STEP.3
勝ちトレーダーの思考を知る
STEP.3勝ちトレーダーの思考を知る
私は、FXで勝つために特別な才能や能力は必要ないと思っています。マウスをクリックすることができれば、誰でもFXで勝つチャンスがあります。
それでも、FXでは勝つ人と負ける人が存在していることは確かです。
この違いは、「思考」の違いです。「勝っているトレーダー」は、負けているトレーダーとは違う思考をしています。
思考は習慣ですから、そう思い続ければその思考は身に付きます。
ここでは「勝ちトレーダー」の思考をご紹介します。その思考を、「当たり前の感覚」になるまで刷り込みましょう。
STEP.3 勝ちトレーダーの思考を知る
やってあげてもいい
- やってあげても、いい
「やってあげてもいい」とはどういうことでしょうか。
これはFXに対して「上から目線」だということです。
FXを、「やってあげてもいい」のです。
FXはやらなくてはいけないという「義務」ではありません。
一方で、やらせてもらえるという「頂戴」するものでもありません。
やりたいときにだけ、やっていいという、「権利」です。
しかもその権利を、いつでもどこでも行使していいのです。
「FX?まあ、今チャートが良い形になってるから、しょうがない、やってやるか。」
勝っている人は、それくらいの感覚でFXに取り組んでいます。
むしろこれくらいの方が、良い結果が出るものです。
「FXをやらなくちゃ!」という焦りもないため、「今日は家族とディナーに出かけるから、チャートは見ない。」などという選択肢も、難なく取れます。
暇だからやってやるか。くらいの気持ちでドンと構えてみてください。
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FXは単なるツール
- FXは、単なるツール
FXは、お金を稼ぐための単なるツールの一つに過ぎません。
FXでお金を稼いで、何か自分の目的を達成すること、これが本来の目的です。
FXでお金を稼ぐこと、それ自体を目的にするのは間違いです。
ですから例えば、「家族と幸せに楽しく暮らすこと」が願いだったとします。
そしたら、FXよりも家族のことを優先すべきです。
「今日はトレードが忙しいから、家族との予定はキャンセル!」
「家族旅行中だけど、相場が気になって、スマホでチラチラチェック。」
そんなことをしていたら、本末転倒だということです。
そう考えると、FXで負けてイライラしたり、体調不良になってやる気を無くしたり、家族に八つ当たりしたりすることが、なんて馬鹿馬鹿しいことだと思いませんか?
自分のやりたいことや、趣味の時間、家族との大切な時間を犠牲にしてまでFXに取り組むのは、本末転倒です。
もちろん価値観は人それぞれですから、「FXでお金を稼ぐことが楽しい。生きがいだ。」という考えもあるでしょう。ですが、それはFXで十分勝てるようになったあとの話です。まだ思うように勝てていない人は、FXに入り込み過ぎない方がいいです。あくまでFXは人生を良くするための単なるツールです。
「でも、FXを休んでいたら、その間にチャンスが来てしまうかもしれない。もったいない。」
そう心配になってしまう方もいるかもしれません。ですが、そう考えてしまっている時点で、負のループにハマっています。
相場はそんなに都合の良いものではありません。もしそんな簡単に、FXのチャートを見ている時に、全てのチャンスに乗れるのだとしたら、あなたは苦労していないはずです。もうすでに億万長者になっていてもおかしくないはずです。
今まで真面目に取り組んできたのに勝てていないとすれば、この先も全く同じ取り組み方を続けるのであれば、勝てない可能性の方が高いです。だったら、思い切って休んでみるのも手です。資金は失いません。
自分の人生が一番大切であって、FXでの出来事はその中の一部でしかありません。それを忘れないでください。
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勝つべくして勝つ
- 勝つべくして、勝つ
FXはギャンブルではありません。
ギャンブルとの決定的な違いは、「手を変えられる」というところです。
ギャンブルは、一度決めた手は結果が出るまで変えられません。
例えば競馬では、自分が賭けた馬が途中で失速しようが転ぼうが自分ではどうしようもできません。
ですがFXでは、「やっぱりやめた」「やっぱりこっちにしよう」ができます。いつでも手を変えられるので、後出しジャンケンができるのです。これがギャンブルとの決定的な違いです。
要するに、「優位性」の高い勝負を選ぶことができるということです。
優位性の高い勝負だけを繰り返していれば、確率論的な話で、最終的には圧倒的な勝利につながります。
たとえば勝率70%の勝負をしたとして、1、2回だけでは「勝ち」「勝ち」で勝率100%になってしまうかもしれませんし、「負け」「負け」で勝率0%になってしまうかもしれません。ですがこの勝負を1000回と繰り返せば、最終的には大体700勝300敗前後に収束していきます。
つまり、勝てる人というのは、やればやるほど勝てるのです。勝つべくして勝っているのです。
ひいて、あなたのトレードはどうですか?儲けたい!という気持ちが先行して、優位性の低いところで、ドキドキハラハラしながら勝負に出てしまっていませんか?
