2/10 ①男のスキンケア入門肌のお手入れの基本【初心者のための入門書】

はじめに

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、テレワークで働く人が増えていますね。私の夫も完全リモートワークになり、毎日のようにZoomミーティングで仕事をしています。そんな夫がある日、こんなことをつぶやいたのです。

「画面でいつも自分の顔を見てると、けっこう肌荒れが気になるなあ…」

私は美容系ウェブライターとして、7年近く、美容やスキンケアについての記事を書いてきました。これまで男性の美容ケア方法は、ネット上でもあまりクローズアップされてこなかったと思います。

そこで、この時期になって、あらためて男性のためのスキンケア入門書を作ってみようと思い立った次第です。

本書は、まず初心者編として、男性のためのスキンケアの基本を解説しています。男性も女性も同じ人間ですので、皮膚の構造は同じです。しかし、生活習慣やホルモンバランスから、男性と女性の肌や優先すべき美容法には若干の違いもあります。

そのような点も盛り込みながら、はじめての男性スキンケア入門書としてお読みください。スキンケアやお肌のお手入れはまったくやったことがないという男性のために書いています。

本書をきっかけに、自分のお肌を見つめ直し、スキンケアが大切なことを認識していただければ幸いです。

◇男性スキンケアの基本3ステップ

肌荒れや毛穴、肌老化が気になる。そろそろ自分もスキンケアした方がいいのかな?

そんなふうにお肌のお手入れに興味を持ったとしても、何から始めればいいのか分からないのが男性ではないでしょうか。

小さなころから自分の母親がスキンケアをしているのを見ながら育つ女性にとっては、お肌のお手入れはごく自然なことに感じられます。でも、男性はそうではありませんよね。

化粧品売り場に行って、適当に化粧品を買ってきて使ってみる、そんな自己流でもしないよりはましかもしれません。でも、スキンケアは使い方を間違えると、かえって肌トラブルを悪化させてしまうこともあります。

ここでは、男性のためのスキンケアとして、基本の3ステップを紹介します。何事も最初の一歩が肝心です。いっしょにスキンケアの基本を確認していきましょう。

男性こそスキンケアが必要だという事実「肌のお手入れは女がするもの」と思っている男性は少なくないかもしれません。しかし、実はメンズこそスキンケアすべきなのです。その理由は、メンズならではの肌事情によるものです。

そもそも男性の肌は、オイリー気味なのに水分が少ないという特徴があります。そのうえ、日常的にファンデーションなどでメイクをする女性の肌に比べ、男性の肌は紫外線にさらされやすい環境にあります。また、ひげ剃りによっても肌を痛めがち。こんな過酷なリアルと日々戦うメンズ肌にこそ必要なのが正しいスキンケアです。

基本のスキンケアは、以下の3ステップで行います。

  1. 洗顔
  2. 化粧水
  3. 乳液、

以下、一つずつ詳しく説明します。

正しい洗顔で差をつけるデイリールーチンの洗顔ですが、勘違いが多いのも洗顔です。

いきなり洗顔料を顔につけてしまうのは絶対にNGです。洗顔料は手のひらで念入りに泡立てて、ふわふわのフォーム状にしてから肌にのせましょう。強くこするのも、男性にありがちな間違った洗顔方法です。洗顔料の泡でお肌を包み込み、力を入れずに優しくマッサージのようにして洗います。

すすぎの温度も大切です。人肌くらいぬるめのお湯で、ていねいにすすぎましょう。

こすり洗い、冷水や高温のお湯は確かにさっぱり感があるかもしれません。でもそれはむしろ逆効果。肌から潤いが奪われているだけなんです。正しい洗顔こそが美肌への近道です。

洗顔の後は化粧水で潤いを!洗顔後は、肌が極度に乾燥した状態です。すかさず、化粧水でお肌に潤いを与えてあげましょう。肌に水分をしみこませるように化粧水を皮膚になじませます。だからといって、肌にたたきつけるようにしてはNGです。化粧水をていねいに肌に浸透させることで水分が補われ、健やかな肌サイクルが生まれます。

乳液で潤いにフタ化粧水の次は、乳液を塗ります。洗顔後の肌は普段以上にデリケートになっているので、なるべく時間をあけずに行いましょう。適量の乳液を、こすらず優しく肌にのせていく感じでなじませます。

化粧水の目的は水分をお肌に補うことですが、それだけでは肌表面から水分がどんどん蒸発してしまいます。ここに乳液を塗布することで化粧水で水分補給した肌をしっかりとフタすることができ、潤いをキープすることができるのです。

