10/13 ⑤競艇を10倍楽しむための本

5.イン屋・アウト屋の選手

競艇のレースは、進入固定戦(コースを動いてはいけない)以外はコース取りで動いてもいいことになっています。

基本的には

コース=枠なりという図式

になりますが、新人選手などはレースに慣れるまでは大外の6コース進入が

「暗黙の了解」

となっています。

もちろん、新人選手ではなくてもコース取りに動く選手はいます。

インコースを取りに動く「イン屋」

大外に動く「アウト屋」

がコース取りで動く選手たちになります。このレーススタート前のコース取りも競艇を楽しむ為の大きな要因の一つです。

アウト屋に関してはレースに極端に大きな影響は起こりませんが、イン屋のいるレースは、展開予想ががらりと変わってきます。

コース取りに動いた為にインが深くなり外が有利になったり、逆に動いた選手が頭になったりと、予想は少し難しくなります。

ここでは予想するうえでも欠かせない存在となる、「イン屋」「アウト屋」の選手たちを紹介していきます。

 

第1:イン屋の選手

レースの鍵を握ると言っても大袈裟ではないのが、イン屋の選手たちです。ここで紹介する選手たちは覚えておいた方が良い選手たちで、覚えておくだけでも多少予想に役立つと思います。

①江口晃生

SG二勝を含む通算優勝100勝をしている大ベテランの選手です。イン屋として名前は知れ渡っている選手の一人で、確実にコースを動いてくる選手です。

2020年5月~2020年10月のデータでは4コースより外からの進入は1度もありません。

イン屋ではありますが、1コースの選手が抵抗した場合は強引にいかず、2コースで折り合う事が多くなっています。

1コース進入が31.4%に対し、2コースでの進入は66.9%となっています。

3連対率は1コースが92.1%で2コースより高い数値ですが、2コースからの「差し」がうまい選手でもあります。

②西島義則

江口選手同様に大ベテランのイン屋選手の一人として有名な選手です。SG7勝を挙げている選手で、

「イン逃げの西島」「インの鬼」

などの異名を持つほどに前付け必須の選手です。

1コース進入33.8%、2コース進入64.4%で3連対率は1コース79.6%、2コース63.1%となっています。

江口選手より3連対率は低めの数値ですが、これはコース取りの仕方にあると思っています。

江口選手のコース取りが比較的「折り合う」コース取りに対し、西島選手のコース取りは「意地でも」という感じです。

意地でもコースを取ろうと動くため進入が深くなり、外の選手にやられてしまうというパターンが多く見られます。

スタート展示もしっかりと確認することが重要になってくる選手です。

③石川真二

前付けに動く選手に間違いないのですが、上記2選手が4コースより外での進入がないのと異なり全コースでの進入が記録されています。

コース取りも深くなる印象は薄く、折り合いも付けてコースを取る選手となります。

1コース進入30.5%、2コース進入51.1%、3コース進入13.5%で3連対率は1コースから順に74.4%、75.0%、73.7%となります。

他の選手に比べて3コース進入も多いので、コースが変わるくらいの感覚でとらえていても良いと思います。

④深川真二

ここまで紹介しているのは大ベテランの選手ばかりです。深川選手もSG2勝を挙げているベテラン選手となります。

5.6コースでの進入は皆無ですが、1~4コースでの進入が記録されています。

1コース進入28.9%、2コース進入50.7%、3コース進入19.7%で3連対率は1コースから順に90.2%、69.4%、57.1%となっています。

1コース進入での1着信頼度は今まで紹介した選手の中でも最も高くなっています。

江戸川での前付けは有名で、6コースからインコースを取ったものの流されて、45m起こしという前代未聞の深い進入となりました。

それでもスタートは決めて3着に食い込んでいます。

⑤鈴木幸夫

イン屋の一人に数えられる選手ではありますが、スタート展示をよく見る必要があります。

5.6コースの進入は皆無ですがここ最近、4コースまでならコース取りで動かずにそのまま進入してくることもあります。

展示通りにコースが決まるわけではないですが、紹介してきた選手たちの中ではもっともコース取りが解らない選手かもしれません。

⑥今村孝

ゴリゴリのイン屋選手の一人。

パッと見は恐そうな顔つきの選手ですが、意外に優しい選手のようです。

4コースまでの進入記録がありますが、基本的には1.2コース進入となっています。

進入率は1コース28.7%、2コース68.7%、3連対率は1コース87.9%、2コース74.7%となっています。

フライングを切ることも多い選手で、基本はA1ですが、B級に落ちる事もしばしばあります。

また道中も、攻撃的で、不良航法を良く取られています。

⑦田頭実

積極的にコースを取りに動く選手ではありますが、上記選手たちに比べると必ずインというわけではないかもしれません。

田頭選手はスタートで積極的に攻めていく選手で、毎年のようにフライングを切っています。

F3も経験していて、2019年の1月には大村競艇場で2回乗り、同日F2も記録しています。

 

第2:アウト屋の選手

インコースが絶対的に強いのが競艇で、わざわざ6コース進入にする選手は

「個性派」

と呼ばれています。

アウト屋は年々少なくなっていますが、アウトコースで頑張っている選手もまだいます。

①小川晃司

現役最年長のアウト屋レーサーが小川晃司選手で、6コース進入が100%となっています。

2020年5月~2020年10月の成績は勝率5.31、1着は1回のみとなっていました。

頭では狙いにくい選手ですが、差しを駆使して2.3着に食い込んでくることが多く、39走のうち、12回2着を取っています。

舟券に組み込む際は、2.3着に入れるのが最適な選手です。

②阿波勝哉

競艇の選手の格付けはA1~B2までの4つの段階に分けられているのですが、阿波選手はA1級にもいたことがあるアウトレーサーです。

強力な伸びを武器に戦ってきたのですが、持ちペラ制度が廃止になってしまい、備え付けのペラを使うようになってから低迷してしまいました。

勝率3.94で1着2回、B1級になっています。以前は大まくりが真骨頂と言える選手だったのですが、近年はまくり・まくり差しを多用しています。

しかし、同じ様な小川選手に比べて信頼度は決して高くなく、4着~6着が多いです。

一発の魅力は秘めた選手ですので、ファンならずとも追いかけてみるのはいいと思います。

③澤大介

阿波選手の同期の選手で、アウト屋レーサーの一人として数えられる選手です。しかし、2021年の平和島開催でアウト屋卒業を表明していました。

残念ではありますが、競艇は勝率がすべての世界なので仕方がないかもしれません。小川、阿波選手と違うのは、まくりが戦法の主軸であったことです。

チルトも上げる事が多く、まくりが決まった時は気分がスッキリとしたものでした。

④下出卓矢

下出選手は「アウト屋」ではありませんが、6コース進入が29.7%とコース別で最も高い進入率になっています。

澤選手同様にチルトを上げて「まくり」で攻めてくるので、内が抵抗すると外に飛んで行ってしまいます。

しかし、まくりが決まることも多く見ている者としては気分がスッキリとします。

1コースから6コースまでどのコースからでも進入があるので、「アウト屋」とは言えません。

 

第3:まとめ

基本は枠なりで進入するのが競艇ですが、

「イン屋」

「アウト屋」

がレースにいる事で、俄然そのレースの面白みが増してきます。また、イン屋でなくても峰竜太選手などは一般戦だと内目のコースに進入してきます。

それはそれでいいのですが、やはり個性派のイン・アウト専門職が動くことがレースを面白くします。

ここで紹介した以外にもコース取りで動く傾向にある選手はいますので探してみてください。

個性派選手を覚える事で競艇がもっと面白くなっていくと思います。

 

6.さいごに

ギャンブル素人さんでもわかりやすいように、競艇の予想の立て方と競艇界の実情や選手について詳しく紹介しました。

読み終えた今、どんな感想をお持ちでしょうか?

「これならすぐに競艇場にいって予想したり出来るので試してみます。」

そう言って頂けると本当にうれしいです。

知識は力なり。これはギャンブル全般や競艇にも言える事です。

花壇の手入れも毎日少しずつ水分を与える事によって良い状態に保てますよね?ギャンブルや競艇もそれと同じで、常にギャンブルや競艇の事を意識して毎日を過ごす事が大切なのです。

究極を言えば毎日ギャンブルや競艇を学ぶ気持ちを忘れなければ、コロナのせいで気持ちがふさぎ気味の毎日ですが、大好きな趣味の一つとして競艇を楽しむことが出来ると思います。

そしてその趣味が実益も兼ねていればなお良しでしょう!

あなたも是非競艇予想を実践してみて下さい。

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