3/4 ②せどり入門書_初心者でも月30万!

3.せどりって本当に儲かるの?売れないの?

時に、コンビニや書店に置いてある雑誌の表紙を見ると、『せどりで月収○万円稼いだ』といった魅力的な見出しがあるのを目にするかもしれません。貴方は『胡散臭いなぁ』『本当だろうか』と疑う気持ちになる、あるいは『本当だったらすごいなぁ、やってみたい』と思うかもしれません。

果たしてこういった話は真実なのか。ここからは、わたし自身のサラリーマン時代の実体験と、当時知り合ったせどり実践者のリアルな話をお伝えします。

[(3)-1] せどりの成功者はどれくらい儲けているのか?

まず『本当にせどりで儲けている人はいるのか』『もし儲けられているのならば、どの程度の利益が出るのか』です。結論から申し上げます。

『本当にせどりで儲けている人はいるのか』

→はい、せどりで儲けている人は本当にいます。

『どの程度の利益が出るのか』

→これに関しては人それぞれです。月1万円といった方から月100万円稼いでいる方まで、儲けている金額は千差万別です。

わたし自身の話を書けば、わたしはサラリーマンのときに副業としてせどりをやり、結果的に儲けることができました。そんなわたしにせどりを教えてくれた人は月に50万円程度稼いでいました。これは、その方のAmazonのアカウント画面を見せてもらい、売上、入金額などすべて確認したので本当のことです。

[(3)-2] せどりで売れない理由

では、貴方もせどりを始めればすぐに儲けられるのかというと、それは一概には言えません。時には商品が売れないこともあるでしょう。商品が売れなければ、手元にお金が入ってきません。結果、当然ですが儲けることができません。

せどりで売れない理由は何でしょうか。売れない一番の理由は、『出品している商品の値段が高い』ということに尽きます。他の人、相場の商品価格よりも高い値付けをしていては到底売れません。

お客さんが商品を高いと思う理由は様々です。しかし、結果的に購入しなかったお客さんのほとんどが頭の中で考えることは、『商品の“状態”に対して、この値段は高すぎる』ではないでしょうか。

Amazonでは出品時に商品のコンディションを選んだり、コメントを付けることができるのは先ほど述べましたが、このコンディションやコメントから想像する商品の状態に対して、値段が高いということです。

商品の状態に対して値段が高ければいつまで経っても売れるわけがないので、最終的には値下げするしかありません。そのため、仕入れ時には商品のコンディションを踏まえて『いくらで売れるか』を考える必要があるのです。

[(3)-3] せどりに地域差はあるのか?

『せどりに地域差はあるのか』ということについては、せどりを行う上でよく考えることだと思います。結論としては、せどりに地域差はあります。具体的に説明しましょう。

例えば、古本を扱うせどりを行うとします。普段は意識することがないと思いますが、実は古本販売大手のブックオフには直営店とフランチャイズ店とがあります。直営店は、本のタイトルや状態から一律で値段を設定しています。一方、フランチャイズの場合は、その店舗ごとに値段の設定が変わります。

わたしがせどりを行っていたのは神奈川ですが、上述のとおり直営店とフランチャイズ店で値段設定が全く違いました。値段設定が甘い(安い)フランチャイズ店のおかげで、中古本で利益が上がる本を探すのが楽だったのです。

また、ある地域にはおもちゃを激安で販売しているお店があり、わざわざ遠方から車でそのおもちゃ屋さんに買いに行く人もいました。もし貴方の住んでいる地域にも本や家電、おもちゃなどが安く販売されているお店があれば、せどりで儲けることはより簡単になるでしょう。

[(3)-4] せどりの仕入先は?ブックオフは対策済み

せどり、中でも中古本を扱うせどりを行うときに真っ先に仕入先としてあがるのがブックオフです。しかし、現在ではブックオフで仕入れをすることはかなり厳しいことであるとご承知おきください。

先ほど、ブックオフには直営店とフランチャイズ店があると述べました。現在、直営店では、扱う商品の値段設定をAmazonの中古品の価格に合わせています。

これはわたし自身の経験でもありますが、店内でスマートフォンを弄りながら商品を探し続けていると、高確率で店員さんに『他のお客様に迷惑になるのでお止めください』と声をかけられます。

つまり、せどりが一般に広まりすぎた現代では、店舗側もせどり対策を行っているということです。

また、貴方はせどりを行うときに、『バーコードリーダーを使うと便利』と聞いたことがあるかもしれません。バーコードリーダーはスーパーマーケットや図書館等でも利用されていますが、これによって商品についているバーコード(JANコード)をピッと読み取り、スマートフォンにデータを送って、アプリなどと連動させてみます。すると、Amazonでその商品がいくらで販売されているのかといったようなことが簡単に調べられるのです。

ところが、現在のブックオフではこの手を使うことができません。ブックオフでは、バーコードリーダー対策としてバーコードの上にブックオフの値札を貼っています。値札で邪魔をしてバーコードを読み取れないようにしているのです。