◇男性のための化粧水の使い方

今はメンズ専用の化粧水も研究・製造・提供されるようになりました。化粧水そのものの目的は、皮膚の保湿にあります。化粧水を使って保湿をしっかり行うことで、肌のキメを整えると同時に、男性の場合にはひげ剃りのあとの肌荒れを防ぐことができます。肌トラブルを防ぐために、欠かせないスキンケアアイテムなのです。化粧水は、洗顔後の肌に使用するのが基本です。

化粧水選びについて

化粧水と一口にいっても、メーカーによって肌質別のものが用意されていることもあります。脂質肌用、乾燥肌用、敏感肌用という肌タイプに分かれている場合もありますので、自分に合ったものを選ぶようにします。

また、化粧水の第一の目的は保湿ですが、機能性化粧品としての効果によってもアイテムを選ぶことができます。例えば、肌のくすやシミには美白を目的としたもの、炎症や跡が気になるニキビケアに特化したもの、年齢によるシワが目立つならばエイジングケアに効果的なものなど、さまざまです。

さらにそのまま手に取って塗布するだけでなく、コットンに染み込ませて拭き取るタイプ、手を汚さないスプレータイプもあります。男性は髭剃り後にシェービングローションを使うと思いますが、これも化粧水に分類できます。

こうしたたくさんの化粧水が提供されているから、男性は選択に迷いが生じるでしょう。肌もすこぶる健康的であれば、保湿成分配合の一般的な化粧水で十分です。

ニキビが気になる方はニキビ専用の化粧水もおすすめです。乾燥あるいは皮脂分泌が盛んであるため、そうした肌を普通肌へコントロールしてくれます。

中には、かゆみ、アレルギー肌の男性もいるでしょう。その場合は、ナチュラルな成分、植物由来のヘチマやアロエなどから作られたタイプが正解です。男性の肌は皮脂量が多いため、メンズ専用でなければ皮脂量のコントロールが難しいことがあります。皮脂量が少なくてよほど乾燥するという肌質でない限りは、男性専用のものを使うのがおすすめです。

化粧水の使い方

化粧水は、洗顔をしてからタオルドライした肌に使用します。このとき、決して肌をパッティング(パタパタ叩くこと)せずに、手のひら全体でじっくりなじませるようにします。ソフトタッチで肌と化粧水、手のひらを密着させるように浸透させましょう。手のみならず、コットンを使って浸透させるのも一法です。

化粧水は、スキンケアをしたことがない人がまず使うべきアイテムです。最初は肌に合う、合わないがあると思いますので、できるならサンプルをもらって2、3日試してみてください。それで、肌トラブルが起こらないようなら本商品を使ってみましょう。

◇男性のための乳液の使い方

化粧水の後に使用する乳液は、肌に適度な水分と油分を与え、肌の水分蒸発を防ぎます。また、乳液には肌を滑らかにする効果もあります。

化粧水がサラッとした使い心地なのに対し、乳液はとろみがあるのが特徴で

す。しっとり感がある乳液ですが、中には油分の多く含まれたものもあり、男性の肌には不向きなものもあります。

自分の肌質に合った乳液を選ぶことが大切です。乳液の選び方について詳しくみていきましょう。

男性はどんな乳液を選ぶべき?

油分が少ないことがウォーターポンプベースの乳液の特徴です。ウォータベースの乳液は、ベタつきも少なく、サラッとし、さっぱりとした仕上がりになるので、油っぽい肌質の男性にもおすすめです。

初めて乳液を使ってみようと思っている方にも、ウォータベースの乳液なら抵抗感も少なく使用できるでしょう。

逆に、乾燥肌の男性には油分や保湿成分の含まれる乳液がおすすめです。肌のかさつきを防ぎ、しっとりとした使い心地のものを選ぶようにします。

敏感肌やアレルギーなどデリケートな肌質の男性は、天然成分や無添加の乳液を選ぶのがおすすめです。カミソリ負けやピリピリしたりといった肌トラブルを防ぎながらケアすることができます。

このように乳液選びでは「自分の肌質に合った乳液を選ぶこと」がなにより重要なポイントです。

正しい乳液の使い方

乳液を使うタイミングは化粧水の後です。

手のひらに乳液を適量とります(量は使用する乳液のパッケージに記載されている使用目安を参考にしましょう)。

そして、肌全体に伸ばします。ここで、掌の温度で肌を包みこみ、顔全体を温めるように顔をプッシュしましょう。乳液がしっかりと肌に吸収され、パックのような効果もプラスされます。