それでは負けるべくして負けてしまっています。勝てることもありますが、長い目で見るとやればやるほど負けます。これが資金が増えない原因となります。
「優位性の高いところのみで勝負し、勝つべくして勝つ。」この感覚、思考を身につけることが大切です。
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前のトレー ドは切り離 して考える
- 前のトレードは切り離して考える
「ギャンブラーの誤謬」という言葉をご存知ですか。
ギャンブラーのごびゅうと読み、確率のことで勘違いしてしまいがちなことです。
たとえば、コイントスをしたとします。「表」か「裏」、どちらが出る確率も二分の一です。これは独立した事象ですので、いつ、何回やっても、二分の一の確率になります。
仮に、連続で「表」「表」「表」「表」「表」となったとしても、その次のコイントスで「表」が出る確率も「裏」が出る確率も、二分の一で変わりません。
この際に、「表が5連続で出た。そろそろ、裏が出てもおかしくない。裏が出やすいはずだ!」と思ってしまう心理が、「ギャンブラーの誤謬」です。これは、人間が間違ってしまいやすい感覚ですので、注意が必要です。
この考えをFXに持ち込んではいけません。
「負け」「負け」「負け」「負け」「負け」と、5連続で負けたとしても、その次の6戦目で勝つ確率と負ける確率はやはり同じ二分の一です。
前のトレードは切り離して、フラットに相場を見なくてはなりません。これが、多くの人はできていません。
「さっき負けたから、次は勝ちで終えたい。」
「さっきはマイナス20pipsで損切りしたから、次のポジションは絶対にプラス20pips以上で決済したい。」
このように、前のトレードに引っ張られてしまいがちです。
現在のポジションも同じです。
「今20pipsの含み損を抱えているから、あと20pips戻してプラマイゼロになるまで、粘ろう。」
と、現在のポジションを基準に考えてしまいがちです。今のポジションは関係なく、相場が上がりそう、相場が下がりそうなら、それに従って行動すべきです。
前のトレードや、現在のポジションは、次のトレードには影響しません。トレードは、一回一回独立したものです。トレーダーは、このことを理解しています。
常に、相場をフラットに。ノーポジの視点で相場を見ています。微損だろうが微益だろうが、間違っていると思ったらすぐに撤退できます。
だから安定的に勝てるのです。
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逆行を想定している
- 逆行を想定している
FXで勝てる人は、相場が自分の狙いと逆行することを想定しています。
逆行しても想定内なので、落ち着いて対応ができます。
一方で勝てない人は、逆行を想定していません。私も初心者時代は、逆行を想定していませんでした。
「上だ!」と思ったら、もう視線が上で固定されてしまうのです。
とりあえずロングでエントリーして、あとはひたすら含み益になるのを待つだけです。
逆行したら、ナンピンしたり、塩漬けにしたりして、含み損に耐えるだけです。
水平線を引いてみたり、上がりそうな材料となるニュースやツイッターの意見を調べて安心したりしながら、お祈りするだけです。
このような経験がある方も少なくないと思います。当然ながら、このようなトレードをしていても、一生勝てるわけがありません。
FXはお金の奪い合いのマネーゲームです。自分の思惑と逆行してしまうことは当然有り得ます。
FXは両替なので、あなたが「ロング」したということは他の誰かの「ショート」とマッチングしたということです。常に、あなたとは逆の立場の人がいるのです。
プロですら勝率100%は有り得ませんから、逆行を想定することは必須です。エントリーの前に、必ず逆行パターンを想定しておきましょう。そうすれば、逆行してしまっても落ち着いて対応ができますから、想定外の損失を出すことはなくなります。
この「逆行を想定している」ということに関して、とても大切なことをお伝えします。実は、勝てる人というのはこう考えています。逆行を想定しているということは、「どっちに行っても良い」と思っているということです。何なら極論、「逆行する方にエントリー」したって別に良いのです。順行しようが逆行しようが、「そっちに転んだのね。」とフラットに考えているのです。