仮にバーコードが出ている商品が偶然あったとしても、バーコードリーダーで読み取っているのが店員に見つかると、例の『他のお客様に迷惑になるのでお止めください』と声をかけられます。(当たり前といえば当たり前です。)

以上のように、ブックオフでは『せどりをやる人間はお客さんではない』とお店としての方針が固まっているようです。

コラム〜せどり用の無料アプリ『せどりすと』と『せどろいど』

近年、『せどり』専用のiPhoneアプリ『せどりすと』が、非常に便利だと知名度が上がってきています。また、android版の類似アプリとして『せどろいど』もあります。ここでは、『せどりすと』をご紹介しましょう。『せどろいど』は、以下のような機能を備えています。

  • 商品検索
  • 商品出品
  • 仕入れリストの作成
  • 価格設定時の参考情報
  • Amazonとの連携(『API設定』をオン)

さて、ここからは、『せどりすと』を使用するシチュエーションとその流れを簡単に見ていきましょう。

  1. 古本市場などで『せどりすと』を使用して商品バーコードを読み取る
  2. 『せどりすと』で、インターネット上の販売価格が表示される
  3. 実際の販売価格より、インターネット上の販売価格が高ければ、アマショウ(商品の価格変動・ランキング・在庫数データの確認サイト)、出品者情報を表示する
  4. 商品が売れるか判断し、売れそうであれば購入

これが、『せどりすと』の基本的な使い方です。

なお、『せどりすと』の無料版を使用してみて『もっともっと使い倒したい』と思った方には、『せどりすとプレミアム』がおすすめです。

『せどりすとプレミアム』は月額5,400円の『せどりすと』の上位互換といえるアプリです。

月額料金こそかかりますが、自分好みに拡張ボタンを追加するなど、『せどりすと』では難しかった細かい設定などが可能となるため、せどりを極めたい人にとっては心強い味方となるでしょう。

 

4.せどりをやってみよう!最初の一歩から確定申告まで

ここまで、せどりを行う上での流れや注意点などをお伝えしてきました。その上で貴方も『ちょっとだけせどりをやってみようかな』と思ったかもしれません。

最初にとにかく知識を詰め込むよりも、いざ実際にやってみたほうが学べることは多いでしょう。ここでは、せどりを行うときのはじめの一歩と、せどりを行うことにより利益が出続けたときに必要になる『確定申告』について記述します。

[(4)-1] せどりの最初の一歩と実践方法

本記事ではせどりのことを扱っていますが、正直なところせどりを仕入れから始めるのは大変であり、初心者にはハードルの高いことだと思います。近所のお店に仕入れにいってはみたものの、『利益が出そうな商品が全然見つからない…』と途中で挫折してしまう方も多いかもしれません。

そこで、まずは実際に仕入れに行く前に、自宅にあるものがAmazonだといくらで売られているのか調べてみるところから始めてみましょう。

具体的なステップは以下のとおりです。

(初心者のせどりにおける4つのstep)

step1.本をピックアップする

自宅にある本を何冊かピックアップしてみましょう。選ぶ基準は適当で大丈夫です。

step2.モノレートにアクセスする

Amazonでも良いのですが、値動きの幅や実際のものがどのくらいのサイクルで売れているのかも併せて見るため、モノレートをお勧めします。

step3.モノレートで本を検索する

サイトの一番上にある【検索商品のキーワードを入力】の空欄部分に、本のタイトルを入力してみましょう。その後、グラフを見る】をクリックすれば検索することができます。

step4.価格等を確認する

検索すると、本によっては似たような商品が検索結果に出てきてしまうかもしれません。自分の本を見つけ、画像をクリックすると価格等の情報を確認することができます。

以上が、Amazonに出品する本の価格等の確認方法です。

モノレートのそれぞれの項目の見かたは『2-4.せどりの仕入れ時に注意すべきこと』を参考にしてください。

上記で説明した中で最もわかりにくいのはランキングかもしれません。もう一度おさらいしてみます。順位が10万位の本はで1~2日程度で売れる本。20万位ならば7日程度で売れる本、といった認識です。あまりランキング順位が下の本だと、売れるまでに相当な日数がかかってしまう本であると覚悟しましょう。

[(4)-2] せどりをやりはじめたら確定申告が必要!?

『副業をした場合は確定申告が必要』という言葉を聞いたことがあるかもしれません。この言葉は、正解でもあり不正解でもあります。

確定申告が必要なケースは、

『サラリーマンとしての収入以外に、年間20万円以上の所得があった場合』です。『所得』は『収入』ではなく、実際の『収入=売上』から収入を得るためにかかった『経費』を差し引いた金額が『所得』になります。

経費として認められるものとしては、たとえば以下のようなものがあります。

(せどりの経費として認められるものの例)

  • 仕入れた商品の購入代金
  • 仕入れに行った際の交通費・発送用のガムテープ等の費用
  • Amazon等に支払う各種手数料

売上からこのような経費を差し引いた所得が年間20万円を超えた場合は、確定申告が必要となります。また、経費の計算のためには、領収書が必要です。早いうちから領収書を保管しておく癖をつけておくとよいかと思います。