この際、乳液のベタつきが気になる場合は、ティッシュやコットンなどで乳液を軽く拭きと。ればOKです。乳液をティッシュやコットンで拭きとるときは、強くゴシゴシとこすらないようにします。強くこすりすぎると乳液を除去すると同時に、肌にもダメージを与えてしまいます。

乾燥の季節こそ乳液で肌ケア乳液の使い方はポイントを押さえておけばとてもカンタンです!乾燥しやすい冬に向け、スキンケアに乳液を取り入れて、健康的な肌作りを行いましょう。

◇化粧水、乳液、クリームの違い

化粧品アイテムって、化粧水、乳液、クリーム、美容液などなど、たくさんありすぎて、何がどう違うんだろう?と思ったりしませんか。女性だって、スキンケアを始めたばかりの頃は、それぞれのアイテムの違いなんてよく分からずに使っているものです。

そこで、この章では、化粧水や乳液、クリームなど、化粧品アイテムの違いについて知識を深めておきたいと思います。

化粧水とは

化粧水は肌の水分を補うために使用するものです。洗顔すると、どうしても皮脂だけではなく肌の水分もいっしょに落ちてしまいます。その水分を補給してあげる役割を果たすのが化粧水です。

また、化粧水にはさまざまな美容成分も含まれています。水分と同時に美容成分を同時に補うことによって、お肌を美肌へと導いてくれる、とても重要なスキンケアアイテムなのです。

乳液とは

化粧水を付けた後に使うのが乳液です。皮脂が脂っぽいからと乳液を敬遠される方もいると思いますが、基本的には化粧水とセットで使用します。

そもそも美しい肌は水分と脂分のバランスが整っている状態です。洗顔はお肌を清潔にするために必要なことですが、皮脂汚れといっしょに皮膚に必要な皮脂も落としてしまいます。そのため、洗顔後には化粧水を使って、水分を補いますね。ただ、化粧水だけでは肌に与えた水分がどんどん蒸発してしまいます。そのため、乳液で皮膚表面にベールを作り水分の蒸発を防ぐとともに、乳液に含まれる油分も皮膚に補うことができるのです。

美容クリームとは

クリームはスキンケアの最終段階で使うものです。クリームは水分や美容成分、油分を補うというよりも、その補った成分に蓋をする、という役割を持っています。特に乾燥の気になる部分にはクリームを重ね付けしても良いでしょう。

一般的に、クリームの適切な使用量は化粧水や乳液よりも少ないです。指先にちょっと取るくらいでも十分ですので、つけすぎないように注意しましょう。また、クリームによっては朝よりも夜の使用が推奨されているものも多いです。

美容液とは

美容液は基本的に化粧水の後に塗るのが一般的です。美容液には水分も含まれますが、化粧水よりも美容成分を肌に補うことが大きな目的で使用されます。

化粧水で水分を補った肌に美容液で美容成分を補い、そして乳液で油分を補うというのが基本的な順番ですが、最近の美容液の中には「洗顔後すぐ」使用するものもあります。美容液によって使い方が異なりますので、パッケージや商品のホームページで使い方を確認してから使うようにします。

オールインワンジェルとは

化粧水、乳液、美容液…、それって全部使わなくちゃいけないの?と、思われているかもしれません。特にこれからスキンケアを始めようという男性にとっては、いくつものアイテムを使い分けるのはめんどうだと感じられることでしょう。

そんな男性には、オールインワンジェルという選択肢もあります。オールインワンジェルは、その名の通り、複数の化粧品アイテムの機能が一つに集約されたアイテムです。いくつもの商品を使い分けなくても、これ一つでスキンケアが完了してしまいます。

ただし、オールインワンジェルはそれ一つにすべての機能を凝縮させようとするために、実際の使い心地や効果は物足りないと感じる人も少なくありません。

オールインワンジェルの使い方として、脂性の方は化粧水+オールインワンジェル、乾燥肌の人はオールインワンジェル+乳液(クリーム)というふうにスキンケアに取り入れることもできます。

朝のバタバタしている時間はオールインワンジェル+日焼け止めをベースに化粧水か乳液を追加すれば時間短縮にもなりますし、夜は時間があるのでゆっくりスキンケアをする、といった使い分けの方法もあります。

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