4/6 ②在宅ワーク クラウドソーシング入門

パソコンやソフトで必要なものは?

クラウドソーシングで仕事をするのに、新しく買いそろえるべきものはほとんどありません。

パソコンは、専用ソフトを使ってデザインを手がけるような仕事であれば、やや性能のよい機種が必要ですが、誰でもできる仕事であれば高性能なパソコンは必要ありません。ワープロや表計算ソフトがストレスなく動作すれば十分です。パソコンもWindowsPCだけでなく、Macでも大丈夫です。ただし、WindowsXPで動くパソコンは2014年4月9日でサポートが終了するため、仕事として使うにはセキュリティ上の問題があります。必ず、最新版のWindowsを購入してアップグレードしておいてください。

仕事で使うソフトは、安価なものや無料で配布しているものを使えばまかなえます。以下に、用意しておくとよいソフトとインターネット上のサービスを紹介します。

  • ウイルス対策用ソフト

パソコンを使った在宅ワークをする上で必ず準備しておかなければならないのがウイルス対策です。ウイルス対策をしていないと契約できない仕事もありますので、必ずインターネットセキュリティソフトをパソコンに入れておくようにしましょう。そして、常に最新のウイルス定義ファイルが利用できるよう、契約の更新を欠かさずにしてください。

  • オフィス系ソフト

ワープロ、表計算、プレゼンテーション用のソフト一式です。代表的なのは、Word,Excel,PowerPointがセットになったマイクロソフトオフィスです。作業マニュアルやチェックシートがWordやExcelのファイルで送られてくる場合がありますので、パソコンに入れておくとよいでしょう。PowerPointはプレゼンテーション用の資料を作らない限り必要はありません。Macを使っている人はMac用のマイクロソフトオフィスもあり、Windows版と互換性があります。

マイクロソフトのオフィスは高価なので、ファイルの互換性があるKingsoftOfficeやOpenOfficeを使うと安上がりにすみます。

  • メモ帳またはテキストエディタ

記事作成の仕事では、テキストファイルで原稿を納品します。原稿の作成は、Windowsに付属の「メモ帳」またはMacに付属の「テキストエディット」を使えば特別用意する必要はありません。仕事に慣れてきたときは、高機能のテキストエディタを使うと作業効率が向上します。

  • PDFファイル閲覧ソフト

仕事の作業マニュアルはPDF形式で送られてくる場合が多いです。そのため、PDF形式のファイルを読めるソフトは入れておくとよいでしょう。アドビからAdobeReaderというPDF閲覧用の無料ソフトを配布していますので、ダウンロードして使えるようにしておきましょう。

  • インターネット通話・テキストチャットツール

作業で細かい手直しを伝えたいときは、会話でやり取りするほうが効率的です。その際、インターネットで通話をしたりチャットができるツールが役立ちます。無料のインターネット通話ソフトでは、スカイプ(Skype)が定番です。また、無料テキストチャットツールのチャットワーク(ChatWork)も広く使われています。テキストチャットのほか、100人までの同時通話ができます。

スカイプもチャットワークも在宅ワークの連絡手段として活用されています。いつでも使えるようにしておくと便利です。どちらも、パソコンとスマートフォンのいずれでも使えます。

  • ファイル圧縮ソフト

容量の大きなファイルを小さくしたり、複数のファイルをひとまとめにしたりできるソフトです。例えば、10個のテキストファイルをひとつにまとめてZIP形式で送るように指示されたときに使います。

ファイル圧縮ソフトはWindows用ではLhaplusというソフトなどが無料で入手できます。また、WindowsでもMacでも、最新のOSであればZIP形式のファイル圧縮機能が備わっています。パソコンに不慣れであれば、最初はZIP形式で納品する仕事は控えたほうがよいでしょう。

  • オンラインストレージサービス

ファイルをインターネット上に保存し、パソコン内のファイルと同期できるオンラインストレージのサービスに加入しておくと役立ちます。万一、パソコンに保存してあったデータが消失してもすぐに復元することができます。

また、発注者から、オンラインストレージサービスを使ったファイル共有機能を利用して納品するよう、指示される場合があります。

発注者からよく指定されるオンラインストレージサービスはDropboxとGoogleドライブです。どちらも一定の容量を超えると料金がかかりますが、無料のままでも十分使えます。

 

クラウドソーシングで募集している仕事一覧

クラウドソーシングで募集している仕事のうち、代表的なものを紹介します。ここで紹介する仕事は、誰でも手がけられるものに限定し、ロゴのデザインやウェブサイトの作成、ソフトウェアの開発といったプロフェッショナル向けの仕事は除外します。報酬金額はあくまでも目安であり、条件により金額も大きく変わります。

テーマに沿った記事の執筆[報酬例:400字の原稿で50円~150円]

ブログに掲載する記事の代筆で、日記や商品の紹介、体験談、コラムなどの執筆をします。まとめて10本以上を納品する仕事もありますが、はじめのうちは1本ずつ納品できる仕事(タスク)を請け負うほうがよいです。

納品した記事は、人が読むためというよりも、検索サイトでの表示対策として用いられることが多いです。つまり機械に読ませるためのものですので、質より量を重視する仕事であることをふまえておいてください。

※「検索サイトでの表示対策」については技術的な話なので、ここでは省きます。詳しく知りたい方は「SEO対策」等で検索してみてください。

企業や情報サイト向け記事の執筆[報酬例:1,500字の原稿で2,000円から]

最近需要が高まっているWebライティングの仕事です。企業の公式ブログや専門情報サイトといったウェブメディアに掲載するための記事を執筆します。

読んで価値のある記事を書かなければならないため、アマチュアライター以上の腕前が要求されます。ライターの実務経験があり、精通する分野があれば、その分野の記事を書く場合、原稿単価をさらに上げることができるでしょう。

リライト[報酬例:原文1字あたり0.2円程度]

与えられた文章の焼き直しです。内容は同じまま、文章そのものを白紙から新しく作り替えます。基礎的な作文力が必要で、文章の配置を変更したり、部分的な書き換えをしただけでは受理してくれません。ブログ記事の執筆と同様、検索サイト対策に用いられることが多いです。

文書の簡易校正[報酬例:原文1字あたり0.1円~0.2円]

誤字・脱字やわかりにくい表現を直して、文章全体を読みやすくする作業です。校正の実務経験者は優先的に採用されています。ウェブサイトに掲載するプレスリリースや、挨拶状、出版物の校正といった厳密な作業のときは、独自に見積もりを提出して応募します。

データ入力[報酬例:データ1件につき5円~10円程度]

名刺やレシート、帳簿を見て、テキスト入力する作業です。表計算ソフトを使って項目別に内容を打ち込み、ファイルを納品する場合が多いです。

一回の仕事で100件以上のデータ入力を依頼されることが多く、納品は正確性が要求されます。ほかにも、手書きの文書を打ち込んでテキスト化する仕事もあります。

音声や動画からの文字起こし[報酬例:1時間の音声で5,000円から]

インタビューやセミナーの会話を聞き取って文章にする仕事です。正確さだけでなく、要求通りのまとめ方をしなければなりません。納期も短い場合が多いので効率的に作業を進めていくことが大切です。

文字起こしの仕事は、納品までの作業工程と、録音されている声の人数や音質により、報酬金額が大きく変わります。また、「ケバ取り」などの文字起こし特有の専門用語を理解しておく必要があります。依頼者は、そういった知識を応募者が備えている前提であることが多いです。

ネーミングやキャッチコピー[報酬例:20,000円~50,000円]

新会社の社名や、商品のネーミング、ウェブサイトのキャッチコピーを考える仕事です。コンペ形式で募集しています。手軽さのためか応募者からの人気が高く、500件以上の応募が集まっている案件もしばしば見られます。ネーミングを扱うプロも応募しているので、当選するのはかなり難しいです。

ウェブサイトの調査[報酬例:1件につき10円~20円程度]

検索サイトを使って特定のウェブサイトにアクセスし、サイトのアドレスや所在地を調べてデータとしてまとめる仕事です。地味な仕事だけに、コツコツ作業をこなす人に向いています。表計算ソフトのファイル形式で納品する場合もあります。

ネットショップの商品登録作業[報酬例:1件につき5円~50円]

オンラインショップで販売する商品を登録する仕事です。登録にはインターネット上の専用システムを使うことが多いですが、慣れればすぐに使いこなせます。量をこなす仕事で、1件あたりの登録項目が多いものもあります。1件あたりの入力項目が多い仕事ほど、報酬も高いと思ってください。

メールサポートやSNSの運用代行[報酬例:時給800円~1,000円程度]

顧客からの問い合わせメールの対応や、Twitterでの投稿、Facebookページのコメント対応などを代行する仕事です。実務経験があり、長期で仕事をしてくれる人ほど歓迎されます。

 

在宅ワークの心得

クラウドソーシングでの在宅ワークは、会社勤めでの仕事と同じです。任された仕事は責任をもって取り組まなければなりません。遊び半分や、いいかげんな仕事をすれば発注者に迷惑をかけるだけでなく、自分自身の信用も失います。

クラウドソーシングで在宅ワークをする際の心得をまとめました。

  • できない仕事に手を出さない

最初からできもしない仕事は絶対に請け負ってはいけません。とりあえずやってみよう、といった無責任な気持ちで取り組んでも、力不足で納品できなければ相手に申し訳が立ちません。高望みや身の丈以上の仕事はしないようにしましょう。

  • 納期は厳守

仕事を引き受けた以上、指定された納期までに仕上げるのは基本中の基本です。催促されるまで仕事をしないような、いいかげんな取り組み方は厳禁です。もし、納期に間に合わないときは、早めに発注者に相談して指示を仰ぎましょう。

  • 途中で投げ出さない

引き受けた仕事が行き詰まったり、やる気がなくなったからといって投げ出すようなことは許されません。最後まで責任をもって仕事を終わらせるようにしてください。

  • 報告・連絡・相談はこまめに

作業が長期間にわたる仕事は、報告、連絡、相談のいわゆる報連相は大切です。何も連絡がなければ進捗もわからず発注者は不安を感じます。また、納期ぎりぎりになって相談を受けても相手は困惑します。常に相手に進捗状況を知らせてコミュニケーションをとるようにしましょう。

  • 守秘義務は守ろう

仕事中に知り得た内部情報や個人情報は口外してはいけません。発注者と秘密保持契約を結んでいる場合はなおさらです。ブログやTwitterで軽はずみに投稿しないよう、くれぐれも気をつけてください。

  • 礼儀正しい言葉遣いを

発注者とは顔をあわせないだけに言葉遣いは大切です。面識のない人と接するときと同様に、礼儀をわきまえた言葉遣いで連絡を取り合うようにしましょう。挨拶やお礼も忘れずに。仕事のやり取りをする上で大切なエチケットです。

 

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