要するに、勝っても負けても、所詮「運」だと考えています。どちらの可能性も常にあるわけだからです。上がるのも運、下がるのも運だとしたら、順行しても逆行しても運であり、自分の勝利も所詮、運なのです。
この感覚が理解できるようになったら、本物です。利益は、1円でも御の字です。勝っても感謝を忘れないため、天狗になることも「俺、すごい」と勘違いすることもありません。常に謙虚な気持ちがあります。
だから強いのです。
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静寂で準備する
- 静寂で準備する
相場は、「動きがなくてつまらない時」と「ボラが上がってグングン動く時」を繰り返しています。
勝てない人は、動き始めたのを見て、あわてて行動しています。「あ、やばい!置いていかれる!」と。これは他のビジネスでも同じです。多くの人は、「儲かる!」という噂を聞いてから、あわてて飛び込むのです。
開拓時代のアメリカで、「山で金が掘れる!」と聞いて、スコップを持って大勢が山に押しかけた現象と同じです。一番儲けたのは、金を掘った人ではなく、スコップを売った人や、宿を提供した人。もっと言えば、山に向かう人々を乗せる鉄道を敷いた人です。余談ですが、その鉄道に投資したのがスタンフォード氏で、後のスタンフォード大学の創始者です。
2017年の仮想通貨バブルも似ています。「儲かる!」という噂を聞いて、普段投資をしない人が慌てて参入しました。一番儲かったのは、「噂になる前」の「静寂」の時期に仕込んでいた人たちです。
FXも同じです。ドーンと大きなロウソクが出てから、慌てて飛び乗っているようでは、いつまでも勝ちトレーダーにはなれません。その次の動きに対応できないからです。勝ちトレーダーは動く前から準備が完了しています。「次」「次」を想定しているのです。
注意ですが、必ずしも「静寂でエントリーすることが良い」という意味ではありません。あくまで「よし、想定通り動いたな。じゃあ、こうしよう。」と、次の行動の準備ができているということです。
ビジネスの世界でも、「段取り八分」という言葉があります。これは何事にも共通する成功法則です。いかに事前に準備をしておくか。いかに次の動きを想定しているか。これが大切です。
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軸をぶらさない
- 軸をぶらさない
勝てる人は、軸があり、その軸がぶれません。一度決めたことをコロコロ変えないということです。
もちろん、相場に臨機応変に対応することは大切です。ですが、しっかりとした軸がある上で臨機応変なのです。変幻自在と言っても良いかもしれません。
「まだ勝てていない」という人は、無理に臨機応変に対応しようとしないでください。それは臨機応変ではなく、「あーでもない、こーでもない」とフラフラしているだけで、余計なことをして自滅している可能性があります。臨機応変に対応するのは、勝てるようになったあとで十分です。
大切なのは、自分が決めたことを徹底することです。具体的には次のような手順が理想です。
1、シナリオを立てる
2、エントリーする場所とTPとSLを決める。
3、エントリーしたらTPとSLをセットし、もう動かさない。
4、結果が出るまで、放置。
途中経過を見て、下手に余計な手出しをすると良いことはありません。
小さな含み益で利確してしまったり、SLを近づけてしまって狩られてしまったりします。
これが後悔につながり、メンタルにも悪影響を及ぼします。
成績が安定しない人は、この4つの手順を試してみてください。
このように、一度決めたことは徹底してみましょう。これを繰り返していくと、自分の中で「これは絶対に曲げ「ない」という軸ができてきます。その軸は自分の経験に基づいて完成したものなので、ぶれることはありません。
以上が、STEP.3の勝ちトレーダーの思考でした。
これらの思考が身に付き、「当たり前のことでしょ」と思える ようになった時、あなたの成績は劇的に改善されているはずです。
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