的ですが、しっかりしたコミュニティを作るなら、クローズド(閲覧を限定できる)のSNSが向いています。
商品を購入した人だけが見られる、セミナーの参加者だけが招待される、そんなクローズドのSNSをベースにすれば、ファン同士のつながりがぐっと強くなります。
そして、もう1つ、忘れてはいけないのが「リアルな場」を作ってコミュニティを盛り上げることです。実際に顔を合わせて話をする「場」を設定するのです。
オススメの時間帯は朝。場所は駅前のカフェで十分です。はじめは数名でOKです。
私の場合は、毎月1回最終土曜日に「プレミアム朝カフェ」という名前で、希望者が顔を合わせる場を設けています。
「セイムタイム・セイムプレイス」で、コツコツ続けることで、コミュニティが育っていきます。
時間や場所に縛られない「ネットの場」と、定期的な「リアルな場」を同時に設定することで、あなたのコミュニティが活性化して、成長していくのです。
コミュニティの受け皿は2つ必要
リアルな場とネットの場を2つ用意しよう。 両方の場を用意するのがコツ! バランスが重要。
リアルな場
駅前のカフェ
ファンと直接顔を合わせる
ネットの場
クローズドなSNS
ファンだけで交流
あなたとファンは相思相愛!
「ひとりビジネス」をどんどん推し進めていくと、あることに気づきます。それは、「ひとりビジネスは、ファンビジネスだった!」という真実です。
あなたの「ひとりビジネス」をサポートしてくれるチームのメンバーは、あなたのファンになってくれます(あなたを嫌いな人は、あなたを応援してくれません)。
あなたの商品・サービスを購入してくれるコミュニティのお客さんも、間違いなくあなたのファンです。
つまり、「周辺にいる人は全員あなたのファンである」ということなのです。
だから、結論はこうです。
チーム作りは、ファン作り。コミュニティ作りも、ファン作り。
そして、あなた自身があなたのチームのメンバーを信頼しないと、チーム作りがうまくいかないことに気づきます。
同時に、あなた自身がコミュニティのお客さんを大好きにならないと、コミュニティを成長させることできないということもわかるようになっていきます。
つまり、あなたは「ファン」のみなさんひとりひとりを愛し、大切に思い、応援しなければいけないのです。
相思相愛とは、まさにこのことですね。
「ひとりビジネス」は、人間関係を学びながら、ビジネスを通してファンと調和できる、すばらしい仕事です。
ダイヤモンドは、ダイヤモンドでしか磨くことができないように、人は、人でしか磨かれません。
「人の間」と書いて、「人間」。あなたとファン、ファンとあなた。
その関係性の中で、「ひとりビジネス」が成り立っているのです。
事例ファイル16
仲間といっしょにチームを組めば、失敗も財産になる!
プロダクトローンチ実践講座
◆田中祐一さん(30代・男性)
ひとりビジネスDATA
職歴:約6年
ウェブマーケティングを活用し、6か月間のコミュニティを主催。商品提供者とプロモーション責任者に分かれてマーケティングを体験してもらう。年商:約6億円
一部上場企業でシステムエンジニアとして働いていたとき、当時の彼女の紹介で、ある起業家と会食。完全にビビり、喋れなくなりました。それがきっかけで、彼女にフラれました。後日、「稼いで元カノを見返す!」と一大決心して、退職届を提出。根がビビリなので退職は6か月後。その間に準備を進めました。
ひとりで始めたビジネスもコミュニティが育つことにより大きく伸びていきました。私が運営しているのは「ウェブマーケティングを実践したい人たちのコミュニティ」。ビジネスマインドを鍛える、フェイスブックを発信し続けるなどの目的を決め、30日間体験を共有します。
主催者である私もメンバーといっしょに企画に参加することで、コミュニティを「全員で成長する場」として活用しています。
コミュニティ運営における注意点は、小さなチームを作ること。何十人も人が集まると、人は自分で行動・発信するのを制限します。だから、小さなチームを組んで行動力を高めることが基本です。その小さなチームを、定期的に入れ替えることで、自然とメンバー同士の交流が増える。そういう仕組みを導入しています。
また、先輩が後輩をサポートする制度も取り入れています。勉強会の開催、イベントの企画は先輩の仕事。先輩が動けば、コミュニティに活気があふれます。
私も「ひとりでがんばる」という仕事のやり方は向いていませんでした。仲間といっしょに役割を分担し、得意分野に集中できるチームを作ることが第一。自分がコミュニティを持てば、リーダーの自覚もできます。
そして、仲間がいるからこそ、失敗は貴重な実践データとなり、成功は貴重なノウハウとしてシェアできるようになるのです。
コメント