 

5.せどり体験記|サラリーマン時代、副業で月15万稼いだ

このなかで、何度かお伝えしていますが、私はサラリーマン時代に副業としてせどりをやっていた時期があります。そのときの私の状況や、どの程度の時間をかけて、どの程度の収入を得ることができたのかについてまとめてみます。

当時、私は投資用不動産を販売する営業マンをやっていましたが、脱サラをするためにせどりを始めました。初めのうちは、アフィリエイトなど様々な副業に手を出したことがあったのですが、それではうまく稼ぐことができず、最終的に『せどりなら手堅く稼げるのでは?』と考えたのが、せどりを始めるきっかけでした。

ただ、本業の営業では平日の夜21~23時まで残業をしていることが多く、せどりに多くの時間を割くことは現実では厳しいことでした。代わりに、月に4~6日ある休みの日は、すべてせどりに充てていました。

せどりを独学で学び始めてしばらく後に、人伝にせどりで月50万円程度稼いでいる人を紹介してもらうことができ、その方から直接せどりを習うことにしました。最初は、新品の家電を仕入れて販売しました。大型家電量販店に行って仕入れたのですが、拍子抜けするほど簡単に、利益を出すことのできる商品が見つかりました。

その結果、あっという間に数千円の利益を手にすることができました。『これはイケる』『せどりで脱サラできるぞ!』と手ごたえを感じました。その後も家電を中心にブックオフのフランチャイズ店を回り、せどりを始めて3ヶ月後には休みの日をフルに使って月15万円程度の利益を安定して稼ぐことができるようになりました。

休みの日をフルに使ったといっても、月に最大6日です。ということは『会社を辞めて、月に30日せどりをすれば5倍の75万円程度は稼げるんじゃないか』と考えました。実際、同じ方からせどりを習って脱サラをした人が3~4人いました。ある人はおもちゃのせどり、ある人は家電のせどり、とバラエティに富んでいたため、その人たちからもせどりを習えば、より安定して稼ぐことができると考えたのです。そのためには、もっと自由に使うことのできる時間が必要でした。

そして、ついに私はサラリーマンを退職してし、せどりに専念することにしました。しかし、辞める前にイメージしていたようにせどりがトントン拍子にいくことはありませんでした。なぜかというと、わたしはフランチャイズのブックオフと新品の家電を中心に仕入れていましたが、やっているうちに、利益があがる商品がうまく仕入れられなくなっていったのです。一番の理由は、ブックオフ自体の商品数の限界でした。退職する前は週に一度しか仕入れに行けなかったため、わたしがブックオフに行かない間に商品が補充され、仕入れに行くころには良い商品が適量並んでいたのです。

しかし、毎日仕入れにいくようになると商品の補充が間に合わなくなってしまいました。すなわち、私の売りたい基準以上の良い商品が手に入りづらくなってしまったということです。会社を辞めてしまい、固定の収入を失っていた私のメンタルは、焦りから日に日に弱っていきました。

その後、元々別の副業として行っていたコピーライターの仕事を偶然得ることができ、何とか食いつなげるようにはなったのですが、せどり自体は失敗に終わりました。ただ、本業とするには弱くても、そのときもコンスタントに月に5万円程度儲けることはできていました。

これはせどり自体が悪い、というわけではなく、わたし自身が頻繁に仕入れをすることにより店の商品状況を変化させてしまったということ、稼げないことに対する焦りで自分自身のメンタルがボロボロになってしまったことが失敗の原因です。

実際、同じ時期にせどりで利益を出し続けていた人たちを知っていますし、今現在もせどりで稼ぎ続けている人がいることは事実です、

6.せどりは商売の基本が学べる

さて、ここまで読んできた貴方はせどりについてかなり詳しくなっていることと思います。もしかしたら、試しに自宅にある本の値段を確認していらっしゃるかもしれません。

最後に私がお伝えしたいことは、『せどりは商売の基本が学べる』ということです。しかも、比較的に簡単に、です。

商売、ビジネスの基本は『誰かに何かを売る』ということです。そのためには、お客さんがいないと成り立ちませんし、もちろん商品がないといけません。

ただ、いざ自分で何か商売、ビジネスを始めようとすると『何から手をつけよう…』となってしまい、結局何もできずに終わってしまうことが多くあります。せどりの場合は、身近にある本を誰かに売るという簡単なステップから始めることができます(自宅にあるものを売るのは、厳密にはせどりではありませんが)。

仕入れにいった際には、『これを欲しい、買いたいと思う人はいるのだろうか?』『いるとすれば、いくらで欲しいと思ってくれるだろうか?』といったことを考えます。これはまさに商人の基本的な考え方です。

ここから更に一歩先に進むことができれば、『この商品をもっと高い金額で売ることができないだろうか』と考えるようになるかもしれません。このような考えが実践的に学べるのは、せどりが『モノがあるシンプルなビジネス』だからです。『せどりをしてみたいけど、何から手をつければいいのだろう』と悩んでいる場合は、本書を熟読してから、ぜひ一度実践してみてほしいと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました