STEP.2
負けトレーダーの特徴を知る
STEP.2負けトレーダーの特徴を知る
FXは9割の人が負けていると言われています。FXを経験すればよく分かりますが、FXで勝つことは難しいです。少なくとも、勘と勢いだけで勝てるような世界でないことは確かです。
では、負けてしまう人は、十人十色の負け方をしているのでしょうか。それは違います。みんな、大抵同じような負け方をしています。FXでの負けパターンは、”FXあるある”なのです。
逆に考えれば、負けてしまっているトレーダーの「逆」をすれば勝てる、と考えることができます。はっきり言って、人間はだいたい似ています。ホモサピエンスという同じ種族です。
脳の構造も同じですし、能力もほとんど変わりません。人類はみな、たいてい、同じようなことで悩み、同じようなことで苦労し、同じような失敗をしているのです。ですから、FXで負ける人というのも、だいたいが同じ原因です。
ここでは、負けトレーダーの特徴をご紹介します。「あー、それ、やっちゃってる!」と思う部分があれば、この機会にぜひ改善してみましょう。
STEP.2負けトレーダーの特徴を知る
すぐに儲けようとする
・すぐに儲けようとする
FXで負ける人の特徴は、すぐに儲けようとするところです。
多くの人は、「FXで手っ取り早くお金持ちになるぞ!」と夢を見てFXを始めます。
ですがよく考えていただきたいのが、「すぐに」「簡単に」稼げることなど、この世に存在しません。これは誰もがよくご存知のはずです。
もしそんな方法があれば、みんな億万長者になっています。仮にあったとしても、稼げるのは最初の人だけです。しばらくすると大勢がその儲け話に殺到し、競争が発生し、バブルが弾け、結局稼げなくなります。
FXも同じで、すぐには稼げません。それなのに、すぐに稼ごうとしてしまうから、知識不足実力不足なのに、無茶な金額でトレードしてしまったりします。その結果、大損してしまうのです。
簡単な話です。「すぐに儲けようとしなければいいのです。」
・今月、ぜったいプラスにする!
・今週は勝ちで終わりたい!
・今日をプラスにするまでやめられねえぜ!
などと、すこし鼻息が荒くなってしまっていませんか?
もしそうなってしまっていたら、ふっと力を抜いてください。そして、「来年もFXを楽しんでいたいな。」「3年後、今より残高が減っていなければいいな。」というように、ゆるーい感覚を持ってみてください。
肩の力が抜けて、気が楽になりませんか。そのくらいがちょうどいいのです。そのような感覚で取り組むと、むしろパフォーマンスは上がるものです。
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負けを取り返そうとする
- 負けを取り返そうとする
FXで負けてしまう最大の原因が、負けを取り返そうとする心理です。
「トレードして、損切りになった。悔しい。その負けを取り返したい。」
いわゆる、リベンジトレードです。こういう気持ちになったら要注意です。すぐに負けを取り返したい気持ちが働き、今すぐにエントリーできそうな場面を探してしまいます。このような自分都合のトレードをしたところで、全く勝てないですし、それどころか痛い目を見るのは、ご存知の通りです。
なぜこのような心理になってしまうのでしょうか。これは「損失回避の法則(プロスペクト理論)」と呼ばれています。
人は、「得をした喜び」よりも「損をしたショック」の方が2.25倍大きく感じるとされているのです。
そして、喜びの持続時間が35時間なのに対し、悲しみの持続時間は120時間だといわれています。つまり人は、「絶対に損をしたくない」生物なのです。
これは狩猟民族だった頃の遺伝子が関係していると言われています。狩猟は命懸けです。獲物に勝てれば「得」ですが、負けてしまう「損」は大怪我や命の危険が伴います。ですから「損するくらいなら戦わずに逃げる、という本能が備わっています。人間にとって「損」は恐怖であり、絶対に避けたいものなのです。
FXで損をすると、精神的なダメージを負います。そのショックは時間と共に癒えますが、手っ取り早く解決する方法が、「次のトレードで損を取り返すこと」です。人は、ついその選択をしてしまうのです。
こうならないための対策として、一つ一つのトレードを切り離して考えることです。前のトレードは、未来のトレードに関係ありません。前が買ったから勝ちやすい。前のトレードで負けたから次も負けやすい。などということはありません。一回気持ちをリセットしましょう。
椅子から立ち上がり、気分転換しましょう。1トレードしたら、次のエントリーは30分以上待つ、という人もいます。1トレードごとにコーヒーを飲むという人もいます。私は、本を読んだり、動画を見たり、音楽を聴いたりして、気持ちをリセットしていました。
FXトレーダーたちに取ったアンケートで、FXで一番大負けした時はどんな時ですか、という質問があり、「負けを取り返そうとしたときのトレード」が一番の敗因だった、と多くの人が答えています。
やはりこれは誰もが陥ってしまうミスであり、意思や性格は関係ありません。
ですから、もし冷静さを失いそうになってしまったら、「おっと、危ない。ついリベンジトレードをしそうになっ
ていた。」と思ってください。壁に貼ってもいいくらいです。「リベンジトレード厳禁」と。
リベンジトレードをしているうちは、一生勝てません。
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感情的になる
- 感情的になる
FXトレードの最大の敵は、「感情」です。
「怒り」「焦り」「悔しさ」などにより、普段だったら絶対にエントリーしないところでエントリーしてしまうこともあるでしょう。
では感情が全く無い方がいいのでしょうか。そういうわけではありません。感情が全く無いトレードをしているのがEAです。EAはプログラムに従って淡々とトレードを繰り返します。ですが、EAのみで億万長者になったFXトレーダーはいません。それにそもそも、人間は感情を排除することなどできません。
となると、感情と付き合ってFXをするしかありません。FXトレードにおいては、この感情との付き合い方が、FXの結果を大きく左右します。
感情の付き合い方には、いろいろな考え方があります。
「ロットを下げる」という意見もあります。ですが私はこれにはあまり賛成できません。
ロットを下げると、利益も小さくなります。FXは稼ぐために行うものなので、利益も大きくしたいところです。
感情とうまく付き合うコツは、ずばり「慣れ」です。
FXは、労働収入とは比にならない額の金額が動きます。ですから通常の感覚で取り組むと、マネープレッシャーが大きくなり、冷静な判断ができません。
ですが、FXとはそういうものです。そういうものだと思って、慣れるしかないと思います。
人間には習慣というものがあり、長く続けているとそれが当たり前の行為になります。
思考の習慣を身につけるのに必要な期間は約6ヶ月だと言われています。
人は約半年、同じことを思い続けると、それが習慣となり、当たり前の思考になるということです。
私も「慣れ」でマネープレッシャーを克服しました。私もやはり最初は、100円、200円の増減で心臓がバクバク音をたて、手に汗を握っていたものです。
「これでは、お金持ちになる前に、身が持たないな。」
と感じたのを覚えています。
それから、「このお金は、実際のお金ではない。あくまで運転資金であり、数字のゲームに過ぎない。」そう思うようにし、徐々に感覚が慣れていきました。
私の場合もやはり、慣れようと心がけてから半年から1年くらいで、FXトレードの資金の増減で一喜一憂したりビビったりすることはなくなりました。
こうなってしまえばこっちのものです。常に冷静にトレードできるため、パニックトレードなどを引き起こして無駄な損失を被るなどということも一切なくなります。
とはいえ、感情がなくなったわけではありません。あくまで、資金の増減に対して、躍起になることはなくなったということです。
トレードで勝ったら、嬉しいです。ですが、お金が儲かったから嬉しいのではなく、「予想が当たった」「ゲームに勝った」という嬉しさになります。トレードで負けたら、「あ、そっちのパターンだったのね。なるほどね。」という感覚で、「コンティニュー」するだけです。
もしFXトレードをしていて、感情との付き合い方で悩んでいる方は、ぜひ「慣れ」を意識してみてください。
もちろん、お金は大切です。私も今でも、トレードで何十万円も動かした後に、スーパーの買い物で100円と120円の商品を見比べて「うーん」と悩んでいます。
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ハイレバ高ロットで一発逆転を狙う
- ハイレバ高ロットで一発逆転を狙う
FXで負ける人の特徴として、「ハイレバレッジ+高ロット」で一発逆転を狙ったトレードをしているところにあります。
ハイレバ高ロットでトレードをすれば、少資金でも大きな利益を狙うことができます。
「これがFXの醍醐味だ!」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。ですがそれは間違いです。
少資金で大きな利益を狙えるということは、少資金なのに、大きな損害を被る可能性があるということです。
少資金なのに大きな損害を被ると、再起不能になります。必要証拠金が不足し、トレードができなくなってしまうのです。
例えば、1万円の資金があったとします。レバレッジを500倍に設定してドル円をトレードする場合、最大で0.3ロット(3万通貨)でエントリーできます。そうすると、30pips動くと9000円が動きます。
予想が当たれば、残高は1万9000円となり、ほぼ2倍になります。ですが予想が外れたら、残高はわずか1000円になってしまいます。(強制ロスカットが20%の場合、実際は1500円で強制終了となる計算です。)
大切なのは、勝負できる回数です。プロでも勝率100%はあり得ませんから、誰にでも損切りになる瞬間が必ず訪れます。このときに、先程の例のように、ハイレバ高ロットでトレードをしていたら、数回の損切りで再起不能になります。
これではあまりにチャンスが少なすぎます。大切なのは、勝負できる回数ですから、実は「ハイレバ高ロット」それ自体が悪いわけではありません。ハイレバレッジであっても、ロットを下げれば、全く問題ないわけです。
人は、宝くじやギャンブルなど、すぐに結果が出て、大金が儲かる話が好きです。
ですからFXにもそのような感覚を持ち込んでしまいがちです。そしてハイレバ高ロットで一発逆転のトレードをしてしまうのです。ですがFXはそもそも一発逆転を狙うものではなく、勝ったり負けたりしながらコツコツ資金を増やしていくものです。
この部分を勘違いしているままでは、一生FXでは勝てるようになりません。
よく言われている数字が、証拠金の2%ルールです。100万円の残高のうち、一回の損切りで失っていいのは2%の2万円まで、というルールです。10万円だとしたら、2千円になります。これなら、数回の負けで再起不能になることはなく、勝負を続けられます。FXは、残高を0にしない限り何度でも挑戦できます。
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中途半端なところでやる
- 中途半端なところでやる
多くのFXの負けトレーダーに共通して当てはまる特徴として、「中途半端なところでエントリーしている」ということが挙げられます。これは私も勝てない時代によくやってしまっていました。
中途半端というのは、
・まだトレンドが出ていない方向感のない時
・移動平均線がグチャグチャに入り組んでいる時
・狙っているポイントまでまだ到達していない時
・ダウ理論やエリオット波動やフィボナッチなど何も当てはまらない時
など、特に何もない時の相場です。
初心者の方や、トータル収益がマイナスな方は、どうしても儲けたい気持ちが先行してしまい、自分が相場を見ている時にエントリーしたくて仕方なくなってしまいます。
無理矢理ラインを引いてみたり、近くにある大した意味のない高値安値を意識してみたりと、自分がエントリーする根拠を無理やり見つけて、強引にエントリーしてしまいがちです。
ところが相場は、「分からない」場面がほとんどです。相場が分からない中途半端なところでエントリーすることが一番良くありません。中途半端なところは、プロだろうが誰だろうが、次の動きが分かっていません。
そんなところでエントリーしても勝てるわけがありません。ですから分かる局面になるまで、「待つ」ことが大切です。むしろ、「待つ」ことがFXの仕事といっても過言ではありません。FXトレードのうちほとんどの時間は待ち時間です。
余計なことはせず、中途半端なところで入ろうとせず、待つ!この姿勢が大切です。
以上がSTEP.2の負けトレーダーの特徴でした。「あ、それやっちゃってた!」というところがあれば、改善してみてください。
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